フィギュア・スケートで思い出した人
フィギュアスケートを見ていてかつての友人のことを思い出しました。(実際には昨日の夜浅田真央とかキム・ヨナの演技を見る前の夕方)
すごく親しかったわけではないのですが同期の仕事仲間で特に2年目は隣の席で仕事をした関係です。
でも結婚式に招かれてわざわざ大阪まで行ったのは私ともう一人の同期だけだったので、かなり親しい関係だったということになるかもしれません。
なぜ思い出したかというと彼女がフィギュアスケートをしていたからなのです。
単なる趣味と言うよりもかなり力を入れていたし、当時22~23歳だったのでまだまだいける頃でした。
国体に出たいと言っていました。
私は一度だけ試合の応援に行ったことがあるのですが、(半分は頼まれて)お花をリンクに投げました。
スケートリンクで長時間応援するのってきついですね。
真夏だったけれど寒かった記憶が・・・。
しかもお花は彼女の好みというより私好みのものを選んだのですが、優しい色(淡いピンク主体)はリンクでは目立たないし、繊細なレースフラワーはリンクに投げた衝撃で簡単に折れました。
スケートはかなりの腕前だと思いました。
これ一度きりでしたが・・・。
その時彼女は青いコスチュームでしたが、これはレオタード(チャコットかどこかで購入)に自分で伸縮性のジャージのような肌色の布を縫い付けたり(肌が露出する部分に)、スパンコールを縫い付けたりしていたものです。
非常によく記憶しているのは彼女が仕事中にそれをしていたからなのです。
いくらなんでもどうかとは思っていましたが、彼女は堂々とそれをしていました。
仕事に差し支えない範囲で私的なことをしている同僚は他にもいましたが、あれだけ目立つことをする人はいなかったと思います。
あと彼女は会議の時に近所のお店でアイスを買ってきて食べていましたが、それもかなり目立っていたと思います。
特に誰も注意していませんでしたけれど・・・。(たぶん)
私のアパートが職場の近くだったということもあり、一度泊まったことがあります。
もちろん私のほうから誘ったわけではなく、仕事で帰りが遅くなり、彼女のアパートが非常に遠かったせいです。
私のアパート代の話をしたら、自分のアパートがいかに安いか、アパートにお金をかけるくらいならスケートにかけたいという話をしていました。
それと突然泊まったので必要なものをコンビ二に買いに行ったのですが、生理用品が必要だったのですね。
自分では恥ずかしくて買えないとかで「Ceciliaさん、買ってきてくださる?」と言われました。
そこでちょっと押し問答をしたように記憶していますが、結局私が買ってきたと思います。
こういうのってどうかと思いますよね?
買いに行くのは自分のものを買うのと同じでできないことはないけれど、いいように使われているみたいで。
「~してくださる?」というのは普段からそういう話し方だったのですが、特別お嬢様だったわけではないし、本来は良い言い方だと思いますが、鼻につく感じがしました。
同期からはかなり嫌われていました。
非常に美人だったし基本的に陽気な人でしたが、特に同期の男性から嫌われていました。(皆彼女に”スケート”というあだ名をつけていました。)
案外同性からはそれほどでもなかったのですが、私は同期の男性からは「あまり仲良くしないほうがいいよ。」と言われました。
きっと彼女は根は単純な人なのだけれど周りがどう考えるかということがわからない人だったのでしょう。
彼女の専門は英語で、留学したいと言っていましたが、2年目の夏に(スケートを観に行った2~3ヵ月後)アメリカに行って知り合った日本人男性と急速に関係を深めて結婚することになりました。
彼女の話を聞くとその男性ずいぶん大きなことを言う人だなあと思っていました。
「サグラダ・ファミリアで式を挙げるんだ~。」みたいな話をしていましたが、実際には大阪のビジネスホテルで式と披露宴でした。
頼まれたので披露宴で歌いました。
その結婚から1年も経たない頃、彼女と電話で話してみたら、夫である男性が彼女が昼間何をしているかいちいちチェックしてくる話とか暴力を振るう話を聞かされました。
確かそういうこともあって別居していたのだったと思いますが、意外だったのは彼女が宗教をやっていたことだったのです。
その宗教というのはユタ州に総本山がある某教団ですが、そういえば留学したいという話をしていたときに行きたがっていた大学はその教団のでした。
彼女がその教団でいろいろ勉強しているらしいことを知りましたが、それ以降話す機会がありませんでした。
昨日突然思い出して(・・・というかそれまでも思い出していましたが)検索してみて、彼女が亡くなっていたことを知りました。
年齢は私と同じで、1年半ほど前に亡くなっています。
自殺などではなくて突然だったようです。
彼女の職場関係のサイトにもそのことが出ていて写真がありましたし、葬儀は実家のほうということで昔聞いていた実家の住所と一致するし、間違いはないです。
スケートはもうやっていなかったのだと思いますが、最後の最後まで体を使う趣味で、しかも仕事がらみでもそれをしていたというのは彼女らしいです。
写真に昔の面影を重ねながら見ていましたが、ピースをしている学生みたいな様子はやっぱり彼女のものでした。
私のところに泊まった夜、私のおなかの肉をつまんで自分のおなかと比較して、いかに贅肉がないかということを見せてくれたし、持久力があっていかにも健康的な人だったのですが・・・。(皆コンビニ弁当などが当たり前でしたが、彼女はさすがに健康に気を使っていたし、スケートのために節約していたので手作り弁当派でした。アパートが遠いのにあっぱれでした。)
わがままな性格の彼女は結婚でちょっと苦労したようですが、その後は離婚して独身のままだったようですね。
まあそのほうがよかったでしょう。
結局は留学できたのでしょうか。
(たぶん教団絡みで行けたのだと思います。)
そう言えば髪の毛を真ん中で分けるのに櫛を使わずに赤のボールペンで分けて赤い筋がついていることが多かったのは笑えるねたです。
そこまでしてまっすぐに分けたいか~という感じでした。
当時は前髪を半分下ろして半分は立ち上げる”とさか”みたいな髪型が全盛期でいたが、いつも必死に立ち上げていました。(カーラーで巻いて立ち上げていましたが、不自然な感じがなんとも言えませんでした。)
上で書いたスケートの試合の前だったと思いますが、選曲の話をしてきたことがあります。
「『チャルダス姫』って知ってる?」と聞かれましたがよくわからないので「『チャルダーシュの女王』なら知っているけれど、それと同じじゃないのかな?」と言っておきました。
当時は確認しようがなくてその程度のことしか言えなかったのですが、同じなのでしょうか?
まあフィギュア・スケートで見せ場を作りやすい曲なのではと思います。
彼女は「マイ・フェア・レディ」の「踊り明かそう」とか「王様と私」の"Shall we dance?"というようなミュージカルの曲をよく聴いていました。
(職場で聴かされました。)
オードリー・ヘプバーンが好きで、たぶんああいう女性を目指していたように思います。
なんだかとりとめもなくいろいろ書いてしまいましたが、フィギュア・スケートというとどうしても彼女を思い出すし、思いがけず彼女の死を知ってしまい驚いています。
私の当時の同期で、もう一人亡くなった人がいますが(年齢は私よりひとつ上の男性で、数年前に亡くなっています。)、人生いろいろですね。
彼女にとって突然の死は不本意だったかもしれないけれど、スケートはやっていないにしても好きなことをしている最中だったように見受けられるので悪くない最期だったのかもしれません。
例の「チャルダス姫」・・・映画になっていたようですが、オペレッタ「チャルダーシュの女王」と同じでしょうか?(それっぽいですね。)
最後の場面はいかにもフィギュア・スケートで使いそうな感じの音楽ですよね。
すごく親しかったわけではないのですが同期の仕事仲間で特に2年目は隣の席で仕事をした関係です。
でも結婚式に招かれてわざわざ大阪まで行ったのは私ともう一人の同期だけだったので、かなり親しい関係だったということになるかもしれません。
なぜ思い出したかというと彼女がフィギュアスケートをしていたからなのです。
単なる趣味と言うよりもかなり力を入れていたし、当時22~23歳だったのでまだまだいける頃でした。
国体に出たいと言っていました。
私は一度だけ試合の応援に行ったことがあるのですが、(半分は頼まれて)お花をリンクに投げました。
スケートリンクで長時間応援するのってきついですね。
真夏だったけれど寒かった記憶が・・・。
しかもお花は彼女の好みというより私好みのものを選んだのですが、優しい色(淡いピンク主体)はリンクでは目立たないし、繊細なレースフラワーはリンクに投げた衝撃で簡単に折れました。
スケートはかなりの腕前だと思いました。
これ一度きりでしたが・・・。
その時彼女は青いコスチュームでしたが、これはレオタード(チャコットかどこかで購入)に自分で伸縮性のジャージのような肌色の布を縫い付けたり(肌が露出する部分に)、スパンコールを縫い付けたりしていたものです。
非常によく記憶しているのは彼女が仕事中にそれをしていたからなのです。
いくらなんでもどうかとは思っていましたが、彼女は堂々とそれをしていました。
仕事に差し支えない範囲で私的なことをしている同僚は他にもいましたが、あれだけ目立つことをする人はいなかったと思います。
あと彼女は会議の時に近所のお店でアイスを買ってきて食べていましたが、それもかなり目立っていたと思います。
特に誰も注意していませんでしたけれど・・・。(たぶん)
私のアパートが職場の近くだったということもあり、一度泊まったことがあります。
もちろん私のほうから誘ったわけではなく、仕事で帰りが遅くなり、彼女のアパートが非常に遠かったせいです。
私のアパート代の話をしたら、自分のアパートがいかに安いか、アパートにお金をかけるくらいならスケートにかけたいという話をしていました。
それと突然泊まったので必要なものをコンビ二に買いに行ったのですが、生理用品が必要だったのですね。
自分では恥ずかしくて買えないとかで「Ceciliaさん、買ってきてくださる?」と言われました。
そこでちょっと押し問答をしたように記憶していますが、結局私が買ってきたと思います。
こういうのってどうかと思いますよね?
買いに行くのは自分のものを買うのと同じでできないことはないけれど、いいように使われているみたいで。
「~してくださる?」というのは普段からそういう話し方だったのですが、特別お嬢様だったわけではないし、本来は良い言い方だと思いますが、鼻につく感じがしました。
同期からはかなり嫌われていました。
非常に美人だったし基本的に陽気な人でしたが、特に同期の男性から嫌われていました。(皆彼女に”スケート”というあだ名をつけていました。)
案外同性からはそれほどでもなかったのですが、私は同期の男性からは「あまり仲良くしないほうがいいよ。」と言われました。
きっと彼女は根は単純な人なのだけれど周りがどう考えるかということがわからない人だったのでしょう。
彼女の専門は英語で、留学したいと言っていましたが、2年目の夏に(スケートを観に行った2~3ヵ月後)アメリカに行って知り合った日本人男性と急速に関係を深めて結婚することになりました。
彼女の話を聞くとその男性ずいぶん大きなことを言う人だなあと思っていました。
「サグラダ・ファミリアで式を挙げるんだ~。」みたいな話をしていましたが、実際には大阪のビジネスホテルで式と披露宴でした。
頼まれたので披露宴で歌いました。
その結婚から1年も経たない頃、彼女と電話で話してみたら、夫である男性が彼女が昼間何をしているかいちいちチェックしてくる話とか暴力を振るう話を聞かされました。
確かそういうこともあって別居していたのだったと思いますが、意外だったのは彼女が宗教をやっていたことだったのです。
その宗教というのはユタ州に総本山がある某教団ですが、そういえば留学したいという話をしていたときに行きたがっていた大学はその教団のでした。
彼女がその教団でいろいろ勉強しているらしいことを知りましたが、それ以降話す機会がありませんでした。
昨日突然思い出して(・・・というかそれまでも思い出していましたが)検索してみて、彼女が亡くなっていたことを知りました。
年齢は私と同じで、1年半ほど前に亡くなっています。
自殺などではなくて突然だったようです。
彼女の職場関係のサイトにもそのことが出ていて写真がありましたし、葬儀は実家のほうということで昔聞いていた実家の住所と一致するし、間違いはないです。
スケートはもうやっていなかったのだと思いますが、最後の最後まで体を使う趣味で、しかも仕事がらみでもそれをしていたというのは彼女らしいです。
写真に昔の面影を重ねながら見ていましたが、ピースをしている学生みたいな様子はやっぱり彼女のものでした。
私のところに泊まった夜、私のおなかの肉をつまんで自分のおなかと比較して、いかに贅肉がないかということを見せてくれたし、持久力があっていかにも健康的な人だったのですが・・・。(皆コンビニ弁当などが当たり前でしたが、彼女はさすがに健康に気を使っていたし、スケートのために節約していたので手作り弁当派でした。アパートが遠いのにあっぱれでした。)
わがままな性格の彼女は結婚でちょっと苦労したようですが、その後は離婚して独身のままだったようですね。
まあそのほうがよかったでしょう。
結局は留学できたのでしょうか。
(たぶん教団絡みで行けたのだと思います。)
そう言えば髪の毛を真ん中で分けるのに櫛を使わずに赤のボールペンで分けて赤い筋がついていることが多かったのは笑えるねたです。
そこまでしてまっすぐに分けたいか~という感じでした。
当時は前髪を半分下ろして半分は立ち上げる”とさか”みたいな髪型が全盛期でいたが、いつも必死に立ち上げていました。(カーラーで巻いて立ち上げていましたが、不自然な感じがなんとも言えませんでした。)
上で書いたスケートの試合の前だったと思いますが、選曲の話をしてきたことがあります。
「『チャルダス姫』って知ってる?」と聞かれましたがよくわからないので「『チャルダーシュの女王』なら知っているけれど、それと同じじゃないのかな?」と言っておきました。
当時は確認しようがなくてその程度のことしか言えなかったのですが、同じなのでしょうか?
まあフィギュア・スケートで見せ場を作りやすい曲なのではと思います。
彼女は「マイ・フェア・レディ」の「踊り明かそう」とか「王様と私」の"Shall we dance?"というようなミュージカルの曲をよく聴いていました。
(職場で聴かされました。)
オードリー・ヘプバーンが好きで、たぶんああいう女性を目指していたように思います。
なんだかとりとめもなくいろいろ書いてしまいましたが、フィギュア・スケートというとどうしても彼女を思い出すし、思いがけず彼女の死を知ってしまい驚いています。
私の当時の同期で、もう一人亡くなった人がいますが(年齢は私よりひとつ上の男性で、数年前に亡くなっています。)、人生いろいろですね。
彼女にとって突然の死は不本意だったかもしれないけれど、スケートはやっていないにしても好きなことをしている最中だったように見受けられるので悪くない最期だったのかもしれません。
例の「チャルダス姫」・・・映画になっていたようですが、オペレッタ「チャルダーシュの女王」と同じでしょうか?(それっぽいですね。)
最後の場面はいかにもフィギュア・スケートで使いそうな感じの音楽ですよね。
スポーツをされてて、食事にも気を使う方が若くして亡くなるなんて・・。
そういえば、以前勤めていた会社の受付の子も24で亡くなったんですよ。綺麗というより、かわいい子で・・上顎癌でしたが。
話に関係ないですが、統計上長生きするのは、肥満とわかる人は別で・・・
ちょっと太りぎみの方が、長生きするそうです。
あまりダイエットに気にしすぎず、適度な食事、適度な運動がいいみたいですね。
by matcha (2010-02-25 15:58)
sungenさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-02-25 22:10)
matchaさん、nice&コメントありがとうございます!
24歳で上顎癌ですか!
そういう癌もあるのですね。
太っているととにかくいろいろ言われますが、痩せていれば大丈夫かというと別の病気になることもあります。
やはり大らかな気持ちでいられるというのも大切なことではないだろうかと思います。
そして適度な食事、適度な運動なのでしょうね。
まあ食べ過ぎないように気をつけます・・・。
by Cecilia (2010-02-25 22:15)
じっくりいろいろ考えながら読みました。私の友人で、いや、親友で変わっているといえば、「性」を換えた人がいます。
by yablinsky (2010-02-25 23:02)
若くして亡くなったのはお気の毒です。
打ち込めることをお持ちだったのなら救われますが、目標や夢は実現できたのでしょうか。夢半ばでしたら心残りがあるかも知れませんね。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
by nyankome (2010-02-25 23:44)
yablinskyさん、nice&コメントありがとうございます!
じっくり考えながら読んでいただきありがとうございます。
お友達に「性」を換えた方がいらっしゃるのですね。
これもまた難しい問題ですよね。
まったく他人事なら好きなようにしたら良いのではないのだろうかと思うのですが、娘たちがそのようなことを言ったら感嘆には納得できないと思います。
by Cecilia (2010-02-26 08:19)
nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
どこまで打ち込めることだったかはわかりませんが、ある程度目標や夢は実現できていたのではないでしょうか。
彼女の職場での写真は楽しそうな笑顔でした。
彼女の死はまったく信じることができません。
by Cecilia (2010-02-26 08:22)
HINAKAです。
Cecilia様
フィギュア・スケートの方は、完全に見るだけですが、かなり好きなので別の機会にします。
しかし、採点方法が変わり(これは同じ採点競技の、体操も同じです)、採点基準とそれを要求される方は、たまったものではないようですが、外から見る観客には要は総合点の高い方が、勝ち!という、分かり易い判定になって、今回も浅田真央選手とキム・ヨナ選手との採点に、皆納得した上に前五輪金メダルの荒川選手よりも、今回の真央さんの方が、点数が上!という事も分かって、見ている方は納得でしょう。
伊藤みどりさんの頃は、彼女が3回転半を飛ぶのに、3回転しか飛ばない当時の世界チャンピオン(日系人で、アジア系の人は初じめての快挙)が、「何で金メダルなんだ!?」という次元の議論が巻き起こり、「フィギュア・スケートはジャンプ競技ではない!」と言う事が、理解されない事に困惑した覚えがあります。
但しこの審査基準と方法は、毎年のように(より良くするためと信じますが)変更され、その度に選手や指導者が振り回されている事も、事実です。
ついでですから、簡単に今の判定方法ですが、世界選手権やオリンピッククラスになると、12人の審判がジャッジします。
その中からランダムに、9人の判定が選ばれ(自分が選ばれたか否か本人も知りません)、さらにその中で最高点と最低点が省かれ、残りの7人のジャッジの平均点が、総合点となります。その判定基準は詳細を極め、とても素人の理解は及びませんが、以前ように満点形式ではなく、加点形式ですので、過去・現在・未来を含めて、天井知らずに点数は上がって行きます。
今回キム・ヨナ選手が出した点数は、男子の大会でも上位に入る、異次元の得点です。
もちろん、浅田真央選手がミスをしなければ、その上を行った事は、間違い有りません。逆に言えば、どんなに高難度の技を決めても、他がダメなら点数は伸びません。しかし余りにも、採点基準が細か過ぎる為に、審判団はその度にミスか否かの微妙な判定には、時には集まって協議したり、再確認したりします。
そもそも、音楽との協調性とか、理解力と表現力とか、どうやって点数化のするのか?という問題は、未だに付いて回っています。
まァ、今回のように見れば分かる!という、次元ならいいのですが……。
今回男子では4回転を飛ぶかどうかが、問題となりました。恐らく、次のオリンピックでは、女子も4回転が話題になり、3回転半はやって当然というレベルになると思います。
今回浅田選手以外は、3回転半が跳べなかったのではなく、跳ばなかった!という解釈が、正しいと思います。成功した時の加点よりも、失敗した時の減点の方を、恐れたためです。男子の4回転も同じでした。
そして共に挑戦者が成功させましたが、他で有り得無いミスをして、共に銀メダルで終わった事は、皮肉ですがたぶんまた採点基準の見直しの、きっかけになると思います。
お話の女性の行動ですが、確かに一般人としてはどうかと思いますが、この文化評価後進国では、むしろ当たり前くらいだと思います。
特にフィギュアはお金の掛かる競技で、資産家なら大会用の服を注文もできますが、この国の場合殆どがお手製です。しかも、大概1回使ったら終わりで、2度とは使えません。最低2回の演技をしなくてはならないのですから、その準備だけでも大変です。
そして、体重ですがこれも浅田選手が、「500グラムで、ジャンプも変わるし、その後の演技に影響が出る」と言っています。
ついでですが、今回のフィギュア・スケートでは、この辺の問題が如実に出た点で、面白い部分がありました。
日本人なのに、ロシア国籍まで取ってロシア代表としてペアの選手として、出た日本人女性。明らかにアメリカ人なのに、日本代表で出たアイス・ダンスの、姉弟ペア。そしてどこから見ても日本人なのに、アメリカ代表の1人として出場した、女子シングルの選手。これらは全て日本国内に、ろくな練習場や環境、そして経費の問題を解決する手段が無い事と、特にペア演技はダンスに代表されるように、男女がペアで公衆の面前で踊る事は、「風俗営業法」により、18歳未満は禁止されているので、実質練習が不可能な事が、大きな理由となっています。
これはいわゆるソシアル・ダンス、なぜか日本では「社交ダンス」と呼ばれていますが、これを取り締まる法律です。
ペア競技で、ダンス・レッスンが子供の頃から出来なければ、子供の頃から大人としての常識として、小学校から正規の授業がある欧米と、対等に戦えるはずはありません。
さらに、練習場やジュニア指導者の不足、経費の問題等でキム・ヨナ選手も15歳の時から、カナダに移住していた事は有名です。シングルの場合、アメリカ生まれでアメリカ育ちの日本人ならば、丁度激戦区の日本代表を狙うのではなく、アメリカで上位を目指した方が確実だったのでしょう。
逆にペア競技では、圧倒的に日本は脆弱ですから、層の厚いアメリカよりも出場するためだけならば、日本国籍を取って日本代表で出た方が、簡単です。ですが、更に上位を目指すとなると、日本には指導者がいませんから、結局はダンスの本場ヨーロッパで、練習するしか無いでしょう。
フィギュアスケートのお話は、これまでにして、「チャルダーシュの女王」は確か、オペレッタの傑作と言われた、とても面白い喜劇だったと思います。
TVでですが、一度公演を最初から最後まで見ています。
非常にテンポの良い音楽と、2組の男女の身分違いの恋い模様が錯綜して、ちょっとオペラの「セビリアの理髪師」に似た感じで、最後のオチまで笑わせてくれる、愉快な作品だったと思います。
フィギュア・スケートの音楽としても、しばしば使われますが、生憎聞いただけでは「ああ、あれがそうか!」と、分かるほどではありませんので、この辺で退散させていただきます。
それでは、また。
by HINAKA (2010-02-27 06:47)
こんにちは。
とても複雑な心境で何度か読みました。
若くしてお亡くなりになったお友達、自己中心的で世間知らずの純粋な性格、しかし苦労されて不遇のまま一生を終えたようで・・・。真の友達も少なかったのでは。
僕の小学生時代の友人にも、ちょっと変わった性格で、結婚したけれど離婚して、その後性転換した人がいます。
何が幸せで不幸なのか、その人の価値基準と社会の価値基準が大きく違うとき、その人はドロップアウトしてしまう・・・。我々は、社会とうまくつきあうために自制している面もあるが、それが真の幸福と言えるのか・・・。一方で周囲に認められて初めて自己実現も可能になるし・・・
深く考えさせられる記事でした。
by ながぐつ (2010-02-27 08:07)
HINAKAさん、nice&コメントありがとうございます!
HINAKAさんもフィギュア・スケートがお好きですか。
私も好きですが、クラシック音楽好きの多くはフィギュア・スケートが好きだと思います。
記憶にあるものでもっとも古いのはやはりジャネット・リンです。
その後、小学生時代に読んだ漫画で槇村さとるの「愛のアランフェス」とか「白のファルーカ」で親しみました。
昔はコンパルソリというのがありましたが今はありませんよね。
カタリナ・ビットとかビールマンが出てきたころに非常にはまった記憶があります。
あのころと比べて日本のフィギュア・スケートはものすごく進歩しましたね。
外国選手に比べて面白くないと思っていたのですが・・・。
昔の同期の衣装、ほとんど自分で手をかけているのにお金がかかるものなんだなあと思った記憶があります。
ああいう作業も楽しみのうちかもしれませんが。
>男女がペアで公衆の面前で踊る事は、「風俗営業法」により、18歳未満は禁止されている
ええ?そうだったのですか?
では昔体育の授業でやっていたフォークダンスは??
だから最近はやらないのでしょうか??
「チャルダーシュの女王」、ご覧になっていたのですね。
「セビリアの理髪師」に似ている内容なのですね。
ちなみに「セビリアの理髪師」の曲などは「トムとジェリー」などに使われるほどコミカルですよね。
ヨハン・シュトラウスも確か使われていたような・・・。
たくさんの興味深い書き込みをありがとうございます。
by Cecilia (2010-02-27 14:23)
ながぐつさん、nice&コメントありがとうございます!
>自己中心的で世間知らずの純粋な性格
まさにそのとおりです。
彼女には悪気はまったくなく、ちょっと庶民的な”お嬢様”でした。
不遇のままだったとは思えません。
それなりに自己実現したのではと思います。
ただ、真の友達は少なかったでしょうね。
>その人の価値基準と社会の価値基準が大きく違うとき、その人はドロップアウトしてしまう・・・。
才能ある人はそれでよいのかもしれません。
社会とうまくつきあうことにこだわらない人も多いのでしょう。
>一方で周囲に認められて初めて自己実現も可能になるし・・・
普通はこういう感じでしょうね。
性転換、yablinskyさんへのレスにも書きましたが、他人事だと思えば簡単に受け容れることができるのですが、身内がしたいと言ったら困ると思います。
また自分自身がそういう悩みを抱えていたらどうするだろうかとも思います。
人から見て不遇のように見えても本人はそう思ってないことも多いかもしれませんね。
最近では一日が無事に終わればそれでよいという心境です。
by Cecilia (2010-02-27 14:45)
HINAKAです。
Cecilia様
再度の書き込み、お許し下さい。
「社交ダンス」、本来ソシアル・ダンスですが、詳しい事は名香智子という女性マンガ家の代表作「パートナー」に詳しく描かれています。ただ、この人の絵柄は好き嫌いが激しく分かれるので、誰にでも勧めとは言えません。
さて、実は触れた方が良いかと思ったのですが、余計な事かとも思って端折りました。
なぜ、ソシアル・ダンスが公衆の面前で、18歳未満禁止なのか?理由は、社交ダンスが常に《男女が体を未着して行われ、猥らな行為を助長させる恐れがある》からです。そこで考えられたのが、フォーク・ダンスです。基本は集団ダンスで、《特定の男女が体を密着》させないようになっています。常にパートナーが入れ替わる事が、フォーク・ダンスの最大の特徴です。
要するにこの国では、18歳未満の特定の男女が、長時間体を密着させる事を、必然とする行為を公然と公衆の面前で行う事は、《淫らな行為を助長》させる!と、法律で定めているのです。
本当のソシアル・ダンスは、世界協会がオリンピックの正式種目にと、申請するほどハードでアクティブな、スポーツです。ルンバやタンゴなど、その目まぐるしい動きは見ているだけで、疲れるほどです。つまり日本では、社交ダンスはチークやワルツ(ちなみにワルツのまともなステップが踏めたら、大したものです)ぐらいしか、認識が無いのです。
ですが、欧米では上流階級の子女が、社交デビューするのがダンス・パーティという常識があります。
アメリカではもう少しくだけた、ダンス・パーティ(ダンパ)が高校(ハイ・スクール)レベルで開かれる事は、映画などでお馴染みだと思います。あの、ウェストサイド・ストーリーでも、対立する2つの若者グループが和解する為に、開かれる仮面ダンス・パーティー(仮面舞踏会)が物語の発端です。
どちらにしても、男女が寄り添って長時間決まったステップと、動きで《決して他のカップルとぶつかる事無く》踊り切る基礎を、小学生の頃から必須科目として、学ぶ事になっています。
日本は、これを《淫らな行為》として禁じたのです。これまで何度も、関係者が法規制の解除を求めていますが、近年の児童ポルノ禁止法などにより、むしろ締め付けは強くなっています。
その内に、「男女7歳にして席同じくせず、未成年が手を取り合って公衆の面前で出歩くを禁ず」なんて事にも、なりかねません。
どちらにしてもこの国は、「文化の基礎」が弱すぎると思います。
追記で、長文失礼致しました。
by HINAKA (2010-02-28 02:45)
HINAKAさん、再コメントありがとうございます!
これから書こうとしている記事がウィンナ・ワルツの曲なので興味深く拝見させていただきました。
ソシアル・ダンスが非常にハードなものだということは知っています。
特定の相手と踊るかどうかというところがフォークダンスとの違いだったのですね。
ちなみに大学の必修の体育ではフォークダンスを取ったこともあるのですが、これも中学時代のものと違い非常にハードでした!
昨日、ウィンナ・ワルツ絡みで調べたサイトに”デビュタント”のことが出ていました。
>欧米では上流階級の子女が、社交デビューするのがダンス・パーティという常識
これのことですね。
http://www.austria-dance.jp/
>アメリカではもう少しくだけた、ダンス・パーティ(ダンパ)が高校(ハイ・スクール)レベルで開かれる事は、映画などでお馴染みだと思います。
「フット・ルース」でもこういうダンスパーティーが出てきました。
キリスト教原理主義のような町でダンス=悪みたいに言われていましたね。
日本にも誇れる文化がたくさんあると思いますが、「文化の基礎」が弱すぎるというのはクラシック音楽関係者の間でもよく言われていることです。
by Cecilia (2010-02-28 07:05)
アマデウスさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-03-01 09:00)
彼女は、すごい波瀾万丈な人生を送ったのかも。。
他人と違う人、個性的な人、自分の一番なことを優先して、それ以外はどーでもいい人、天才、馬鹿、なんだか紙一重だなあ、と最近思います。
空気を読みすぎて自分の好きに振る舞えない人、やらなくてもいいことまで頑張りすぎちゃう人、
いったい何が幸せなんでしょうね(笑)。
後ろ指さされない程度に、好きな事やりたいと思っている位では、きっと大成しないなあと思っている今日このごろです。
by mab (2010-03-01 23:34)
mabさん、コメントありがとうございます!
そうそう・・・自分の一番好きなことを優先させる人生ですよね。
うらやましいと言うか何と言うか・・・。
したくてもできない人も多いし、彼女を嫌う人の心には少々やっかみもあったかもしれません。
mabさんの生活、彼女が生きていたら憧れそうです。
彼女は職場で一番仲が良かった友人とハワイに行ったときの写真を見せてもらいましたが、アルバムのコメントを見ると「感動したい気持ち」が表れていました。
「私たち、とうとうハワイに来たのよ~!」とか。
そういうところは可愛いですよね。
うちの長女は後ろ指さされそうなほど好きなことをしていますが(バイトして稼いで好きな漫画などを描くのに投資している)、大成するのでしょうか?(苦笑)
by Cecilia (2010-03-02 08:32)
スケートもバレエもお金がかかる習い事なので、社会人で続けている人は資金確保が色々大変なんでしょうね。でも、亡くなったその同僚の方、仕事中(学校の職員室ですか?)にコスチューム作りとは大物です。ここに書かれたことだけで推測するのは乱暴ですが、いろんな意味で周囲との折り合いや、人生の現実との折り合いをつけられない不器用なタイプだったのでしょうね。
>>その後は離婚して独身のままだったようですね。
>>まあそのほうがよかったでしょう。
って、身も蓋もないコメントがceciliaさんらしいです (´Д`)
長患いの末でなく、突然の死を迎えたのだとしたら、やり残したこと、思い残したことがさぞかし沢山あったのではと思います。若い人の死は、やりきれませんね。
by marie_therese77 (2010-03-04 23:10)
marie_therese77さん、コメントありがとうございます!
私が勤務していたところは若い職員が多く、比較的・・・というかかなり自由なところだったと思います。
それでも昼間の時間帯に堂々と・・・というのはかなりのことでした。
あの頃でさえそう思ったのですが、今こんなことをしている人がいるでしょうか?
こっそりやっている方は多いかもしれませんが、あくまでもこっそり・・・であって堂々としている人はいないと思います。
人生の現実・・・とは言ってもあの頃はまだ若く(23~24歳頃)、まだ夢を追い求める年齢だったと思います。
彼女の気持ちは非常によくわかりましたが・・・。
結婚は結構突然だったし、最初から(大丈夫か~?)と心配でしたので当然の結末のように感じました。
やり残したことや思い残したことがたくさんあったのかどうかはわかりませんが、スケートではないにしてもそれなりに充実していたのではないのだろうかと検索で感じました。
ところで昨日フィル君のCDを3枚まとめ買いしました。
「オピウム」はさんざんここで書いておいて今頃(!)なのですが、一番新しいJ.C.BachのとVivaldi(これも今頃ですが・・・。)
それというのも音楽ギフト券をいただいたからなのですが、おかげでヌリア嬢のヘンデル(9つのドイツ語アリア)も買えたし!
このことはまた記事にします。
by Cecilia (2010-03-06 10:24)