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たけくらべ [読書]

「ファン・ジニ」・・・展開が気になっています。

調べたら悲恋らしいし、恋が結婚と言う形で成就してしまったら芸の精進ができなくなるので残念な結果になるように思うのですが、ドキドキですね~。

見ていると笑えてしまう演出も多いのですが、ここのところ気になっているのは”水揚げ”です。

このブログで話題にするのは何だか恥ずかしいネタですが・・・。

これって花魁や舞妓・・・などが一人前になる時には必ずあるもので必ずしも性的関係があるとは限りませんが、このドラマではそれを伴う話なので、愛する人がいるジニたちが苦しむのですよね。

”水揚げ”と言えば以前昼ドラではまった「真珠夫人」
これ菊池寛の小説とテレビドラマではだいぶ違うのですが(はっきり言って別物!)、ドラマでは愛する人と結ばれないヒロインが自分の廓の若い子の”水揚げ”を恋人に頼む・・・という場面がありました。
この時も非常に気になりました。

・・・で今まで書きたかったネタなのですが・・・樋口一葉の「たけくらべ」に関して。
原作本が手元にないですが、美登里が少女の日に別れを告げた・・・という内容の件です。
これは初潮を迎えたという意味なのか、”水揚げ”のことを指すのか議論されているようですね。
私1~2月に気になって気になって必死に調べていたのです。(笑)



一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)

一葉の「たけくらべ」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編 (角川文庫ソフィア)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/04/23
  • メディア: 文庫



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これ、立ち読みしてなかなか解説が充実していてわかりやすくていいなあ・・・と思いました。
以前交流があったブログで「たけくらべ」の話題になりましたが、樋口一葉は有名でも案外皆きちんと読んでないのですよね。
「たけくらべ」は私もでしたが「ガラスの仮面」で内容を知っている人が非常に多いということもその時判明しました。(笑)
結構読みにくいですしね。
教科書で読んだ人でも全文は読んでいないのでは?
「たけくらべ」のあらすじを知っていても原作を読まない限り美登里が少女の日に別れを告げた件について深く考えることもないと思います。
舞台が吉原ですし、ナンバーワンの花魁の妹ですし・・・。
いずれは花魁になる運命の少女と僧侶になる運命の少年の儚い恋・・・ちょっとお子様にはわかりにくい世界ですね~。

たけくらべ・・・このリンクの中に青空文庫へのリンクがありそこで読めます。



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コメント 14

ことなりままっち

うーん、言われてみれば確かに。
私もやっぱり「ガラスの仮面」だと思います。あとは国語の問題週かも…。樋口一葉ってちゃんと読んでませんね。
実は吉原のことも遊郭のこともちゃんと理解していないと思いますが、多分そういう人は多いのではないかと…。(『吉原炎上』も、見ててもよく分からなかった私…)

私は中学のときだったか、高校のときだったか、この件についてちょっとだけ考えてみたことがあるんです。そのときはそんなに深く読み込んでないので、初潮を迎えたのだと思っていました。しかしなぜそんなことを考えていたのか、そっちのほうが謎かもしれず。(教科書にはたけくらべは載ってなかったし)
by ことなりままっち (2008-11-19 10:59) 

てりー

お札になるくらいの人なのに、私も読んだことがありません。今猛烈に読みたいと思っているので今日読むかもしれません。そういう議論があるのも知りませんでした。普通に読めば男性を知ったということじゃないかと思いますが、読んでみないことには。
by てりー (2008-11-19 11:18) 

marie_therese77

私はフェミ(=feminist)な人間なので、明治時代の封建的な家族制度の中で女性の戸主として二十歳にもならないうちから一家を支えた一葉さんの壮絶な生活や、文学の師へのかなわなかった恋、そして生活苦の中で奇跡のように素晴らしい作品を残した彼女の心の軌跡みたいなものに魅かれます。明治という時代にあって、貧乏にあえぎながら職業作家としてなんとか世に出ようとした一葉さんは、フェミニズム的にみると大変に興味をひかれる存在ですね。

「少女の日に別れを告げる」は、初潮=一人前の女性として「水揚げ」が可能になる=望んでいない花魁としての生活の始まり、という一連の流れがあるのだと私は理解しています。
by marie_therese77 (2008-11-19 18:16) 

Cecilia

ことなりままっちさん、コメントありがとうございます!
1月に吉原炎上を見た時の記事です。
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2008-01-21
私、美登利と信如の住む世界が違いすぎることなど関係なしで読んでいましたし(実際には「ガラスの仮面」)、一葉のほかの作品を必要があって読んでいた学生時代・・・ある程度吉原についての知識はありましたが、それでも何だか普通の少年少女の淡い恋愛みたいな感覚で読んでいましたね~。
専門は近代文学でも一葉じゃなかったし・・・と言い訳して・・・。
はっきり言って古文ですから本当に難しいと思います。
解説なしには読めませんね。
娘達、「さくらん」も見ていますが、私が同じ年頃だった頃と比較して吉原に関しての知識が豊富です。(苦笑)
私も何となく初潮を迎えたのだと「ガラスの仮面」を読んで思っていましたし、いずれ花魁になる・・・と考えていなかったわけではないのですが、特殊な世界に足を踏み入れる予定の少女・・・という視点が欠けていましたねえ。


by Cecilia (2008-11-20 08:22) 

Cecilia

てりーさん、nice&コメントありがとうございます!
私も日本文学を専攻していたのが恥ずかしい読書レヴェルだと思っています。
猛烈に読みたいですか?(笑)
私も青空文庫で部分的に読みましたが、じっくり味わって読みたいです。
・・・ということで記事中に載せた本を買いたいと思います。
普通に読めば・・・ということですが、この前後を読むといろいろと気になる描写があるので解釈に悩みます。
by Cecilia (2008-11-20 08:28) 

Cecilia

tmさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-11-20 08:30) 

Cecilia

marie_therese77さん、コメントありがとうございます!
確かにmarie_therese77さんからはフェミの香りがぷんぷんしています!(笑)
私の姉もものすごいフェミなのですが、私は思想的にはそうでも実際にはしがない”専業主婦”なので物を言う権利はないようです。
姉とはよく口論になり、負かされます。
なかなか思い通りに生きられない女性が多く、私としては声を上げることができない立場の女性たちに共感することが多いです。
たとえばDVの被害者たちなど。

一葉の生き方、私も非常に心惹かれます。
お札になったばかりのころにお正月番組で瀬戸内寂聴さんが解説・・・という一葉に関する特番を見たことがありますが、「文学界」同人たちは一葉のことをかなり高く評価していたようですし、一葉を中心としてサロン的な雰囲気があったのだなあ・・・とかなり興味を持ちました。
「文学界」はあの島崎藤村の作品を通じて非常に興味を持った時期があるのですが、北村透谷なども読んだりしました。
だいぶ離れてしまいましたが、一葉と「文学界」という視点から又いろいろ知りたいなあ・・・と思っています。

フェミのmarie_therese77さんには是非とも菊池寛の原作のほうの「真珠夫人」をお勧めします。
姉も感動していました。
あの時代にああいうものがあったとは・・・という感じです。
by Cecilia (2008-11-20 08:46) 

シズコ

水揚げ・・・花柳界の小説では必ず出てきますよね。
私は樋口一葉の作品って、実は真面目に一回も読んだこと無いんです。だから「たけくらべ」の話も、漫画の「ガラスの仮面」くらいの知識しかないんですが、美登利さんの場合は所長を迎え・・・官庁になってどうする?・・・・初潮を迎えたのかな?と思ってました。
でも、あの漫画では髪も島田に結ってたし、いずれはお姉さんの後を継ぐんでしょうね。

私のお勧めの小説は、チャン・ツィイーで映画化された「SAYURI」の原作「さゆり」です。
これは、何年も前からの愛読書です。
そして、これは是非、可能なら文庫版ではなく、どうぞこちらのハードカバー版→http://www.amazon.co.jp/%E3%81%95%E3%82%86%E3%82%8A%E3%80%88%E4%B8%8A%E3%80%89-%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%BC-%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%B3/dp/4163188304/ref=sr_1_32?ie=UTF8&s=books&qid=1227171544&sr=1-32 でお読みくださると、花柳界の雰囲気200パーセント堪能できます。私が持っているのもこのハードカバー版上・下です。ご興味があったら是非どうぞ。

山形はとうとう雪になりました。私はちと風邪っぽくて昨日今日ほぼ一日寝てました。
ceciliaさん、どうぞお体ご自愛くださいね。
by シズコ (2008-11-20 18:04) 

nyankome

>ちょっとお子様にはわかりにくい世界
そうですよね。
私は小学生の時に本を買ってもらって(お子様向けのではなく原作です。)読んだのですが、文章も内容も難しくてお手上げでした。(^_^;)
by nyankome (2008-11-20 20:02) 

シズコ

あ、nyankomeさんもいらしてる。おかえんなさい。
今から飛んでいきます。
私ふっと思ったんですけど・・・花柳界小説、好きです。(何を唐突に!?)

>ことなりままっちさーん、初めまして(じゃないかもしれないけど)。シズコです。私、「吉原炎上」大好きです。DVDもしっかり持ってます!(主演が名取裕子で、恋人役が根津甚八でした♪)これは何回も観ました。このDVDのキャストは物凄く豪華です。この映画に女衒の役で出てた成田三樹夫っていう俳優さんいたんですが、この方は実は山形県出身です!(もう亡くなりました)この方とても好きでした。女優さんではかたせ梨乃さんの大ファンなので、やっぱりこの映画大好きです。母も最近観て「これは凄い!」と感嘆してました。

けっして花柳界を肯定するわけではないのですが、西洋では「椿姫」、東洋ではアラビアンナイトのハレムや中国の「後宮三千人」の世界、そして日本の祇園や吉原の虚像の中の美しさと艶やかさにはとても惹かれます。うーん、なんだか纏まらないまま、もう一回ここに書き込んでしまいました。

by シズコ (2008-11-20 21:40) 

Cecilia

シズコさん、コメントありがとうございます!
検索したらこんなのが出て来ましたよ。
http://prof.mt.tama.hosei.ac.jp/~shagi/lec/l06.htm
URLから見るとどこかの大学教授でしょうか?
納得のいく解説です。
「さゆり」は映画でも本でも味わってみたいです。

そうですね。
私も花柳界などに肯定的ではないし、廃娼運動のほうに興味がありますが、こういう場所で育った文化と言うものには非常に興味があります。
「アラビアンナイト」ってかなり性的な表現が多いようですよ。
・・・ということを解説本で知りました。
ぎゃ~っていう感じです。
「椿姫」は高級娼婦ですものね。
以前こんな記事を書きました。
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2005-10-17-1
by Cecilia (2008-11-21 08:46) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
小学校の時ではnyankomeさんと言えども難しいですよね。(笑)
読むだけでも精一杯、ましてやあの世界を理解するなんて・・・。
私はかなり大きくなってから読みましたが最初のほうだけで挫折していましたもの。
by Cecilia (2008-11-21 08:50) 

Cecilia

アートフル ドジャーさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-12-09 08:31) 

Cecilia

伊閣蝶さん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2012-05-03 08:31) 

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