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Maria Bayo&Capriccio Stravaganteのヘンデルアリア [音楽鑑賞]

昨日の話題は梅雨にぴったりの曲でしたが、今朝聴いているのはじめじめを吹き飛ばすような爽快感のあるヘンデルアリア集です。

歌っているのはMaria Bayo
アンサンブルはSkip Sempe指揮Capriccio Stravaganteです。
有名な"Lascia ch'io pianga(私を泣かせてください)"も収録されています。
Maria Bayoはかれこれ20年近く前から注目していたソプラノでCDを持っています。
Skip SempeやCapriccio Stravaganteも3年ほど前から注目しています。


ヘンデル;オペラ・アリアとカンタータ集 [Import from France] (Haendel: Maria Bayo、Opera Arias & Cantatas)

ヘンデル;オペラ・アリアとカンタータ集 [Import from France] (Haendel: Maria Bayo、Opera Arias & Cantatas)

  • アーティスト: George Frederick Handel,Skip Sempe
  • 出版社/メーカー: Naive
  • 発売日: 2007/08/28
  • メディア: CD



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Maria Bayoの声は小さな針の穴に糸を通すような感じで細く集めた(声楽以外の方にはわかりにくい表現ですね。)鋭利さがありながらもあたたかみがあり好みです。
しばらく聴いていませんでしたが、あらためて素敵なソプラノだと思います。
すべての演奏が好みではないかもしれませんが、少なくともこのCDと家にあるイタリア古典歌曲集のCDの歌声は好みです。
テレサ・ベルガンサの弟子に当たりますね。

Capriccio Stravaganteのアンサンブルはいつ聴いても清涼感があって気持ちが良いですね。
このアンサンブルでヘンデルの合奏協奏曲が聴きたいかも。



Maria Bayoだけではないですが、ちゃんとした発声の人だとソプラノならどんな低い声でも”ソプラノの音色”だと思います。
私は低い声なら結構出せるのですが(高い声ももっと出したいですが)、”ソプラノの音色”ではありません。
どちらかと言うとアルトとかメゾの音色だと思います。
大体普段の話し声が低めなので私はメゾだと思われたりするのです。
話し声はともかく歌声は低い声でも”ソプラノの音色”になりたいなあと思っています。
ただし日本人ソプラノの”細く集めた声”はイマイチだと感じることが多いです。
なぜかと言うと”細く集める”ことにこだわりすぎて、歌の心が届かない気がするのです。
日本人なのだから日本歌曲なら”伝わる演奏”ができるように思いますが、残念ながらそう感じるものは少ないです。
これはソプラノだけではなくて他の声種でもそうです。
どうしてなのでしょうか。
声作りに必死な段階だからなのでしょうか。
もちろん素晴らしい声だと感じる人も多いのですが、歌の心が届く人というのは稀です。

今の私は何のしがらみもない(わけでもないですが)ので、好き勝手なことを書けます。
もちろん自分の歌の実力は差し置いて。(苦笑)
でも目指すところは高い声を出せるかどうかだけでなくて、言葉がわからない人にも”届く”歌声ですし、そのための技術が欲しいです。







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すとん

 日本のクラシック系歌手は、それでも最近の人はだいぶマシになってきましたが、やはり無様な歌唱をする人がプロアマ問わず、あとをたちません。私が思うに「声作りに必死」なのはもちろん、まだまだ発声を含めた歌唱技術全般が、日本では低いのではないかと思います。

 トッププロの話をしますと、声楽の留学って言うと、みなさん、ヨーロッパに行っちゃいますが、現在、歌の世界ではアメリカが先端なんですよね。でも、誰もアメリカに行き、先端の発声技術や歌唱方法を学んでこようとしないわけです。これは一例ですか、そんな事の積み重ねが、日本の歌の技術レベルに現れるのだと思います。

 技術が低ければ、表現がおぼつかないのは、当然ですから。

>言葉がわからない人にも”届く”歌声ですし、そのための技術が欲しいです。

 同意です。そのためには、技術はもちろん、生き様もちゃんとしないと…ね。

by すとん (2010-06-14 10:12) 

Cecilia

すとんさん、コメントありがとうございます!
先日の本番の録音を何度も聴きなおして、(う~!)と思ったり、(それほど悪くないかも?)と思いながら、更にプロの演奏や世界のアマチュアの演奏を聴いて、今後どうしたらよいか考えています。
すとんさんの歌声も何度か聴かせていただいていますよ。

歌の世界ではアメリカが最先端・・・なるほど。
アメリカに近いカナダにも注目していますが、歌でアメリカ留学というのは聞いた事があります。
また生き様が歌に表れてしまうのは本当に怖いですね。
人間性と音楽性は必ずしも比例しないという話もありますが、やはり歌には人間性が出るのだと思います。










by Cecilia (2010-06-14 10:26) 

Cecilia

krauseさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-14 17:50) 

Enrique

歌声というものは相当細かいコントロールをしているのだということを,ヴォーカロイドの解説で読みました。それが無ければ音程の維持すらままならないと。歌声を合成するのもソプラノが一番難しいのだそうです。声質は声域ではなくて高調波(倍音)の量なのでしょうね。ソプラノでも種類がありますね。個人的にはアルトも好きですが。

by Enrique (2010-06-14 20:20) 

ぶんろう

歌の心が届く人

気になる言葉です。
by ぶんろう (2010-06-14 21:11) 

Cecilia

matchaさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-14 21:44) 

Cecilia

Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます!
歌のためのコントロールは意識的にしているものもありますが、無意識にコントロールしていることもあるかもしれません。
レッスンを受けていた頃は先生に言われるがままで、(どう聴こえるか)まで考えていませんでした。
今は録音を聴いてどう聴こえるか自分で考えて、理想とする歌い方に近づけるにはどうしたらよいか考えなくてはなりません。
昔教わったことも思い出しながら。
歌声の合成、ソプラノが一番難しいのですか!


by Cecilia (2010-06-14 21:49) 

Cecilia

センニンさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-14 21:51) 

Cecilia

ぶんろうさん、nice&コメントありがとうございます!
”上手な人”は多いのですが、歌の心が届かないように思うことも多いのです。
by Cecilia (2010-06-14 21:55) 

シズコ

ソプラノで上手な方って、日本人はやっぱり少ないかもしれないですね。
私の狭い知ってる範囲ですが・・・。
特に、クラシック界と限定すると、外国語の曲(イタリア語、ラテン語)など「まあ、そうなんだろうなあ~」と思って聞いてますが、「こと日本語になると!」まず、「・・・ううう、おらんな」と脱力してしまいます。
なんで母国語の日本語で美しく歌えないんでしょうね。
お書きになっているとおり、上手な演奏心に響く演奏じゃないんですもん。

私は、アマチュアですが、日本語を美しく歌える歌い手になりたいです。
日本語の母音では「え」が、私には一番難しく感じます。
by シズコ (2010-06-14 23:14) 

REIKO

私もこのCDは愛聴盤です♪
バヨの透明感のある、サラサラした声が好きですね。
曲にもよりますが、古楽系の曲なら、あんまりネバネバするソプラノは好きじゃないです。(笑)
ただ、エマ・カークビーなんかは(声は綺麗でも)少々馬力不足で、ヘンデルにはちょっと厳しい感があるので、このバヨくらいがちょうどいいでしょうかね?
でも「魔女役」には向いてないかな?
声質、テクニック、本人のキャラクター(←意外と大事)など、色々考えると適材適所って難しいですね。

by REIKO (2010-06-15 03:54) 

Cecilia

シズコさん、コメントありがとうございます!

>日本語を美しく歌える歌い手になりたいです

私もです。
でも日本語で歌うのは本当に怖いです。
またたとえわからない言葉であっても素晴らしい演奏というのはわかるように感じるものです。
そういう演奏に憧れます。
ラテン語やイタリア語はそのまま読めば良い・・・という話もありますが、特にラテン語ものをもっと発音に気を使って歌ってみたいです。

日本語の曲でも、外国語のように聴こえてしまうことが多いし、イタリアもののような感情のこもった発声をする人が多いので、やっぱり変だと思ってしまいます。



by Cecilia (2010-06-15 08:26) 

Cecilia

REIKOさん、コメントありがとうございます!
すでにお持ちでしたか。
Capriccio Stravaganteのアンサンブルはなかなか颯爽としていて良いですよね。
Bayoとの組み合わせということでとても気になっていました。
ねばねば系は嫌ですが、以前記事で書いたKaria Gauvinなどはドラマティックでありながらバロックアンサンブルとも調和の取れた演奏でよかったです。
Kirkbyはやはりダウランドとかがぴったり来るのだと思います。
彼女の「9つのドイツ語アリア」(ヘンデル)は私には物足りなく感じられました。(でも結構評判が良いですね。)

声質、テクニック、本人のキャラクター・・・オペラだとビジュアル面も大切になるのでいろいろ大変ですよね。

by Cecilia (2010-06-15 08:36) 

Cecilia

伊閣蝶さん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-15 10:04) 

Cecilia

タケルさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-15 13:01) 

nyankome

これ多分持っています。(^_^)
確かに歌心の持ったあたたかい歌声ですね。
テレサ・ベルガンサのお弟子さんなのですね。
by nyankome (2010-06-16 01:11) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
きっとお持ちですね。
ベルガンサの弟子だというのはわかるようでもあり意外でもあります。
by Cecilia (2010-06-16 08:48) 

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