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「ちいさなもみの木」・・・キャロルの絵本 [読書]

前の記事でBarbara Cooneyの絵本(仕掛け絵本)を取り上げました。

去年から取り上げたかったお気に入りの絵本をご紹介します。

ちいさなもみのき

ちいさなもみのき

  • 作者: バーバラ クーニー, マーガレット・ワイズ ブラウン
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1993/10
  • メディア: 単行本

 

(あらすじ)

森のはずれの大きな木々から離れたところに、こぼれ種から育った小さな樅の木は「たった一人でいるよりも誰かと一緒にいたいと思っていました。

小さな樅の木はある日、男の人に掘り起こされて行きます。

「ここまでやって来られない私の息子と一緒に大きくなっておくれ。あの子が元気になってくれるように、力になっておくれ。」

男の人の息子は足が悪く一度も森へ行ったことがありません。

男の子は自分のそばに来てくれる生きた緑の木がほしいと思っていました。

小さな樅の木は飾り付けられてクリスマスツリーになりました。

その夜子供達がやって来てクリスマスキャロルを歌いました。

 

冬が終わり、小さな樅の木は森のはずれに帰りました。

また冬がめぐり、少し大きくなった樅の木は又掘り起こされて男の子のところへ行きます。

子供達は又クリスマスキャロルを歌い、去年歌った歌を歌い、新しいキャロルを古い古いメロディーに合わせて歌いました。

 

そして、次の冬、小さな樅の木は、男の人が連れに来てくれる日を楽しみに待ちました。

しかし、男の人は来ませんでした。

クリスマスなしでは、この世は、ただ大きく、冷たく、空っぽに見えました。

そこへ歌声が聞こえ・・・子供達がやって来ました。

あの小さな男の子は雪の中を歩いて自分のところまでやって来てくれたのです!

そして子供達はこの歌を歌いました。

 

子供達はきらきらと輝くモールで小さな樅の木を飾り、鳥たちのために赤い木の実やリンゴ、クッキーを枝につるしました。

そして前に歌った歌を歌いました。

♪おークリスマスツリー、おークリスマスツリー、緑の木よ、とわに♪


 楽譜が3つ出てきますが・・・「おークリスマスツリー」はあの"O Tannenbaum !" ですね。

後の2曲はあまり聴いたことがない曲です。(原曲名がわかり次第、追記します。)

絵本を読むときは、この楽譜の歌も歌ったのですが、はじめのころは歌いにくかったですね。

数あるクリスマス絵本の中では地味な印象もある「ちいさなもみのき」ですが、子供達が可愛らしく、品よく描かれていて、お気に入りです。

サンタさんの絵本も悪くはないのですが、私がわが子に伝えたいクリスマスはこのような世界でした。

 

 


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アートフル ドジャー

絵本って、子供の時と違った観点で見れます。丁寧に製作された、本は子供向けであっても、十分大人の鑑賞に堪えられる本も多数です。今日では色々な娯楽が氾濫してますが、もう少し読書をする人が増えればと・・・思います。読書は娯楽の王道の1つです。
by アートフル ドジャー (2006-11-09 15:53) 

スザンナ

心がほわんとしました。
寒い冬の夜、暖炉の薪がパチパチと音をたてる前で、こういう本を読めるようなスローライフ♪ に憧れますね~  
by スザンナ (2006-11-09 21:04) 

Cecilia

アートフル ドジャーさん、nice&コメントありがとうございます!
おっしゃる通りのことを考えていて、娘達には私のこだわりの本を与えてきました。
親子で読書をする中で、素晴らしいものを共有できた・・・その思い出が財産です。
親子で読まなくなってだいぶ経ち、漫画ばかり読んでいるのが心配でもありましたが、最近はいろいろ乱読しているようです。
by Cecilia (2006-11-10 08:14) 

Cecilia

スザンナさん、nice&コメントありがとうございます!
私も暖炉の前で読みたいです~!
私の実家は今では新しい家ですが、数年前まで明治時代の建物でした。
新築するまでお風呂は薪で焚いていました。ガスで沸かせるのですが、節約のためと木がふんだんにあるため。←田舎だというのがよくわかると思います。)
しかも・・・コタツは「掘りごたつ」で炭でした。
小学6年の頃に台所を一度改修していますが、その前はかまどがあって、朝大きな釜で沸かしたお湯で顔を洗いました。
・・・こんな風に書くとスローライフだったんだ~と思うのですが、今考えると非常に贅沢な感じがしますね。
by Cecilia (2006-11-10 08:58) 

kinngyo

 はじめまして。
五線譜と音符は、見ていて、綺麗ですね。
 絵本も大好きです。
 昔、子供とよく絵本を読みました。
 さむがりやのサンタクロースを、思い出しました。
 懐かしい思い出を、思い出させて頂き、ありがとうございます。

話は、変わりますがカスタムペイン5の絵は、コローでしょうか・・?
 コロー大好きです。

 歌曲は、くわしくありませんが、バッハのバイオリンの無伴奏が、好きです。
ごきげんよう☆

 
by kinngyo (2006-11-10 09:38) 

Cecilia

kinngyoさん、はじめまして。
nice&コメントありがとうございます!
おっしゃる通り、カスタムペイン5の絵はコロー作のオルフェウスとエウリディーチェの絵です。
カスタムペインには音楽に関係する絵画を主に載せることにしています。
コローの木の描き方が好きです。
私はバッハが大好きで、無伴奏も好きです。どちらかと言えば宗教音楽を聴くことが多いですね。
「さむがりやのサンタ」・・・よく聞きますが・・・もしかして「スノーマン」の人のでしたっけ??
「ごきげんよう」って美しい言葉ですよね。
by Cecilia (2006-11-10 10:01) 

スザンナ

Ceciliaさん、本当になんて贅沢な子供時代を送られたのでしょうね!?
薪で沸かしたお風呂は湯冷めをしにくいと聞きましたし、本物の釜で炊いたごはんはきっと美味しいに違いありません(お焦げも美味しそう)
ひとつひとつの家事が大変な労働だと思いますが、ゆったりした時間の流れを想像するのは何故なのでしょうね。
自然とともに生活しているから かしら?
中途半端な田舎で育った私にはとても羨ましい環境です♪
by スザンナ (2006-11-11 23:01) 

Cecilia

スザンナさん、再訪ありがとうございます!(重い中、三つもコメントありがとうございます!)
気のせいかもしれませんが、薪で沸かしたお湯は感触が違うのです。
釜のご飯は美味しいです。
実家では最近までガスの炊飯器でしたが、それも電気のとは違った味ですね。
ガス炊飯器を使うようになってからも、大きなイベントがある時は、庭にあるかまども使っていました。
田舎なので、今でも葬儀の時は隣組で協力します。
葬儀会社が関わることも多いのですが、相変わらず隣組の女性たちがお料理をします。
面倒なことも多いのですが、そこから得たことも多く、懐かしいです。
今日ははじめて家でたこ焼きを焼きました。
時間に追われる生活をしている長女は、たこ焼きをつくることで「癒される」と言っていました。
by Cecilia (2006-11-12 00:47) 

本当にアッと言う間にクリスマスも間近になってきました。Ceciliaさんのブログで久々に絵本を見たり、キャロルの旋律を目でなぞったりして、子どもの頃を思い出しました。クリスマスの聖歌って、調性が短調であっても、何かあったか~い響きがあって、好きです。久々に昔を思い出したりしました。ありがとう。
by (2006-11-14 00:33) 

Cecilia

masaさん、nice&コメントありがとうございます!
本当にクリスマスの曲(聖歌)は短調でも暖かい響きですよね。
特にバッハなどの曲でそう感じます。
「来たれ異教徒の救い主よ」など。
今後も時々クリスマスの音楽&絵本を書いていく予定です。
by Cecilia (2006-11-14 08:55) 

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