SSブログ

「フィガロの結婚」とKV579(Un moto di gioja) [声楽]

今日新たな発見がありました。
第二幕第二景でスザンナがケルビーノに女装させる場面があります。

♪スザンナのアリア(No.12Venite inginocchiatevi)♪
おいでください・・・膝をついて・・・
(ケルビーノの手を取り、坐っている伯爵夫人のすぐ前にひざまづかせる)
そこでじっとして・・・
(片側から彼の髪の毛を梳かし、顎を持って自分の思うほうに向かせる)
そっと、そっと、さあ廻って・・・
そう・・・これでよろしいですわ。
(ケルビーノは、スザンナが髪を梳かせている間に伯爵夫人のほうをやさしく見る)
私のほうに顔を向けて、
駄目ですよ、眼を私のほうに向けなくちゃ・・・
(続けて彼の服装を整え、帽子を被せる)

真直ぐ・・・私のほうを見て・・・
奥方様はここではありませんわ。

そう、首をもっと伸ばして、
その睫毛を少し下げて、
手を胸の下に当てて・・・
それから、立った時の
歩き具合を見ましょう。
(小声で伯爵夫人に)
このいたずらっ子をご覧ください、
なんてかわいいんでしょう。
このずるそうな目つき、
なんてかわいい姿でしょう。
女たちが思いを掛けるのも
当り前ですわ。

この部分のこのアリアをモーツァルトは1789年にスザンナ役アドリアーナ・フェッラレーゼ・デル・ベーネのために新たに作曲し、変更しています。

その曲がこれ

♪Un moto di gioja(私の心に踊らんばかりの喜び感じ)♪
Un moto di gioja mi sento nel petto ,
che annunzia diletto in mezzo il timor !
Speriam che in contento finisca l'affanno,
non sempre,non sempre e tiranno
il fatto ed amor ,il fatto ed amor.
(大体の訳詞:恐れの中に幸告げる。おののき胸に感じる。苦しみ越え、喜びが来るように願いましょう。この定め変わるかも・・・・)

解説はここから

モーツァルト フィガロの結婚

モーツァルト フィガロの結婚

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 音楽之友社
  • 発売日: 1987/10
  • メディア: 単行本


♪Un moto di gioja ♪は好きな曲です。
「フィガロの結婚」に使われていたとは意外な発見!!
同じくロレンツォ・ダ・ポンテによる詞です。

★解説にはこうありますが、内容から言ってこの場にふさわしいのでしょうか?疑問です。
むしろ、第4幕第10景の♪Giunse alfin il momento(第27番。「薔薇のアリア」と呼ばれているらしい・・・。今日初めて知りました。)♪の代わりの方が合っているのでは?(これには他の曲が代わりにあてられたらしいです。)台本自体違うのでしょうか?

キャスリーン・バトルが歌っています。(バトルはスザンナ役もしていますね。)

ザルツブルク・リサイタル

ザルツブルク・リサイタル

  • アーティスト: バトル(キャスリーン), レヴァイン(ジェイムズ), パーセル, ヘンデル, メンデルスゾーン
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2003/05/28
  • メディア: CD


nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 2

Cecilia

みどさん、niceありがとうございます!
一時期モーツァルトばかりやっていました。
モーツァルトはやはりオペラが断然おもしろいですよね!
オペラを知ってこそ、ピアノ曲も素敵に弾けるような気がします
by Cecilia (2006-01-09 00:28) 

みど

そうですね。。。同感ですぅぅぅ。。。
モーツアルトはたまに振り返るとすごいいろんなことを教えてくれます。
みどはこの間、「batti」を振り返り、こてんぱんにやられました。。。。。
by みど (2006-01-09 13:22) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。