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Pavan to The Earl of Salisbury(William Byrd) [ピアノ]

私が行っていた高校の音楽室は独立した建物です。

現在の建物は私が在学中(3年生の時)に新築されたものでそれもすごかったのですが、母が在学していた頃からあった音楽室もなかなかよかったです。これも独立した建物でしたが、ピアノ練習室がいくつかあり、音大に進学する子以外も休み時間に練習していました。

しかし、肝心のピアノ自体はボロくて、音大進学希望者はそんなに使っていなかったように記憶しています。

その中でも一番古くて小型のピアノがありました。

色も茶色で、彫刻が施されていて、何となく優雅な感じでした。

音はあの古いピアノ特有の音で、良い状態とはいえなかったのだと思いますが、私は愛用していました。

そのピアノを弾く時に、決まって弾いていた曲があります。

それはWilliam Byrd(ウィリアム・バード)の"Pavan to The Earl of Salisbury"(ソールズベリイ伯爵に捧げるパヴァーヌ)という曲でした。

この曲は当時家にあった姉の楽譜で知りました。

今でも出ていますがカワイのグレードにも使われる「ピアノのステージ・Bです。

ピアノのステージ B

ピアノのステージ B

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河合楽器製作所・出版事業部
  • 発売日: 2002/10/17
  • メディア: 楽譜

この楽譜の素晴らしいところは、選曲だけでなく、音楽史を曲を通して実感できる点にあると思います。

この曲を、その古ぼけたピアノで弾きながら、私の心はエリザベス王朝にトリップし、ヴァージナルを弾いている気分でした。

当時ヴァージナルの音を聴いたことはありませんでした。

楽譜に載っている写真を見て、思いを馳せていたに過ぎませんが、古ぼけたピアノはそのイメージに近かったのです。

こちらのCDではハープシコードのようですが、雰囲気は出ていると思います。(試聴できます。)

又こちらのサイトではピアノ楽譜を見ることが出来、MIDIとMP3の演奏を聴くことができます。 

こちらからは金管五重奏の楽譜とそのMIDI演奏を聴くことができます。 

 

 


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かあか

年代モノのピアノは鍵盤が象牙だったりボディがしっかりつくられていたり~とゼイタクなものでしたね。なんとなくバロック、古典の作品にあうような気がします。
私のマンションのピアノは新しくてマダマダ鳴りが悪いです。
学生の時に旅行して、ボロボロのピアノを信州のペンションで弾いた時懐かしい音がして好きでした。色んな人が弾いたんだな~という深い音。そのピアノで友達が伴奏してくれて歌ったのはオンブラ・マイ・フ。懐かしいです。
素敵な音楽室のある学校に通われていたんですね~!うらやましい!私が今教えている高校のアンサンブル室はサウナの様です。。
by かあか (2006-08-24 14:22) 

nyankome

ピアノだけでなく、楽器用のよい材料が枯渇しているらしいです。
切ってから何十年もの間自然乾燥させなければならないし、第一大きい木が無いようです。また鍵盤には象牙に勝る材料も無いようですね。
古い楽器を修理していつまでも大切に使いたいものです。
ヴァージナル、小型のハープシコードですね。可愛い音がするのでしょうね。ご自宅にひとついかがですか。

かあかさん
私が顧問をしている軽音楽部の練習室(視聴覚室)も冷房設備がないし締め切りですから、軽く40度を超えていると思います。
by nyankome (2006-08-24 16:38) 

さんとす

この曲は大昔NHKのFM番組のテーマ音楽(演奏はイゴール・キプニス)でしたね。繰り返し時に変奏を入れていましたが、なんという番組だったか…  
 そういえば、グレン・グールドがイギリス・ヴァージナル音楽(バード&ギボンズ)を入れてましたが、何故かこの曲は入ってなくて何故だろうと思っていました。
by さんとす (2006-08-24 19:09) 

Cecilia

社長さん、はじめまして。niceありがとうございます!
by Cecilia (2006-08-24 21:07) 

Cecilia

かあかさん、nice&コメントありがとうございます!
私の高校の旧音楽室は木造の一階建てでしたが、素敵なデザインでした。その頃は合唱部と器楽部は部屋を交代で使っていたのですが、新しくなってからは二階建てだったので移動しなくて済みました。
自分が高校教師をしていた頃はピアノには恵まれていて、音楽室以外にも美術室、視聴覚室、体育館にグランドがあった上、各教室にアップライトピアノがあったのです!
しかし、音楽室は暑~い4階にあり、又筝曲部の顧問をしていた頃その練習部屋も4階でした!地獄でしたね。
お仕事が再開する日が近いですが、充分に休養をとって備えてくださいね。
by Cecilia (2006-08-24 21:14) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
夫の神戸の実家のピアノは今から40年前のものですが、しっかりしている、と調律の方がほめてくださいました。(今は義母が詩吟の練習に使ってます!)
電子ピアノは大事に使っても寿命は早いですよね。どんどん型も変わりますし。それを考えると、やはりアコースティックの楽器を大切に使いたいなあと思いますね。
古くなるほど良くなるヴァイオリンはすごいと思います。リュートもそうですか??
ヴァージナルも欲しいですが、ハープも欲しいですね~!
でもまずは防音対策ですね。
by Cecilia (2006-08-24 21:25) 

Cecilia

さんとすさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
もしかしたらnyankomeさんのところから来られましたか?
そして、リュートやビウエラなどをなさっているのでしょうか?
FMのテーマ音楽のことは知りませんでした。
グールドがヴァージナル音楽を入れていたのは、最近知りました。
意外です!!
どんな演奏なのでしょう??
by Cecilia (2006-08-24 21:28) 

トスカ

私もグールドのByrd, Gibbonsを持っています。
グールドらしからぬ(?)奇をてらったところがまったく無い、抒情豊かな演奏ですね。
by トスカ (2006-08-24 23:41) 

さんとす

>グールドがヴァージナル音楽を…意外です!!

 って事は、彼が弾いたブラームスの間奏曲集は聴いてませんね? ロマンティズム溢れる名演です。
by さんとす (2006-08-25 00:19) 

Cecilia

トスカさん、nice&コメントありがとうございます!
トスカさんはグールドがお好きなのですね!
それはもう是非聴かなければ、と感じました。
by Cecilia (2006-08-25 06:38) 

Cecilia

さんとすさん、再訪ありがとうございます!
グールドはバッハしか聴いていません。
ラジオなどで聴いているのかもしれませんが、うちにはバッハしかないのです。(「リトル・バッハブック」「ゴールトベルク変奏曲」)
ブラームスも是非聴きたいです。
by Cecilia (2006-08-25 06:41) 

さんとす

あるブログで、
《イゴール・キプニス(1930 - 2002)は、アメリカ在住のチェンバロ奏者、ピアノフォルテ奏者として幅広い活躍をしていた。また拠点としていたアメリカ、コネチカットでは1983年以来、ジョン・ソラムとともに、コネチカット・アーリーミュージック・フェスティバルを開催していた。》

という記述がありました。もう亡くなられていたのですね。
もしナクソス・ライブラリーにあったら聴いてみてください。お勧めします。

情報元ブログ:
http://blog.goo.ne.jp/ogawa_j/e/6e80a0442d47b30a2eebd4bfe1c5d8b0
by さんとす (2007-04-24 11:35) 

Cecilia

さんとすさん、随分前の記事に再コメントありがとうございます!
ちょっと前にnyankomeさんのところでもこの記事のことについて触れていただきありがとうございます。(昨日は又本についてのコメントもいただきありがとうございました。)
ちょっと探していますが、ご紹介のCDは聴けません。(参加してないレーベルなので。)
しかし、もしかしたら他のところでこの方の演奏が聴けるかもしれませんので、引き続き気にしておきます。
さっきちょっと探してみるためにバードのところを見ましたが、なかなかおもしろそうなCDがたくさんありましたので、今のピアノ特集の記事が一段落したらバードの特集にしたいです。(その前にパーセルの特集にするかも・・・。)
↑のグールドのCDはその後コピーしたものをいただきました。
そのこともあるのでやはり記事にしなければ・・・。
by Cecilia (2007-04-24 12:10) 

Cecilia

Papalinさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2007-11-27 00:35) 

ことなりままっち

と、いうことで、TBさせていただきました。
以前の記事で、Ceciliaさんがステージ2について書いていらっしゃるというコメントをいただいたことが、実は頭の片隅にありました。
私が使っていた懐かしい教材の話、気になる教材の話もまた、していきたいと思っていますが、この記事はそのうちの1つですね。

実は一時期、シェイクスピアにはまっていたことがあるため、エリザベス朝は密かに憧れなのです(笑)ヴァージナルの実物を見たことがないので、音は想像ですが、この曲は私もレッスンで弾いていますよ。
by ことなりままっち (2008-06-27 16:19) 

Cecilia

ことなりままっちさん、コメントありがとうございます!(TBありがとうございます!)
以前のコメントを覚えていてくださってありがとうございます。
私も娘達の教材のことなどで書けてないものがたくさんあります。

シェイクスピアにはまっていたのなら、この記事を読んでいただけるとうれしいです。(次の記事も関連記事)
貴重なコメントをたくさんいただいています。

http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2006-08-10



by Cecilia (2008-06-27 21:32) 

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