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楽譜入手にまつわる苦労 [音楽全般]

人前で何か演奏したいと思った時、手持ちの楽譜で演奏するだけなら苦労はないのですが、「この曲をやりたい!」と誰かが言って演奏することになった場合、楽譜選びが大変です。もちろん編曲や移調の力量があればそういう苦労はありませんよね。
私の場合、ポピュラーな楽曲をピアノで演奏する場合はコード譜を見て簡単にアレンジしたりしています。またコード譜だと普通にピアノ曲(ピアノ伴奏)として出来上がっているものよりは自分に合わせたレベルで移調しやすいので、慣れてみるとコード譜は使い勝手が良いです。なのでいちいち楽譜を浄書したりしないのですが、問題はピアノが弾ける方に演奏をお願いする時です。私の手書き楽譜では見にくいし、以前お試しで使った楽譜浄書ソフトは使いこなせていないし。そのピアニストさんは私よりもずっと経験豊富な方なのでコード譜でもいけそうなのですが、そこまで要求できないことが多いため、ネットプリントなどで一曲単位で楽譜を購入することもあります。
これが結構大変でお金がかかるのです。
まず初級レベルから上級レベルまであるのですが(初級・中級しかなかったり)、初級はたぶん弾いててつまらない編曲だろうというのはわかるのですが(旋律弾くだけに近い)、中級か上級かで悩むことが多いのです。弾けるなら上級が良いに決まっていますが、完成させるまで時間がないことが多いので中級が無難かもしれません。でも上級とあっても何とかなる場合もあります。
書店や楽器店で楽譜を選ぶ際は自分が通して弾けそうかわかるのですが、ネットでプリントする場合、最初のページしか見れません。それもただでプリントされないようにプリント禁止のタスキみたいな線が入っています。
この数年ネットプリントの楽譜を利用してみてとてもよかったものもありますが、非常に後悔したものもあります。とても良かったのは美空ひばりが歌った「愛燦燦」(小椋佳)のアレンジ。全音のピース(ポピュラー曲のピースは最近知りました。)になっていて「川の流れのように」も一緒に入っています。「川の流れのように」を弾こうと思った時に見たのですが、難しそうで購入をやめたのですが、その楽譜にある「愛燦燦」をネットプリントで手に入れて弾いてみたらなかなか素敵なアレンジで何とか本番にも間に合わせることができました。難しかったけれどこのアレンジでの演奏を何とか実現したい、という気持ちが練習の励みになったように思います。
難易度も選ぶ際の基準ですが、やはり編曲でしょうね。
後悔したものの代表はヴァイオリンとピアノ伴奏の「ジングルベル」です。ピアノ伴奏が弾きにくくて不思議なアレンジだったうえ、よくよく見たら後半しかない!結局コード譜をもとに演奏しました。
これでも300円以上しますからね、複数のレベルの楽譜をプリントするなんてお金の無駄遣いです。

有名な曲(歌)を演奏したいと思った時、声や楽器の制約からどうしても移調しなければならないことが多いです。声楽で良く使う楽譜は”高声用””中声用””低声用”があるのですが、すべての曲にそれがあるわけではありません。リコーダーで吹きたい!と思った時に音域が合わないことも。その点ヴァイオリンは大丈夫だけれど、自分のヴァイオリンのレベルでは違う調のほうが弾きやすいというのもあります。そしてピアノだけである歌を演奏したい場合、右手がメロディー左手が伴奏というパターンだと演奏しやすいですが、そうでない場合はアレンジしないとだめです。
自分がピアノを弾く場合も他の楽器で参加する場合もこういうことで悩みます。自分が適当にアレンジしてピアノを弾く場合は良いのですが、上で書いたように人にピアノを頼まなければいけない時に困るのです。自分もそういう傾向はありますが、クラシックを学んだ人は”楽譜通り”に演奏することが大切だと思っていますので、「てきとーに」は通用しないことが多いです。
私にもっと能力があれば(演奏能力・アレンジ能力・パソコンの能力)、と切実に思います。

あとついでにもう一つ。
ある歌のうまい男性とどうにかして二重唱をしたいのですが、たくさん楽譜を持っているのに楽譜を見て練習するのに慣れていないのです。楽譜は自分が歌いたいときにピアニストに渡すために持っておられるのです。練習はYouTubeに合わせて、行ける時はカラオケで。合唱団に入っておられたから少しは読めるのでは?と思うのですが、楽譜を見ての練習は嫌いらしいです。
この方と二人で是非二重唱を!と思った時、適当な楽譜がないのです!
だいたい合唱(声楽アンサンブル)は主にソプラノが主旋律(男性合唱ではテノールが主旋律)ですし、ソプラノの私とバリトンの彼ではオペラ二重唱くらいしか選択肢がないのです。ここで自分に能力があったらそのための楽譜を作ってしまうのですが。YouTubeでメロディーを覚えてもらうことも検討しましたが、なかなか難しいようです。
なので作曲家・編曲家の方々には是非低音パートが主役みたいな楽譜も作ってもらいたいですね。

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Enrique

Ceciliaさん,

移調譜に関しては,ノーテーションソフトが使えれば(入力出来れば),一瞬で出来ますので,検討されればと思います。ノーテーションソフトの使いこなしは,パソコン操作というよりも音楽的知識と慣れと忍耐力だと思います。仮にパソコン操作に習熟している人でも,音楽的知識や忍耐力が無いとできません。

移調譜やパート譜が一瞬で作成できるのが,ノーテーションソフトの強みです。以前お見せしたNoteflightというソフト(ブログ上に楽譜を張り付けられるアレです)が25曲まで無料で,私は一番使いやすいのですが,曲数含め無料範囲では多少制約があります。
これからいじるのであれば,MuseScore3が無料で使えますので,これが良いと思います。今まで,Finale, Sibelius, Noteflightと使って来ましたが,これはどんどん改善されているので何とかなります。私も直近はこれにしました。Finaleは全く使い勝手を改善しないでお金をふんだくりました。

楽譜入力には様々な方法がありますが,却って面倒なこともありますので私は手入力です。入力自体は面倒ですが,コピペ出来るのが最大の強みで,繰り返し的な楽節はもちろんのこと,音が違ってもリズムが共通の事も多いので,どんどんコピペして音の上げ下げさえして行けばOKですね。

編曲譜の入手は賭けですね。無料でもよくできたものもあれば,有料でもがっかりとか。やはり和声学を学んだ人のものでないと。。。

歌の伴奏に関しては,歌の人はわがままな人が多いのか?知りませんが,適切な楽譜をもらえば別でしょうが,伴奏者はプロでも苦労するみたいですね。

編曲に関して言えば,大きくアレンジとトランスクリプションがありますが,前者は和声学の知識が無いとうまくないですが,後者は単なる移調やオクターブ移動なので,当方も結構やっています。コード譜があれば,アレンジもそう大きく間違うことも無いでしょうが,ワンパターンでつまらなくもなりそうで苦手ですね。

記事の趣旨に沿うかどうかわかりませんが,思いつつまま書いてみました。
by Enrique (2021-01-20 09:59) 

Cecilia

Enriqueさん、Noteflightの存在はブログ離れている間に忘れていました。MuseScoreというのもあるのですね。また試してみたいと思います。
以前Finaleとか試した時は三連符とかスラーが思い通りにいかなかった記憶があります。お試し版では細かいことは難しいのかなあと思ったりして。
歌の人は自由に崩す人が多いので、真面目な伴奏者にはついていけないみたいです。
楽曲をアレンジするには和声学の知識も必要ですし、さまざまなスタイルを知る必要もあります。私はベースの音にさまざまなリズムをつけることは結構好きです。
by Cecilia (2021-01-20 18:50) 

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