ヴィーナス展 [絵画]
先日名古屋のボストン美術館でヴィーナス展を見てきました。
展示品数は多くはないのかなあ・・・と思ったのですが、個人的には古代ギリシャ彫刻や壷、18世紀の絵画や彫刻が充実していて良かったです。
ヴィーナスの彫刻と言えば高校時代に美術を選択していて(音楽は部活でしているため選択しなかったのです。)、デッサンをしたことを思い出します。
私が描いたのは”ミロのヴィーナス”と”アリアス”でした。(←アリアドネだと思ったのですが、確認してもアリアスとおっしゃっていました。縦ロールがたくさんあって描き甲斐がありました!)
”ミロのヴィーナス”のデッサンが「Ceciliaちゃんに似ている~。」とみんなから言われ、先生には「”○○(←学校名)のヴィーナス”だな。(笑)」と言われました。
私が”ミロのヴィーナス”に似ているわけではありませんが。
ヴィーナスにしてもアリアスにしても、古代ギリシャ彫刻の女性たちはたいていリボンを使ってまとめた髪形をしていて、実際に再現したらどんな感じなのだろう・・・といつも不思議に思っています。
展示品の中の18世紀のヴィーナスの彫刻ではリボンに薔薇の花が付いていて、これまた素敵でした。(素敵なのにキューピットのお尻を叩いていて、母親~という感じでしたが。)
それとどうしても白い彫刻しか見てないので、ヴィーナスを含め他の神々も”金髪の白色人種”のイメージだったのですが、ギリシャ人って黒髪で褐色に近い肌の人が多いような気がします。
旅行したこともないのでわかりませんが、今と違って古代は混血が進んでないでしょうし、純粋なギリシャ民族(何て言えばよいのでしょうか?)だったのでしょうね。
古代ギリシャとかローマの絵画ではやはり黒くてはっきりした眉、黒髪・・・の人物が多いので、ギリシャ彫刻に色を付けたらやはりそういう感じになるのでしょうね。
私はヴィーナスと言うよりアフロディテと言う方が好きなのですが、ここのところこの名前でも呼ばれる某宗教団体の総裁夫人のポスター(選挙用)をあちこちで見かけますね~。
追記
アリアスってやっぱりアリアドネのことでした!
美術室にある石膏の胸像のアリアス(アリアドネ)をご覧になりたければ”アリアス”+”石膏”で検索すればすぐに出てきます。(ここに出したいけれど、なかなか出せそうなものがないので・・・。)
胸像ではなく全体像がどうなっているのかが知りたいです。
エカテリーナとポチョムキン [絵画]
エルミタージュ自体は「すごい!」の一言に尽きるのですが・・・何というか非常に見ていて疲れました。
山口智子さん・・・演技派の女優さん、というイメージが強かったのですが、昨日の番組のレポート(何と言ったらよいのでしょう?)、見ていて疲れました。
不要なおしゃべりが多すぎるのです。(話し方も独特すぎて、わかりにくかったです。)
「完全復活」・・・ということで結婚なさってからあまりテレビに出ていらっしゃらなかったので、久しぶりなのかな~とは思うのですが。
出演している以上、話さなければ仕事にはならないのでしょうけれど、この番組の場合おしゃべりがないほうがよかったかも・・・と思うのです。
エカテリーナとポチョムキンが非常に愛し合った仲だったというのがわかったのですが、頻繁に出てくるどぎついラブシーンの映像!娘達も一緒に見ていたので、ドキドキしてしまいましたよ。こんなに出す必要はないと思うのですけれど。
二人の間で交わされた恋文にも「性的」な言葉があったようですが、夜9時からの番組では子供も結構見ていたのでは・・・と想像します。せめて言葉だけにとどめてほしかった・・・。(しかも山口さんの台詞が・・・・)
落ち着きのない映像も気になりました。
美術館の素晴らしい絵・・・これはじっくり見たいというのが普通だと思うのですが、美術品を見せるのが目的の番組ではなかったせいか、撮る角度も気を遣っていないようでしたし(ついでに撮ったみたいでした。)、もっとNHKの番組みたいに静かに鑑賞(?)したかったですね~!(例のラブシーンが合間にすぐ出てくる!山口智子さんがいろいろしゃべるし。)
この番組は何かの制作ドキュメントかと思ってしまいましたよ。
山口智子さんもいろいろと文献を読まれていたようですし、もう少し考えた台詞で語ってほしかったですね。
これは私だけの感想ではなく一緒に見ていた長女も同様の感想を述べていました。
山口さんがしゃべるたびに「この人うるさい~!おもしろいけれど・・・。」と。
そういえば山口さん、何曲か歌っていましたね。(お世辞にもうまくない。)
なかにし礼の曲(エカテリーナとポチョムキンのラブシーンと同時に流れていました。)は何だか日本的で画面と合いませんでしたね~!
ロシア民謡はまあいいとして・・・。
こんな本が出ています。
これを早く読まなくっちゃ!
これではポチョムキンの扱いはどうなのでしょう?
でもポチョムキンっておもしろい名前ですよね。
二人の間に生まれたらしい娘の名がチョムキナ。(たぶん彼女・・・とされている絵を見たらポチョムキンの絵と目がそっくり!)
ポチョムキンといえば戦艦の名前しか浮かんできませんでしたが・・・。
それにしても離宮が美しかったです。
あのブルーの外観と金の装飾が素晴らしい!!
以前ナチスが略奪した琥珀を追跡し、琥珀宮(・・・というのでしたっけ?)を復元する作業のドキュメントを見たことがありますが、どれだけ財力があったのかと驚きます。
こちらのサイトでは番組中のあの時を告げる黄金の孔雀の映像を見ることが出来るのですが、有料だそうです。いきなり公式オーケストラの「ドン・ジョヴァンニ」の序曲が流れてきます。ご注意を!ポリニャック夫人とマリー・アントワネット [絵画]
昨日の記事でポリニャック夫人のことを書きましたが、絵画に残る彼女はとても可愛らしい人でした!!
手にしているのは楽譜でしょうか?
ちなみに同じようなファッションのアントワネットの絵はこちら。
このファッションはたぶん、プチ・トリアノンでしていたものだと思います。ゆったりとして寛いだ感じですね。
アントワネットの絵のほうはビジェ・ルブランの絵だと思いますが、このポリニャック夫人は誰の絵なのでしょう?ルブラン、という感じがしますけれど。
でもルブランも「美化」するのが得意な人だったようですね。
モネの庭・・・私のお宝(仕掛け絵本) [絵画]
A Walk in Monet's Garden: A Pop-Up Book
- 作者:
- 出版社/メーカー: Bulfinch Pr
- 発売日: 1995/06
- メディア: ハードカバー
娘たちには私の趣味もあって、たくさんの絵本を与えてきました。
ある時、ポップアップ絵本(仕掛け絵本)をたくさん購入したことがあります。(絵本と組み立てられる積み木で20万以上しました。)
子供が小さい時は夢一杯で、いろいろ買いましたが、今は後のことを考えると贅沢ができません。
さて、これは「子供にはもったいない」仕掛け絵本です。
購入したのは長女が三歳の頃。
仕掛け絵本って、子供は喜びますが、その辺に置いておいたら破られたりするのでとんでもないことになります。
なのでず~~~っと箱の中に入れて大切にしてきたものです。
これから時々そのような「仕掛け絵本」をご紹介していきます。
今日は「モネの庭」です。(どう考えてももったいないですよね~!)
全景です。(この入力法だと、写真がどんな感じで入るかもわかるのですね~!)
モネさんが「睡蓮」の絵を描いています。(かわいい)
写真が下手なので上手に写せませんが、建物や木もよくできています。
上から見たところです。ガラス張りの温室などそばで見ると感激ですよ!!
大岡信「優雅の内なる世界・・・ヴァトーについて」 [絵画]
フォーレの「マンドリン」の詩はヴェルレーヌの詩によりますが、アーン、ドビュッシーも同じ詩に作曲しています。(アーンは「はなやかな宴」という題。)
ヴェルレーヌは、(以前も述べましたが)「シテール島への巡礼」で有名なヴァトーの絵に着想を得て作詩しています。
今、私はヴァトー、ヴェルレーヌ、フォーレ&ドビュッシー・・・の関係性が気になっています。
Watteau"La game d'amour(愛の調べ)"
昨日は図書館からこの本を借りてきました。
解説の中で詩人の大岡信さんが、興味深いことに触れていらっしゃいます。
(以下、引用)
しかし、そのようなひたすらなる自己の夢想への没頭が、本人さえ自覚しないままに、芸術の新しい時代をきりひらき、はるか世紀をへだてた後代のすぐれた芸術家たちのうちに、思いがけないような形で新たな反響を見出したということは、芸術というものにひそむふしぎな隔世遺伝的性質さえ思わせて興味深い。
(Cecilia注:ヴァトーが、優雅な衣装に身をくるんだ女達が好色的な欲望を持つ男達を誘惑的な物腰によって支配している世界、彼らの語らいをいかにもみやびなものにしている自然という舞台装置・・・・・このようなモチーフを画面に実現する時にだけ、「生の最も高揚した充実感」を味わっていた・・・・・ということを大岡さんが前の部分で述べていらっしゃいます。)
※この文の中で日本人によってたぶん最初に書かれたヴァトー論(『みやびなる宴』・・・一つの招待)について紹介されています。←林達夫さんによる論文
フランス精神は固より種々相を有してゐるが、その特色ある一面が『優雅』la grâceにありその『優雅』がワトーや、ヴェルレイヌや、ドビュッシーの芸術に最も代表的な、最も完全な表現を見出してゐることは争はれない。この意味で、我々はこの三人の芸術家をあの神話のゼウスとオケアノスの娘との間に生まれた三人の麗しい姉妹に擬えて、Les Trois Grâces Françaisesと呼んでも差し支えないであらう。我々の『みやびなる宴』は、恰もこの三人のグラースたちが互に手を取り合つて行へる一つの円舞(ロンド)である。フランス的優雅の如何なるものかを感得するには、人は何よりも先づこの三人の芸術に赴くのが捷径であり、或はそれへ赴くだけで既に十分であるとも云へる。
(林達夫)
大岡さんは
ヴァトーが孤独な病者なるがゆえに紡ぎ出し得たみやびなる宴の夢、牧歌的なヴィジョン、「詩や音楽における抒情的なそして象徴的な風景に極めて近い性質」の風景、夢と不思議の調和、常に一つの「諧調(アルモニー)」に包まれた、「音楽そのもの」と言ってもいい微妙な融合の世界・・・そこに林氏は、真の芸術家のみが意図せずして実現する「革新」の秘密をみているのである。
・・・と述べ、最後に
ヴァトーという画家は、風景画の中に、遠く遥かなものへの憧れをこのような形で描きこみ、語り続けた点で、ロマン派の一世紀早い予告者であり、陽光のきらめきや空気の敏感な揺らぎまでも、みごとに雰囲気としてとらえ得た点で、印象派の一世紀半早い先駆者だったと言えるのである。
・・・と結論付けていらっしゃいます。
Ceciliaいろいろ(3) [絵画]
♪ヴァイオリンを持つCeciliaです。♪
♪ヴィオラ・ダ・ガンバを演奏するCeciliaです。♪
♪私が気に入っている可愛いCecilia♪
♪アイコンのCecilia♪
やっぱりこれが一番好き。
純潔を表す百合が描かれています。
Ceciliaいろいろ(2) [絵画]
音楽の守護聖人St.Ceciliaはオルガンを弾いている姿がよく描かれますが、ヴァイオリンを持っているものもあります。次回はそれをご紹介します。