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Mさんとの伴奏合わせ [声楽]

この前、岡本知高さんのリサイタルの日に、コーラスで親しくさせていただいているMさんに送っていただきました。
ここのところ、二人で声楽の話で盛り上がっていました。

私がこの女性コーラスに入ってちょうど一年になります。
私は声楽をやっていた、ということは皆に隠していました。
理由は、「やっていたのにこれだけか。」と思われるのもいやだった、というのもあるのですが、次に挙げることが大きいです。

コーラス団体はいろいろありますが、たいていどこに行ってもソプラノには気が強い方がいます。
そんな存在の方が一人だけではなく、複数いらっしゃることも。
「自分は誰よりも声が高く出せる。」
「私の立派な声をお聴きなさい。」(縮緬ビブラートの声!!)
「私は声量があるのよ。」
こんな感じではり合う方が多いのです。

私もそう思っていたことはありますので、気持ちはわかります。

しかし、このような感じで歌っていると、本当に疲れてくるし、合唱の喜びからは程遠い心境になります。
前に住んでいた市の市民合唱団には性格がきついソプラノが多く、声ではり合うだけでなく、もろに嫌味な態度を取られました。(子供も小さかったし、2~3ヶ月で居心地が悪くなりやめました。)よそ者に対して排他的な団体でした・・・。

そんなわけで、声楽をしていたことは伏せていたわけですが・・・ここのコーラスには向上心のあるおばさま方が多く、各パートに一人ずつ、声楽の個人レッスンを受けているかたがたがいらっしゃいます。習っていないかたがたにも、熱心な方、耳の肥えた方が多いのです。地方の女性コーラスでは珍しい雰囲気ではないでしょうか?

練習のあと、お茶をしながら音楽の話をすることが多いのですが、話が盛り上がるにつれ、私の声楽に関する知識はどうしてもばれてしまいます。
「Ceciliaさんは声楽のことに詳しい・・・。」と思われています。
声楽を習っている三人の方には事実を言いました。

ソプラノのMさんはコーラスのなかで、一番上手な方です。
同じソプラノでも大変ドラマチックなタイプ。
声楽を始めて二年になるそうですが、50代で始めてあれだけ上手だなんて尊敬します。(50代、と言っても40代前半に見える若々しい方です。)もともと、お上手だったのでしょうけれど、大学でコーラスをやっていただけ、とか。
Mさんの声と私の声はタイプが違うし、変にはり合わないでお互い補い合って歌うことができているな、と感じます。

そんなMさんに送っていただいた時、春にある市のホールのコンサートで私がMさんの伴奏をすることになりました。(私は娘に伴奏してもらって歌います。娘達もピアノソロで出演。)

昨日はMさん宅で初伴奏あわせ。
曲目はPucciniの"O mio babbino caro"(私のお父さん)です。
(私はこの曲は姉や友達の結婚式で歌いました。)
何しろ決まってから一週間もたっていないのですが、弾きながら歌っていたので、初めてではないし・・・何とかMさんの呼吸、歌い方をつかんできました。
Pucciniのアリアは一言で言えば「演歌」!
ピアノばかりやっている方には許せないかもしれませんが、高音などをしっかり聞かせるために楽譜を無視して伸ばすこともしばしば。
ポルタメントも多いです。
伴奏はひたすらそれに合わさなくてはなりません。
しかもこの曲はオペラアリアですから、ピアノで弾いていても他の楽器の音色を再現しなければなりません。
右手は歌と全く同じ旋律ですが、全部和音になっていて一オクターブのユニゾンならまだ良いのですが、4声の和音が続くことも多く大変きついです。(初めから終わりまで一オクターブに広げた状態が続くのです!!)
左手はひたすら16分音符のアルペジオ。
弾き歌いをしていた時は適当にやっていましたが、片手練習をみっちりする必要がありますね!!
まず、指遣いを考えなくちゃ・・・。

他にもマスカーニの「アヴェ・マリア」、イタリア古典歌曲(私の弾き歌い。Mさんがやっていない、ということで、ご紹介してみました。久しぶりに歌い、声を出す練習にはこれが最適とあらためて思いました。)、オペラ座の怪人・・・・など楽しく合わせました。


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ピアノフォルテ

コーラスの中にも様々な人間模様があるんですねー。今いらっしゃるところは雰囲気が良さそうで良かったですね!みんなで声をひとつに合わせるのですからやはりみんなの雰囲気がまとまっていないと良い演奏にはならないのでしょうねー。うちの母も下手の横好きでコーラスにも参加しています。結構楽しそうです。「私のお父さん」、大好きです!
by ピアノフォルテ (2006-01-13 13:15) 

nonkumi

そうですね。女性の集団というのはとかくもめます。中学校の部活でもそう。大人の方がもっと ねちっこいかも・・・。だからこそ、本当の仲間を見つけられた時は至福の時ですよね。
土曜日に文化センターで歌のサークルを指導していますが、おばちゃま方、すごく熱心!うちのサークルはまだ日が浅いので今のところ和気藹々と活動されてますが、10年以上続いているよそのサークルのお話を聞くと、いろいろ大変とか・・・。楽しく歌うことが目的なんですけどね。
Pucciniの"O mio babbino caro" 懐かしい!大学2年の時、卒業演奏会で歌われる先輩の伴奏をやりました。いい曲ですよね。「アヴェ・マリア」という曲はたくさんあるけど、カッチーニ作曲のがとても好きです。以前シャルロット・チャーチのCDでこの曲にはまってました。マスカーニ作曲のも聴いてみたいものです。
by nonkumi (2006-01-13 15:35) 

Cecilia

ピアノフォルテさんnice&コメントありがとうございます!
今日は新年会がありました。
昔はいろいろあったらしいのですが、今は良くなったらしいです。
by Cecilia (2006-01-13 19:21) 

Cecilia

nomusanさん、nice&コメントありがとうございます!
女性ばかりの集団、いや~な感じですよね~!!
本文中の例の市民合唱団は分裂したそうです。
男性は新たに合唱団を別に作ったようです。
シャルロット・チャーチ何曲か聴きました。
CD欲しいです。大きくなってからの実力はどうなのでしょうか?
by Cecilia (2006-01-13 19:25) 

wild-cat

こちらにも、こんばんは!
こ、濃いんですね!声楽家の方って・・・(笑)昔は色々あったのかー。
いい時に入って良かったですねぇ。
きっと自己主張が強い方が音楽家向きなんでしょうねー(違う?)
でも、Mさんと楽しく歌合わせ出来て良かったですね♪
オペラ座の怪人を、ぜひ聞かせてたもー!(^^)
by wild-cat (2006-01-13 20:08) 

Cecilia

山猫さん、nice&コメントありがとうございます!
結婚する時、夫はある方から「音楽家はわがままよ!」と言われたそうです。
伴奏も楽しいですね。
自分の歌はフォーレの「夢のあとに」「マンドリン」の予定です。
オペラ座の怪人はソロが少なくて困ります。(カラオケでも。一人でデュエットはできませんから。)誰か~ファントム様の役をやって~!!
by Cecilia (2006-01-13 22:10) 

Cecilia

nomusanさん、言い忘れました!!
カッチーニのアヴェ・マリア、うちのコーラスでは歌っていませんが、人気が高いです。この曲もMさんと合わせました。音大の楽譜のコピーでしたが、大変難しい伴奏でした。
米良様も歌っていらっしゃいます。私も大好きです。
by Cecilia (2006-01-13 22:16) 

のの

女子校生活も8年と長いですが、おぢさんに囲まれた会社員生活も早18年。
もう女性だけの世界には戻れません…。

「ジャンニスキッキ」は観てみたいオペラのひとつ…面白そうなストーリーですよね。
「私のお父さん」は宝塚宙組の最初の公演「シトラスの風」の中で
トップ娘の花總まりが歌っています。
by のの (2006-01-14 01:05) 

Cecilia

ののさん、nice&コメントありがとうございます!
山猫さんのところでもコメント見ましたよ~~!!
私は女子高、女子大を出て、勤め先も女子高でした。(仕事仲間には男性が当然いましたが。)
女子ばかりの世界に縁があります。
バイトをしていても、主婦のパートばかり。
男性のほうが少なく、女性のいやらしさだけが目に付きます。
最近仕事で関わったおぢさんは、人格的に優れた方が多く、「信頼を裏切らない仕事がしたい。」という気持ちになりました。
『ジャンニ・スキッキ』はダンテの「神曲」をもとにしているようなのですが・・・。
花總まりさん、アントワネット役素敵でしたね。
歌もなかなか良かったです。(初風淳と比べて見てしまいましたが。)
by Cecilia (2006-01-14 02:08) 

いやはや難しいことなんですねぇ・・・
goshu1008は結構鈍感なのかも知れませんが、大学とその先の2年間は女性の多い学部に在籍しててもそういう人間関係というのを認識せずに過ごしてきましたね。(幸いだったのかな?)
勿論、男性が3割くらいいましたから、女性もそういう面を見せなかったのかも知れないですが・・・
by (2006-01-15 23:22) 

Cecilia

goshuさん、nice&コメントありがとうございます!
アイコンがさっきはテディちゃんだったのに、また元に戻ってます・・。
おもしろいですね。どうしてなのでしょう?
テディちゃんかわいい!!
goshuさんには、女性のいやな面とは無縁であってほしいです。
きっと、goshuさんのまわりにはそういういやな人たちは皆無であると思います。
by Cecilia (2006-01-16 00:35) 

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