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「またき愛」 [声楽]

結婚式の讃美歌の話題を書いていたら先日「またき愛」を歌ったことがある方からコメントをいただきました。
讃美歌428番です。
原語では"O perfect Love,all human thought transcending"ですね。(”全き愛”ですね。)
作詞はDorothy Blomfield GurneyでJoseph Barnbyの曲からの編曲のようです。
もとの曲が知りたいです。
Barnbyと言えばTennysonの"Sweet and Low"の作曲者ですが、この曲が大好きで以前も記事を書きました
「またき愛」は結婚式の讃美歌の中ではそれほど好きというわけでもなかったのですが、あらためて聴いてみるとなかなかよいなあと思えてきました。
「妹背をちぎる」の記事のコメント欄で話題になった”妹背”と言う表現が「愛の御神よ」にもこの「またき愛」にも出てきます。
「愛の御神よ」では♪愛の御神よ 御前に立つ この妹(いも)と背(せ)を 恵み祝し~♪ですし、「またき愛」では♪またき愛たまう神よ、大前に結ばれし この妹背 愛の御手に 祝しはぐくみたまえ~♪とあります。
私はこれで讃美歌っぽいと感じているわけですが、”妹背”が出てくると確かに万葉集みたいですし、讃美歌になじみのない方が見たら祝詞(のりと)っぽく思えるかもしれません。


結婚式のリハーサルのようです。

この合唱を聴いてこの曲の良さがしみじみとわかったような気がします。
他の結婚式の讃美歌が派手というわけではないのですが、この曲は私の中で地味な存在でした。
この動画で歌っている方たちの堅実な雰囲気が曲の堅実な雰囲気とマッチしていると思います。
こういう曲は崩して歌ってほしくないし、派手な編曲を加えてほしくないと思います。
基本的にポップス風に崩したりアレンジしたりは好きじゃないのです。
(なぜ崩す必要があるの?)(なぜ編曲する必要があるの?)って思ってしまうのです。
崩すと何だか神様に対していい加減な気持ちになっているような気がするし、編曲も最低限で良いと思っています。(こう思うのは私くらいかもしれませんが・・・)
あくまでもシンプルにハーモニーを楽しみたいという考えです。
ただかっこよくすれば良いとは思っていません。

原語の歌詞です。
O perfect Love, all human thought transcending,
Lowly we kneel in prayer before Thy throne,
That theirs may be the love which knows no ending,
Whom Thou forevermore dost join in one.

O perfect Life, be Thou their full assurance,
Of tender charity and steadfast faith,
Of patient hope and quiet, brave endurance,
With childlike trust that fears nor pain nor death.

Grant them the joy which brightens earthly sorrow;
Grant them the peace which calms all earthly strife,
And to life’s day the glorious unknown morrow
That dawns upon eternal love and life.

Hear us, O Father, gracious and forgiving,
Through Jesus Christ, Thy coeternal Word,
Who, with the Holy Ghost, by all things living
Now and to endless ages art adored.

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コメント 9

Cecilia

伊閣蝶さん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-27 10:36) 

Cecilia

タッチおじさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-27 18:29) 

Cecilia

matchaさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-27 18:30) 

もとこさん。

私も必然性なく編曲するのは好きではありません。
讃美歌や聖歌は神を讃美し慰める旋律のある祈りだと思うんです。目的は神様にあり、自分ではない。己を表現する手段ではない。ですから、素直が一番でしょう。
by もとこさん。 (2010-05-29 00:02) 

Cecilia

もとこさん。、nice&コメントありがとうございます!
必然性のない編曲というか、凝った編曲というのは往々にして、テクニックに酔ってしまうところが多いような気がします。
もとこさん。はクリスチャンでいらっしゃるのでしょうね。
おっしゃること、まったくそのとおりだと思います。
by Cecilia (2010-05-29 01:54) 

Enrique

全き愛。そう使うのを初めて知りました(古文で習ったのかもしれませんが)。古い言葉を使うのはありがたさも必要なのでしょうが,やはり変わらない,変えないためにそうするのですね。学術語にギリシャ語やラテン語を使うのと同じことなのでしょう。その方面では漢語をよく使うわけですが,歌詞では漢語はあまりそぐわないでしょうから。チェロの間奏がラブリーです。
by Enrique (2010-05-29 11:02) 

Cecilia

Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます!
まあこの讃美歌が翻訳されたのがだいぶ前のようですからね。1954年よりは前です。
完全な愛・・・と言われてすぐに思い出すのはコリント人への第1の手紙の13章。
結婚式でよく読まれるところですね。
この讃美歌は新しい讃美歌21にもありますが、訳が変わっています。
”またき愛”ではなく”まったき愛”になっているし・・・。
漢語表現も減っています。
by Cecilia (2010-05-29 11:14) 

Cecilia

artfuldodgerさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-29 21:02) 

及川正明

動画感動しました。シンプルで素敵でした。この曲を聞いたのは、慶応大学に留学していたキャシーさんのメルボルン郊外での結婚式が初めてで、ついで映画”心の旅路、1942年”を観ている中で、この曲が流れていることを知って、二度目の事でした。その結婚式から早32年過ぎ、私自身、そして彼女と、その双方の家族に死、離婚、障害児など様々な出来事があり、味わい深い経験をさせて頂きました。原詩を読みますと、キリスト教のsacrifice, loveが、私、仏教を信じる者にも、深く伝わって参ります。どうか日々無事無難、心安らかな時間と日々が多かれと、御礼を兼ね、祈っております。有難う御座いました。
by 及川正明 (2015-10-21 20:49) 

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