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失敗の愛国心 [読書]

今日は家庭訪問なので、こんなことをしている場合ではないのですが、今回から本当に”玄関先”ということになったようで、お掃除も適当でいいや・・・と思ってゆっくりしています。
今の家は玄関はちょうど腰掛けるのに適当な段差があるのでよいのですが、普通のマンションだと段差があまりないですよね?
そういう場合立って話すのもどうか・・・という感じですし、どうなんでしょう?
それに立ち入った話になったら玄関先じゃ落ち着きませんよね?
生徒の家の場所を確認する程度の家庭訪問かなあ・・・という気がします。
私も次女の件ですでに学校に呼び出されて学年主任・養護の先生・担任と話をしていますので、とりあえず新たな話もないのですが、”五月雨登校”なのでまあいろいろ話すことはあります。

長女ですが朝7~8時台の電車に乗っての通学が続いています。
さすがに今までと180度違う生活なので疲れるようですが、”都会”に出る楽しみができ、毎日好きな私服で楽しく”登校”しています。(予備校なのでこうは言わないか・・・。)


近況報告はこれくらいにして・・・


最近読んで面白かった本です。

”よりみちパン!セ”というシリーズ・・・本屋さんの教育本コーナー、ヤングアダルトコーナーで見かける方も多いと思いますが、このシリーズとてもおもしろいです!
中にはAV監督の文もあったり、性に関するいろいろがあったりで、子供に直接薦めるのはためらわれるものもあるのですが、ちょっとというかかなり気になるのでこっそり立ち読みしたりして楽しんでいます。
不登校やいじめ・・・などに関しても”旬”の作家や学者、言論人がいろいろな角度から語っていてとてもおもしろいです。(詳しくは理論社のこのサイトをご覧ください。)

このシリーズを買うのは初めてなのですが、鈴木邦男さんに興味があったので・・・。



失敗の愛国心 (よりみちパン!セ 34)

失敗の愛国心 (よりみちパン!セ 34)

  • 作者: 鈴木 邦男
  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 単行本




鈴木邦男さん=”右翼”という認識でいました。
でも確かソフトな人だというのは以前ゴーマニズム宣言で小林よしのりさんと対談していて知っていました。
(ゴー宣も昔は結構愛読していましたが読まなくなりました。)

この本を読んで、鈴木さんってすごく可愛い人に思えてきました。

執筆依頼があったことを素直に喜んでいらっしゃるんですね。
鈴木さんもこのシリーズを愛読していらっしゃったようです。
このシリーズは若者向けなのでこのような方が敢えて読むことはないのでは・・・という感じですが、愛読していらっしゃったのですね~。

中学生にもわかるような文章で(小学生にもわかりやすいかも。)自分が右翼団体に入るようになった経緯を綴っていらっしゃいます。
左翼とか右翼とかよくわからない人、日本の左翼運動や右翼運動に興味があるけれどよくわからない人にもお勧めです。
私も「あさま山荘事件」とか「連合赤軍」とか「安保闘争」、「三島由紀夫割腹事件」・・・の時代のことにはとても興味があるのですが、今ひとつわかりにくいところがあったのですが、この本はそういうこともわかりやすく書いてあると思います。

私が思わず「あれ?」と思ったのは鈴木さんが東北学院というミッションスクール出身である点。
そういうイメージがありませんでした。(笑)

鈴木さんはミッションスクールでの押し付けられた宗教教育に反発していたのですね。
しかも愛を説くミッションスクールなのに教師の暴力が絶えなかった・・・というところは考えさせられました。

鈴木さん自体は”自由”を求める普通のおとなしい少年だったのに、気が付いたら”右翼”になっていた・・・という内容です。

お母様の考えで生長の家の寮(道場)に入る羽目になるのですが、そこでの経験も丁寧に書かれていると思いました。

右翼のことも左翼のこともキリスト教のことも生長の家のこともけして茶化さないで書いています。

自分が右翼であることを失敗だったとは考えていないようですが、「愛国心を押し付けることは間違いである。」ということを言っています。
又、”他国人の愛国心”への視点がある・・・と言うことも見逃せない点です。


そして自分たちの失敗や過ちを認めることの大切さ、失敗した時の”受身”の方法を知ることの大切さをこの自伝的な本で若い読者に訴えているかな、と思いました。
そうそう・・・「僕たちが生きてることが、愛国心だ!」「私たちの存在そのものが愛国心だ!」・・・というのが極めつけです!


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コメント 12

Cecilia

Krauseさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-05-02 14:32) 

のりぴー

家庭訪問、我が家はマンションの14階で、当時建ったばかりでした。先生が玄関で「ちょっと見せてもらっていいですか?」とお部屋訪問になったのを思い出しました。
by のりぴー (2008-05-02 16:03) 

Cecilia

のりぴーさん、コメントありがとうございます!
私と夫と次女と先生と4人で話しましたが、玄関前に次女のお友達がいたので(ガラス越しに見える位置)、立ち入った話もできませんでした。
本来勉強部屋とか見るものなのでしょうね。
by Cecilia (2008-05-02 16:22) 

nyankome

高校なので、家庭訪問に行くときは、問題行動があったときですから、基本的に勉強部屋に入らせて頂きます。保護者の方が不在のことが多いのですが…。
by nyankome (2008-05-02 20:49) 

ひと休み

失敗した時の受身の方法を知ることの大切さ・・・これは、この歳になっても感じます。

ご長女さん、新しい開かれた世界で、スタートされてよかったですね。
ご次女さんは、五月雨登校とのこと、この時期が大切みたいですね。おちついて対応されているCeciliaさんには、頭がさがります。

私は、このところ、エンジョイしているらしい、どこでも寝の娘が、気がかりですが、本人が自覚しない限り、私が、騒いでも無意味だということだけは、分らざるをえません。
by ひと休み (2008-05-02 22:32) 

Cecilia

xml_xslさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-05-03 07:15) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
私が勤めていた高校で家庭訪問をしたことのある先生はいないことはないと思いますが、都内だけでなく千葉・神奈川・埼玉から来るので大変だったのでは・・・と思います。
by Cecilia (2008-05-03 07:17) 

Cecilia

ひと休みさん、コメントありがとうございます!
最近毎日のように次女のお友達がお迎えに来てくれます。
最初は先生に言われて来ているのかと思っていましたが、昨日の家庭訪問で(たぶん)そうではないのだろうということがわかりました。
ちなみに5人くらいそういう子がいます。(別々に来る。)

娘さん、楽しんでいるならいいじゃないか・・・と私は思いますが、親としては心配になりますよね。
”待つ”のも大変だと思います。
長女は生きる気力がないのでは・・・というところまで落ち込みましたので、たとえ遊んでいるだけでも元気でいるならよしと考えて接してきました。
次女に関しても心配は当然あるのですが、学校に行かなくてもいいよ、という安心感を持たせた上で、本人が行きたいなら登校させ・・・という方針でいます。
ここのところ頑張って登校できています。
でも勉強はしていません・・・。

長女の予備校はとても居心地がいいというかやりやすいようです。
まだお友達らしい人はいなさそうですが(ほとんどが年上)、授業だけ受けて後は気楽に過ごせるのがいいみたいです。
夏には早くも高認にチャレンジします。

by Cecilia (2008-05-03 07:35) 

Cecilia

イリスさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-05-04 10:07) 

Cecilia

アートフル ドジャーさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-05-08 08:32) 

伊閣蝶

Ceciliaさんが、鈴木邦男さんの著作をお読みになっているとのことで、かなり驚きましたが、何だかとても嬉しくなりました。
仰る通り、彼はとってもシャイでキュートな方です。
対談などの時の様子などをみると、とても新右翼の論客などとは思えないほど(^^;
でも、その論旨は大変鋭く的確で、私もその著作から、たくさんのことを教えられました。
この本は、彼の精神面での生い立ちを中心に、仰る通り中高生にも分かりやす言葉で書かれているので、私たちが読んでも大変感動的だと思います。

by 伊閣蝶 (2012-05-03 11:21) 

Cecilia

伊閣蝶さん、nice&コメントありがとうございます!
鈴木邦男さんの著作を読んでいるとは思えませんか?(笑)
「あさま山荘事件」「連合赤軍」「安保闘争」「三島由紀夫割腹事件」のことをよく知らない世代ですが、カルトと共に深い興味を持っています。宗教や思想に深く心酔して狂信的になっていく人々を”危険”であると言うことはたやすいですが、そのような団体に限りなく近づき、なかば入り込んでいた時期もありますので、彼らに対する共感みたいな気持ちもあります。
シリーズでカルト教団に関する記事を書いたことがありますのでそちらをご覧ください。
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2007-10-31
   ↑
この記事から続いています

このような経験などが宗教における右派とか左派という問題への関心にも繋がっています。
鈴木邦男さんを知るきっかけは「ゴーマニズム宣言」ですが、そちらにはまたいろいろ思うことがあります。
by Cecilia (2012-05-05 08:12) 

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