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「愛の御神よ」と「いともとうとき」 [声楽]

結婚式の讃美歌シリーズです。(笑)

自分の結婚式の時の前奏や後奏の話題は何度もしているのですが選んだ讃美歌の話をしていませんでした。
”結婚式”カテゴリーから選んだのは讃美歌429番「愛の御神(みかみ)よ」です。
この曲を指定されたわけではなく自分で選びました。
単によく歌われる「妹背(いもせ)をちぎる」よりもメロディーが好みだったからです。
この讃美歌は讃美歌191番「いともとうとき」(”教会”カテゴリー)と同じメロディーです。
原語では「愛の御神よ」のほうは"O love divine and golden"(John Samuel Bewley Monsell・1857年)、「いともとうとき」のほうは"The Church's one Foundation"(Samuel John Stone・1866年)で始まっていて(それが曲名のようになっていますが)、"AURELIA"という曲名ですね。(Aurelia”オーレリア”という殉教者か聖人・聖女がいるのでしょうか。)
歌詞から言うと"O love divine and golden"のほうが9年ほど先に作られていています。
Samuel Sebastian Wesleyによって1864年に作曲されていますが、"O love divine and golden"という結婚式の讃美歌のほうが先だったのでしょうか。
しかしYouTube検索すると"The Church's one Foundation"(または"O Christ, the Great Foundation ")ばかり出てきます。

オルガン演奏でお聴きください。
このオルガン、音色を変える装置がストップ(手前に引っ張るもので丸くなっています。)じゃなくて、レバー(?)になっているので、電子オルガンだと思うのですが、それにしては深い音色(サンプリングされているのが良い音なのでしょうけれど)ですし、第一この動画に出てくるパイプ(パイプオルガンのパイプ)は一体・・・??
本物のパイプオルガンなのか電子(パイプ?)オルガンなのか気になります!
いろいろ聴き比べて(ベストかどうかわからないですが)選んでいます。




作曲したSamuel Sebastian Wesleyはメソジスト運動のJohn WesleyやCharles Wesley(先日の「あめなる喜び」の作詞者)と同じWesley一族で、ミドルネームのSebastianは父Samuelの尊敬するJohann Sebastian Bachから取られたようです。
父Samuelは”イギリスのモーツァルト”と呼ばれていたようです。
この一族にはSamuelさんが多くて混乱してしまいます。(苦笑)


"O love divine and golden"(John Samuel Bewley Monsell)→同じ歌詞の別な讃美歌のところからコピぺしましたがこの歌詞で良いはずです。

O Love divine and golden,
Mysterious depth and height,
To Thee the world beholden,
Looks up for life and light;
O Love divine and gentle,
The blesser and the blest,
Beneath Thy care parental
The world lies down in rest.

O Love divine and tender,
That through our homes dost move,
Veiled in the softened splendor
O holy household love,
A throne without Thy blessing
Were labor without rest,
And cottages possessing
Thy blessedness are blest.

God bless these hands united;
God bless these hearts made one!
Unsevered and unblighted
May they through life go on,
Here in earth’s home preparing
For the bright home above,
And there forever sharing
Its joy where “God is Love.”




"The Church's one Foundation"(Samuel John Stone)
→イエス・キリストと教会の関係を夫婦に喩えているからだと思いますが、SheやHeなどの代名詞に注目すると面白いです。



The Church’s one foundation
Is Jesus Christ her Lord,
She is His new creation
By water and the Word.
From heaven He came and sought her
To be His holy bride;
With His own blood He bought her
And for her life He died.

She is from every nation,
Yet one o’er all the earth;
Her charter of salvation,
One Lord, one faith, one birth;
One holy Name she blesses,
Partakes one holy food,
And to one hope she presses,
With every grace endued.

The Church shall never perish!
Her dear Lord to defend,
To guide, sustain, and cherish,
Is with her to the end:
Though there be those who hate her,
And false sons in her pale,
Against both foe or traitor
She ever shall prevail.

Though with a scornful wonder
Men see her sore oppressed,
By schisms rent asunder,
By heresies distressed:
Yet saints their watch are keeping,
Their cry goes up, “How long?”
And soon the night of weeping
Shall be the morn of song!

’Mid toil and tribulation,
And tumult of her war,
She waits the consummation
Of peace forevermore;
Till, with the vision glorious,
Her longing eyes are blest,
And the great Church victorious
Shall be the Church at rest.

Yet she on earth hath union
With God the Three in One,
And mystic sweet communion
With those whose rest is won,
With all her sons and daughters
Who, by the Master’s hand
Led through the deathly waters,
Repose in Eden land.

O happy ones and holy!
Lord, give us grace that we
Like them, the meek and lowly,
On high may dwell with Thee:
There, past the border mountains,
Where in sweet vales the Bride
With Thee by living fountains
Forever shall abide!




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krause

キリスト教徒ではありませんが、讃美歌は好きです^^。
by krause (2010-05-25 10:38) 

Cecilia

krauseさん、nice&コメントありがとうございます!
讃美歌の話題が多いので宗教臭いと思われるのではと気にしていますが、讃美歌を知ることでクラシック音楽の聴き方の幅が広がるし、知らない方も多いだろうし・・・と思って書いています。
by Cecilia (2010-05-25 10:41) 

Cecilia

広島ピアノさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-25 10:41) 

REIKO

とってもいい音だし、良いメロディーですね。
讃美歌って皆感じが似てますが(笑)、基本的にこの世界は好きですね~♪
日本の「唱歌」よりは、こっちが好みかもです。

ところでオルガンですが・・・
これは鍵盤の「押す・離す」やストップの操作を、電気信号として本体(パイプ)に送り、空気を送る・送らないを制御してるのだと思います。
例えば、電気が「流れる・流れない」と電磁石を組み合わせて、「開閉」とかコントロールできるわけですよ。
動画には写っていませんが、(電子オルガンみたいに見える)演奏コンソールとパイプ群をつなぐ、ケーブルがあると思います。
つまり鳴っているのはパイプなので、電子オルガンではない・・・はずです。
(あのパイプが、単なる飾りの「見せパイプ」でない限り)

サントリーホールのオルガンも、2階バルコニー上でお客にお尻を向けて演奏する通常のスタイルの他に、ステージ上に演奏コンソールを出して演奏もできるようになっています。
(それでやってるのを見たことがあります)
しかしそれだと「何だ、電子オルガンでごまかして!」と誤解されることがあるので困る・・・とホール側が言ってたと記憶しています。
by REIKO (2010-05-25 14:58) 

Cecilia

伊閣蝶さん、niceありがとうございます!

by Cecilia (2010-05-25 18:57) 

Cecilia

REIKOさん、コメントありがとうございます!
本当に感じが似た讃美歌が多いです。
最近はヨーロッパに偏らずアジアの曲なども取り入れていますが、やはりどうしても伝統的な讃美歌を好んでしまいます。
良い曲が多いので仕方がないですね。(笑)
讃美歌が唱歌になった例というのも非常に気になっています。
「七里ガ浜の哀歌」の原曲の讃美歌も聴きたいですね~。

このオルガンはやっぱりパイプオルガンなのですね。
いろいろ聴いてみたのですが、このオルガニストが一番良い感じでしたし、音色も良かったので、気になったのです。
もちろん電子オルガンでも良い演奏をされると思いますが、わざわざパイプを映しているので、どうなっているのだろうと思ったのです。
パイプオルガンはお客にお尻を向けるのが当たり前みたいになっていますが、礼拝では会衆の様子に合わせて弾く必要もありますし、パイプとオルガン本体が離れるほうが良いですよね。
詳しくは知りませんが、いろいろ進化しているのだろうと思います。
YouTubeではいろいろなオルガンを見ることが(聴くことが)できて楽しいです。
また、私はこのオルガニストの指の動きが気になります。
やっぱりピアノとは違うんだなあ~と。

by Cecilia (2010-05-25 19:08) 

センニン

以前「新モーツァルト全集」の一部を購入したとき、扱っていたのがパックスアーレンという会社でした。
http://www.paxallen.com/
この会社は教会関連の製品を扱っていてオルガンもありますが、サンプリングした音源を使ったオルガンのようです。
千葉市中央区道場にある小さな協会が設置例として紹介されていました。
4段鍵盤のような大きなものもあるようで、YuTube の動画も見る事ができます。

by センニン (2010-05-25 20:59) 

Cecilia

センニンさん、nice&コメントありがとうございます!
パックスアーレン社、知っています。
今回いろいろ検索してこの会社のオルガンも出てきました。
センニンさんがご存知だったとは意外です。
いろいろな教会やキリスト教主義学校に納品しているようですね。
by Cecilia (2010-05-25 21:05) 

ながぐつ

何度も繰り返し、聴かせていただきました。
讃美歌は聴いていて落ち着きますね。とくにこの曲はいいです。
この曲を結婚式のどのような場面で使われたのでしょうか。気になります。

また、前奏、後奏の過去記事もご紹介いただければ幸いです。


by ながぐつ (2010-05-25 22:20) 

Cecilia

ながぐつさん、コメントありがとうございます!
前奏については何度か書いていますが、こちらをご覧ください。
http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2006-02-27-1
前奏曲として使ったパストラーレがこちらです。
http://www.youtube.com/watch?v=hHB77WXo1Ow&feature=related

後奏はクラークのトトランペット・ヴォランタリーです。
(コメント欄にやり取りがありますが、今までパーセル作曲と言われていたけれどジェレマイヤ・クラーク作曲の「デンマーク王子の行進曲」でトランペット・ヴォランタリーと言われています。)
http://www.youtube.com/watch?v=Rhbgs1wG7Kw&feature=related

「愛の御神よ」はプログラムがすぐに出てきませんが、指輪交換の前後だったように思います。

by Cecilia (2010-05-25 23:55) 

nyankome

鍵盤まわりが電気化されているようですが、発音は本物のパイプオルガンのように聞こえます。
でもオルガンの音って電子楽器でも本物っぽく聞こえるので、録音だと余計分かりませんね。
by nyankome (2010-05-26 00:35) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
大学のチャペルで使われていたのは(在学中)電子オルガンでした。
私が弾いたほうはそれほど高級でもなかったですが、高級なほうはまったくパイプオルガンと言っても良いような音色でした。
今聴いたら不満があるかもしれませんが。
どのようにつながっているのか動画に載せてほしいと思ってしまいました。
by Cecilia (2010-05-26 00:45) 

Cecilia

もとこさん。、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-26 00:48) 

Enrique

オリジナルのパイプオルガンは人力でふいごで風を送っていたわけですが,今は全て電気式送風機になっています。鍵盤は管に風を通すかどうかのスイッチなわけですから,それが機械仕掛けか電気仕掛けかの違いなんでしょうね。純電子式オルガンもピアノより歴史があります。
ふたつめの歌詞に関しては,キリストを夫に教会を妻に例えるというのは良くあることなんでしょうか?その前提を知らないと意味が分らないでしょうね。
by Enrique (2010-05-26 08:32) 

Cecilia

Enriqueさん、コメントありがとうございます!
考えてみたら今は人力でふいごで風を送っているわけではないですものね。
電気仕掛けができるようになってパイプオルガンも進化したのでしょうね。

>キリストを夫に教会を妻に例えるというのは良くあることなんでしょうか?

よくありますね。
おそらくは「ヨハネの黙示録」からの発想だと思います。
また”シオンの娘”という表現もありますよね。

by Cecilia (2010-05-26 18:54) 

Cecilia

タケルさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-26 18:55) 

Cecilia

matchaさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-26 18:56) 

Cecilia

artfuldodgerさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-29 21:02) 

Cecilia

エルティアさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-06-02 20:39) 

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