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Minkowskiの「ロ短調ミサ」 [音楽鑑賞]

早朝ドライブをしてきました。
遊びではありません。
ここから40分ほどかかる場所に次女を送ってきました。
野球部の応援に行くため集合が6時!
私は朝4時起き。
こうなることは昨日の夜まで知らず(普通に電車で行けば良いと思っていたので。先週も遠くまで行ったけれどそうだったし。)、一昨日の夜は3時間程度しか寝ていなかったのですね~。

まだ朝のこんな時間・・・。(8時過ぎ)

バッハの「ロ短調ミサ」を繰り返し聴いています。
Minkowski指揮のもの中心ですが(ルーブル宮音楽隊&Grenoble Chamber Orchestra)、ラ・プティット・バンドとかバッハ・コレギウム・ジャパンとかも少し聴きました。
NMLでは非常に多くの録音が聴けるのですが聴ききれないですね~。
それにちょっと聴いただけでは大した比較もできません。

まずは宣伝動画をどうぞ。







Mass in B Minor

Mass in B Minor

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Naive
  • 発売日: 2009/03/31
  • メディア: CD



NAXOS MUSIC LIBRARYの試聴リンク

カウンターテナーのTerry Weyがアルトパートのソロを歌っている Qui sedes ad dextram Patris(Disc1の10曲目)、Et in unum Dominum (ソプラノとの2重唱でDisc2の3曲目)を中心に聴いていました。
合唱ではなく10人のソリストの少人数アンサンブルによる演奏で、それぞれが必ず一曲はアリアを歌うようにしているようです。
知っているのはTerry WeyとNathalie Stutzmann(同じアルトですがこちらは女性)くらいですが、それぞれがソリストとしてかなりの人たちですよね?
NMLでもそれぞれが参加している他のCDを聴けますね。(名前のリンクをクリックすると出てきます。)
特にアルトの二人はすごいと思います。
Terry Weyは今までも書いてきましたが、やはり宗教曲に向いた声だと思います。
ソロのほうの試聴は前奏で終わってしまうので彼の歌を聴いていただけないので残念です。(動画でも一瞬しか顔が見えないし・・・。女性、つまりNathalie Stutzmannの隣にいますが。)
検索していたら彼はファルセットではなく実声でアルト(カウンターテナー)を歌っているので弱弱しくなく力強いのだということをおっしゃっている方がいらっしゃいました。
カウンターテナーはファルセットで歌うものだと思っていたのですが実声で歌うことができるのでしょうか?
また、米良さんやJarousskyとも声の出し方が違うのだろうか・・・と思ってしまいました。(この二人も弱弱しくはないですよね。)
確かにTerry Weyのカウンターテナーは力強いというかかっちり系かなあ・・・とは思います。
ちょっと”堅い”かな・・・と思うことも。

Nathalie Stutzmannは動画でも歌っているところが見ることができますが、彼女のようなアルトは好みです。
昔アルトはあまり好きではありませんでした。
特に日本人アルトのソリストの歌い方が嫌だったかも。
胸声で思いっきりヴィブラートをかけた歌い方が多かったからなのですが、Nathalie Stutzmannの歌い方は余計な響きを付けないように節制しているかのように見えます(聴こえます)が、女性っぽくないのが良いのかもしれません。
”合唱”の「ロ短調ミサ」も聴いてみましたが、Minkowski指揮のものは人が少ないせいもあってハーモニーの純度が高いですね。
少ない人数なのに迫力があるというのは録音のせいもあるのかもしれませんが、やはりこのソリストたちの力量によるのだと思います。
またMinkowskiならではの華やかなアンサンブルですが、だから派手派手かと言えばそうでもないですね。
静かな曲では敬虔な感じがするし、元気な曲では生き生きとした音楽を楽しむことができます。
このGrenoble Chamber Orchestraでは特に太鼓とか金管楽器が目立つような気がします。
それらがアクセントになっていて退屈せずに聴ける気がします。

今まで「ロ短調ミサ」をまともに聴いていなかった私にとっては今後この録音を基準に聴いていく事になります。
この録音が他と比べてどうかはまだよくわかりませんが、大人数の合唱版が聴けなくなりそうです。

それにしても”ロ短調”はドイツ語でh-moll、英語ではB-minor・・・何だか混乱しますよね。

あと動画を見て一人の女性ソリスト(最初の静止画像に出ている人で、女性の向かって左から2番目の・・・つまり右から2番目の人がずっと気になっていたのですが、思いっきり頬骨を上げて上の歯がむき出しになっています。(追記:この人はJoanne Lunnでした。)
他の人はそんなに頬骨を上げてないのでとても目立ちますね。
声のために良いからしているのかな・・・と気になっています。
頬骨を上げて・・・というのは発声指導でよく言われますが意見もいろいろですよね。
でも皆がそうではないのだということがこの動画でわかりますが。(他のパートの人はともかく一番端の同じ第1ソプラノの人はそうではないですものね。)

Minkowskiとルーブル宮音楽隊についてglennmieさんも書いていらっしゃいます。













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門前トラビス

こんにちは~。ミンコフスキーさんはバロック良し、合唱系良し、ひじょうに器用な方だなあ、と思います。どの演奏も「面白い」ですよね。ちなみに、以前、名前をミヤコフスキーと間違え、それは作曲家だよ、とツッコミ受けたことがあります(と、どうでもよい話でスイマセン)。

実は私も、最近、バッハの「ロ短調ミサ曲」に、はまっております。
バッハの宗教曲といえば、最高峰=マタイなど受難曲は、私には、どえらくシリアス&長尺すぎて聴きとおすことが出来ないです(Cecilia様の表現をお借りすれば「辛気臭い」ってやつですね)。しかし、ロ短調ミサ曲はバッハにしては(?)意外にも明るいので大好きです。
名曲だけあって、酔っ払いっぽいトン・コープマン盤や、それこそ辛気臭いレオンハルト盤などディスク多いですが、今年、私がはまった録音は、トーマス・ヘンゲルブロック指揮(DHMレーベル)の演奏です。
DHM50周年記念CDボックス(50枚組)にも入っていました。

ヘンゲルブロックさんの演奏は、宗教とか、バロックとかいう能書きを超越した「純音楽」としての完成度が見事!その結果、心が洗われるような宗教的な(?)恍惚感が漂います。
合唱の精度、純度が抜群で、ラストの高揚は、全く異質な音楽ながらマーラーの8番のごとし。
ヘンゲルブロック盤を聴くようになってから、他の演奏(のCD)に食指が動かなくなってしまいました・・・・機会があれば是非聴いてみてください。

うわ、また自分の話ばかり書いちゃいましたね。
脱線ついでですが、今日は、池袋でマーラー7番「夜の歌」を聴いてきます。プライベート・マーラー・チクルスも順調であります。ではでは。
by 門前トラビス (2010-07-18 10:22) 

yablinsky

ドイツ語と英語でh-mollとB-minorだけが似てませんね。どうも紛らわしいです。

美しい演奏ですね。私が声楽っていいなあと思い始めたきっかけはマーラーの交響曲でした。独唱でソプラノに比べてアルトって地味な印象を持っていましたが、マーラーの交響曲でそのすばらしさがわかったような気がしました。

by yablinsky (2010-07-18 11:21) 

glennmie

本当に素晴らしい演奏だと思います。
10人の歌手がソロも合唱も担当していること、ピリオド楽器であること、なのにこの迫力と壮大な感じは、やはり参加者すべての人の実力が破格に素晴らしいからなのでしょうね。

録音された地が、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ。
「星の野」という意味だとか・・・・
聖ヤコブが殉教した街、多くの巡礼者たちが訪れる街、ポリフォニーの源泉とも言われるこの街で、バッハの白鳥の歌が録音された・・・

聴くたびに感動しています。
by glennmie (2010-07-18 18:04) 

nyankome

ミサ曲ロ短調は、最近新しい録音がどんどん出てきて賑やかです。
ここ2~3年で聴いただけでも、鈴木雅明=BCJ、クイケン=r・プティット・バンド、ブリュッヘン=18世紀オーケストラ、そしてミンコフスキー=ルーブル宮音楽隊です。

ミンコフスキー盤は、10人の歌手陣が素晴らしいですね。
このとき同時に買った「カルメン、アルルの女」もきびきびとした素晴らしい演奏でした。

ミサ曲ロ短調では、新盤のブリュッヘン=18世紀オーケストラ盤に感動しました。ソリストもさることながら、合唱のカペラ・アムステルダムが素晴らしかったです。
http://pavane.blog.so-net.ne.jp/2010-05-10
by nyankome (2010-07-18 23:59) 

センニン

Nathalie Stutzmann は以前「冬の旅」を聴いて非常に良い印象を持ちました。
by センニン (2010-07-19 08:23) 

Cecilia

門前トラビスさん、コメントありがとうございます!
Minkowskiってバロック専門の人なんだと思っていましたが、もっと新しい時代の作品も手がけているようですね。
それにピリオド楽器だけでもないようです。
私にはネット上の情報しか伝わってきませんが、自分でいくつか聴いてみて非常に面白い指揮者なんだなあと思いました。
指揮者の良し悪しを良く知らない私でも、演奏が個性的でわかりやすく、魅力的だということがわかります。
ミヤコスキーですか!(笑)
そういう作曲家がいることをご存知だからこそですね。

>バッハの宗教曲といえば、最高峰=マタイなど受難曲は、私には、どえらくシリアス&長尺すぎて聴きとおすことが出来ないです(Cecilia様の表現をお借りすれば「辛気臭い」ってやつですね)。

マタイは10年ほど前にライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団&聖トーマス教会のを聴きに行きました。
あまりの長い時間にお尻が痛くなりました!(苦笑)
家では聴きとおすことはほとんどなくて、聴きたいところだけを聴いています。
今回の「ロ短調ミサ」もそういう感じでこつこつ聴いています。
あ、マタイよりは通して聴きやすいかもしれません。
そもそもここで取り上げるものに長大なものはあまりないですね~。

>ロ短調ミサ曲はバッハにしては(?)意外にも明るいので大好きです。

意外にも明るいですよね!
もっと辛気臭いと思っていました。
私はバッハは明るくて楽しい曲を好んで聴いていますので、バッハにしては・・・とは思わないのですが、なかなか聴く気が起こらなかったのですね。

>酔っ払いっぽいトン・コープマン盤

コープマンは15年ほど前にオルガンコンサートに行きました。
CDもいくつも聴いていますが酔っ払いっぽくなるかもしれませんね。

>それこそ辛気臭いレオンハルト盤

むむ・・・っ!
辛気臭いのですか??

>今年、私がはまった録音は、トーマス・ヘンゲルブロック指揮(DHMレーベル)の演奏です。

たぶん聴いたことない指揮者ですが、名前を聞いたことはあります。

>ヘンゲルブロックさんの演奏は、宗教とか、バロックとかいう能書きを超越した「純音楽」としての完成度が見事!その結果、心が洗われるような宗教的な(?)恍惚感が漂います。

確かどこかですごく高く評価されている指揮者だったので気になって聴いたようにも思います。
気になってきました~。

プライベート・マーラー・チクルス、頑張ってください!(笑)
うらやましい話です。
by Cecilia (2010-07-19 08:37) 

Cecilia

yablinskyさん、nice&コメントありがとうございます!
確かにマーラーの交響曲ではアルトが活躍しますよね。
歌曲でも”華やかなソプラノ”というのは似合わない気がします。
(”清楚なソプラノ”も似合わないかも?)
歌曲の世界観をきちんと伝えてくれる知的な歌手がふさわしく、メゾやアルトの演奏で良いものが多いという印象があります。
ソプラノでもちょっとメゾっぽい人が似合うかもしれません。

by Cecilia (2010-07-19 08:43) 

Cecilia

glennmieさん、nice&コメントありがとうございます!
この演奏はピリオド楽器が良い味を出していますが、Minkowskiは必ずピリオド楽器を使うわけでもないのですね。

>やはり参加者すべての人の実力が破格に素晴らしいからなのでしょうね。

本当に一人ひとりの存在感と実力がすごいですね。

サンティアゴ・デ・コンポステーラで録音されたのは検索で知りましたが、そういうところだったのですね。
情報をありがとうございます。

じっくり聴いてみてだいぶ曲になじみましたので、クイケンや鈴木雅明指揮を中心に少しずつ他のも聴いています。
by Cecilia (2010-07-19 08:49) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
NMLで見ても、面白そうな録音が多く、困ってしまうほどです。(笑)

>鈴木雅明=BCJ、クイケン=r・プティット・バンド

記事でも書いたようにすでに部分的に聴いています。
こちらもすばらしいですね。

>ブリュッヘン=18世紀オーケストラ

記事を思い出しました。
あらためて試聴してみましたが、OVPP(今回知った言葉)ではなくても純度の高い合唱に聴こえました。
これ、ピリオド楽器であるかそうでないかという問題にも通じるかもしれません。

>ミンコフスキー盤は、10人の歌手陣が素晴らしいですね。
このとき同時に買った「カルメン、アルルの女」もきびきびとした素晴らしい演奏でした。

OVPPであるというのも魅力ではありますが、やはりこれらの歌手の力量とMinkowskiの牽引力が優れているというのが演奏のすばらしさにつながっているのだと思います。
「カルメン・アルルの女」も面白そうですね。


by Cecilia (2010-07-19 09:21) 

Cecilia

センニンさん、コメントありがとうございます!
Nathalie Stutzmannの「冬の旅」、すごそうです!
「冬の旅」と言えば男性が歌うイメージがありましたが、クリスティーネ・シェーファーの録音を聴いて考えをあらためました。

by Cecilia (2010-07-19 09:23) 

Cecilia

エルティアさん、niceありがとうございます!
この記事にいただいたもので7777niceでした。
すごいキリ番!
朝からラッキーな予感がしています。
プレゼントはありませんがありがとうございました。
by Cecilia (2010-07-19 09:26) 

Cecilia

センニンさん、niceを追加してくださってありがとうございます!
by Cecilia (2010-07-19 11:06) 

Cecilia

アヨアン・イゴカーさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-07-19 18:38) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
暑い日が続きます。

バッハは、マタイ受難曲もロ短調ミサも歌った経験がありますが、いずれも、カール・リヒターをお手本とした、大編成のロマン派的解釈によるものでした。

恐らく、バッハの時代では、毎度の祭事においてそんな編成で全曲を歌うなどということはなかったと思われますので、小編成の演奏は、より当時に近いのだろうな、と感慨深く聴いています。
できれば、そういう形でこれらの曲の演奏にかかわってみたい、などと、バッハ命の私などは考えてしまいますね。
by 伊閣蝶 (2010-07-21 12:24) 

Cecilia

伊閣蝶さん、nice&コメントありがとうございます!
「マタイ受難曲」は楽譜は持っていますが、歌った経験はありません。
アリアをレッスンで見ていただく予定でしたが。
一生に一度は全曲演奏に参加したいです。
ロマン派的解釈の演奏でもよいから参加したいですが、できることならとことんこだわった小編成のアンサンブルで演奏してみたいですよね。

本当に暑いですね~。






by Cecilia (2010-07-22 16:04) 

Cecilia

ユーフォさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-07-22 16:08) 

伊閣蝶

Ceciliaさん、こんにちは。
バッハのマタイ受難曲のアリアをレッスンされたのですか。
マタイのアリアはどれも本当に美しく力強いものばかりですね。
私も、合唱での参加以外に、第65番のバスのアリア「Mache dich, mein Herze rein」を歌った経験があります。
身の程知らずもいいところで、当日の観客の皆さんには申し訳のない限りでしたが、「わが心、我を清めよ。我が身をもってイエスを葬らんがために」という、バッハの信仰告白ともいうべき歌詞があまりに心を打ったため、どうしても歌ってみたかったのでした。

by 伊閣蝶 (2010-07-23 13:21) 

Cecilia

伊閣蝶さん、再コメントありがとうございます!
私がレッスンで見ていただくはずだった曲は"Aus Liebe"です。
このちょっと前にレッスンで”倍音”体験をしまして、絶好調でした。
このすぐ後に、祖父の死やら何やらがあり、一時声が出なくなりました。
精神的なものもありましたが、それから声帯結節にもなり、レッスンで見ていただく予定があったのに機会がなくなってしまいました。
この歌はいずれ何かの形で歌いたいです。
(先生からはこの曲が合うと言われましたし・・・。)
「Mache dich, mein Herze rein」、どんな曲だっけ・・・と今聴いています。
伊閣蝶さんの歌でお聴きしてみたいです。

by Cecilia (2010-07-23 18:27) 

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