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Te Deum [音楽鑑賞]

前の記事で映画「王は踊る」のことを書いたのですが、この時代の音楽などについては大まかな知識しかありません。

映画を観ることで、本当にいろいろな知識が得られる・・・という感じです。

まず、初めの場面でリュリが指揮棒で足を突いて怪我する場面があるのですが、力強く打ち付けるあの杖のような指揮棒に驚かされました。

それとリュリがヴァイオリンを演奏する場面がいくつか出てくるのですが、当時のヴァイオリンは顎に挟まないで演奏していたようですし、非常に小さなポシェットと呼ばれるヴァイオリンも登場していました。(上野学園のHPでこの楽器も見ることができます。キットという名前で出ています。)

又宮廷の音楽家というのは本当にいろいろな場面で演奏するのですね。

礼拝やバレエ、オペラだけでなく、病気の治癒を祈願する場面や愛人とのお楽しみの場面などでも・・・。(愛人のモンテスパン夫人との場面は演出上そうしたのだと思いますが。リュリが嫉妬心を燃やしていることを表現するために。)

考えてみたら、CDプレイヤーなどない時代ですものね。

初めのほうで「国王のテ・デウム」というのが出てきました。

テ・デウムという言葉・・・私はオペラ「トスカ」で知りました。

最近シャルパンティエの「テ・デウム」が好きになったところです。

Perfect Wedding

Perfect Wedding

  • アーティスト: Johann Sebastian Bach, Luigi Boccherini, Marc-Antoine Charpentier, Jeremiah Clarke, Leo Delibes, Giovanni Gabrieli, George Frideric Handel, Johann Adolf Hasse, Franz Liszt, Felix Mendelssohn
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2006/01/17
  • メディア: CD

このCDの9曲目がシャルパンティエのテ・デウムです。(試聴できます。)

映画の中のリュリのテ・デウムはこちらで試聴できます。(1曲目です。)

 

 


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nyankome

今読んでいる金澤正剛さんの本に、マルカントワーヌ・シャルパンティエの『テ・デウム』が、イネガルの例として取り上げられていました。

>このCDの9曲目がシャルパンティエのテ・デウムです。
どこかで聴いたことがあると思ったら、ウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートの中継で流れる音楽ですね。
それにしても、このCDのタイトル、"Perfect Wedding"なのですね。
by nyankome (2007-02-13 20:04) 

fallschirmjager

>リュリが指揮棒で足を突いて怪我する場面
この場面はもしかすると,自作の「テ・デウム」を指揮していた場面でしょうか。リュリはこの怪我がもとで病没してしまいましたね。
>シャルパンティエの「テ・デウム」
出だしのプレリュードのファンファーレから曲全体,まさにルイ14世時代の華やかなグラン・モテですね。あとは,リュリ亡き後の音楽総監督ドラランドにも「テ・デウム」がありました。(リンクさせていただきました。)
http://www.amazon.com/Delalande-Fouch%C3%A9court-Piolino-Corr%C3%A9as-Christie/dp/B00000077T/sr=1-2/qid=1171366151/ref=sr_1_2/105-6059192-8967606?ie=UTF8&s=music
結構,この時期のフランスの音楽,はまります。
ceciliaさんもかなりフランスのこの時期の音楽お気に入りのようですので,cecileさんともお呼びせねば。
でもcecileって,何か他に聞いたような気が・・・
そう言えば,クープランにも聖セシールの日のためのモテットがありました。
by fallschirmjager (2007-02-13 21:01) 

アートフル ドジャー

ジャケットも美しくって良いですね。中身も気になる所です。
by アートフル ドジャー (2007-02-14 09:41) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
ウィーン・フィルのニューイヤーコンサート・・・今度気をつけて観てみます。
イネガル・・・とは何でしょうか?(これから調べてみます。)

CD,何故パーフェクトなのかよくわかりません。
見たところウェディングの曲としてはポピュラーなものがほとんどのようですが・・・?
(でも私にとってはシャルパンティエは初めてでした!日本の教会ではあまり使わないと思うのですが・・・。カトリック教会では使うのでしょうか?)
by Cecilia (2007-02-14 10:13) 

Cecilia

fallschirmjagerさん、コメントありがとうございます!
ご紹介のCDはレザール・フロリサンのですね!
「マリー・アントワネット」の結婚式の音楽・・・シャルパンティエかな~と思っていますが、演奏はレザール・フロリサンのかもしれませんね。(多く使われているようなので。)
ドラランドは知りませんでしたが、これもなかなか良かったです。
聴いていませんがパーセルの「テ・デウム」もありました。(「聖セシリアのためのオード」とかいう曲も!)
イギリスなので雰囲気が違うでしょうね。
リュリは「テ・デウム」は一曲しか作曲していないのでしょうか?
(ほかの人も)
by Cecilia (2007-02-14 10:22) 

Cecilia

アートフル ドジャーさん、nice&コメントありがとうございます!
お暇な時に試聴してみてください。
薔薇が好きなので、このジャケット・・・気に入りましたが、実際にNAXOS MUSIC LIBRARYで聴いたのは他のWeddingのCDでした。(音源が同じだったので載せました。)
by Cecilia (2007-02-14 10:26) 

nyankome

ロココ様式が一世を風靡していた頃のフランスの作品では、楽譜通りに演奏してはいけない。八分音符のような細かい音符の連続を惹く際に、ひとつ置きにアクセントを付けてテヌート気味に弾くと、自然に付点リズム風な演奏になる。これをイネガル(不均等)とよぶ。
とあります。
ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの衛星中継で、コンサートが始まる前に(テレビで)ファンファーレがなるのですが、シャルパンティエの「テ・デウム」です。このファンファーレの部分(試聴もこの部分ですね。)も、楽譜には付点のリズムは書かれていないののですが、イネガルで演奏されています。
by nyankome (2007-02-14 21:06) 

fallschirmjager

>これもなかなか良かった
良かったですか。ドラランドですと,「De profundis(深き淵より)」もしっとりとしたいい曲ですね。(リンクいたしました。)
http://www.amazon.com/Lalande-Regina-Profundis-Cantate-Domino/dp/B0000030OK/sr=1-13/qid=1171449474/ref=sr_1_13/103-5076681-9787050?ie=UTF8&s=music
>リュリは「テ・デウム」は一曲しか作曲していないのでしょうか?
(ほかの人も)
当方の知る限り,リュリの「テ・デウム」は1曲しか現存していなかったかと思います。
シャルパンティエには,有名なヒッチコック番号H146の曲のほかにH147もあり
http://www.amazon.com/Charpentier-Deum-Mass-Canticum-Zachariae/dp/B0000014D4/sr=1-2/qid=1171453486/ref=sr_1_2/103-5076681-9787050?ie=UTF8&s=music
他にも数曲あるようですね。
by fallschirmjager (2007-02-14 21:36) 

Cecilia

nyankomeさん、再コメントありがとうございます!
イネガルのご説明ありがとうございます。
それでやっと理解できました。
この前の「優雅なインド人」でも感じたのですが、聞き覚えていたものとは違い、付点がついたような演奏(レザール・フロリサン)だったので、「あれ?」と思いました。
他の曲でもそういうことがよくあるので、最近の古楽演奏はそうなのか・・・と思っていました。
ニューイヤーコンサート・・・今から忘れないように意識しておきます。
nyankomeさんも覚えていらっしゃったら忘れないように教えてくださいね!(笑)
by Cecilia (2007-02-15 08:41) 

Cecilia

fallschirmjagerさん、再コメントありがとうございます!
「深き淵より」・・・しっとりしていますね~!
残念ながらドラランドはNAXOSでは見つかりませんでした。

私が記事に載せたシャルパンティの「テ・デウム」がH146なのでしょうか?
NAXOSで聴けるシャルパンティエの「テ・デウム」がいくつかあるのですが、番号を載せているものといないものがあります。
聴く気になれば全部聴けるくらいの数なのですが、回線の関係で今聴けないものもあるのです。
聴けるようになったら聴きたいです。
「テ・デウム」・・・華やかで祝祭的な曲ですね!
バッハなどに慣れている私には新鮮です。
礼拝に用いられる・・・ということはまず考えられませんが。

他にも名前を知らなかった作曲家でリュリと同時代のフランスの作曲家を探しては聴いています。(年代はすぐわかるし、名前がフランスっぽいものをチェックしています。)
いろいろ聴いているとリュリと雰囲気が似ているものがほとんどですね。
by Cecilia (2007-02-15 09:07) 

fallschirmjager

>私が記事に載せたシャルパンティの「テ・デウム」がH146なのでしょうか?
おっしゃるとおりH146のプレリュードだと思います。ご紹介のオルガンによる演奏,初めて聴きましたが,優美な感じでなかなかいいですね。
ceciliaさんはご存知かもしれませんが,ジャン・ジルの「レクイエム」も,Introit での静かな雰囲気の中で奏されるドラムが葬送の行進をイメージさせる,魅力的な一曲ですね。(リンクさせていただきました。)
http://www.amazon.com/Jean-Gilles-Requiem-Richard-Wistreich/dp/B000005EA6/sr=1-2/qid=1171546837/ref=sr_1_2/002-8615003-0680069?ie=UTF8&s=music
by fallschirmjager (2007-02-15 22:44) 

Cecilia

fallschirmjagerさん、再々コメントありがとうございます!
実はH146はこのオルガンバージョンしか聴いていません。
もとはどんな感じなのか聴きたいのですが上に書いたようになかなか聴けません。(再挑戦します。)
ジャン・ジルは初めて聴きました。
おっしゃるとおり、ドラムが印象的だと思いました。
レクイエムといえば、フォーレに一番親しんでいる私ですが(モツレクよりフォーレが好きです。)、ジャン・ジルのレクイエムは心なしか明るめの印象です。(フォーレも暗いわけではないですよね。)

ドラムといえば「王は踊る」でも活躍していました。
by Cecilia (2007-02-16 08:32) 

fallschirmjager

H146ですと,クリスティ盤(リンクさせていただきました。)
http://www.amazon.com/Charpentier-Deum-Christie-Arts-Florissants/dp/B0000007GS/sr=1-9/qid=1171631652/ref=sr_1_9/002-8202855-4026411?ie=UTF8&s=music
のフィリドールのドラムロールを加えてより祝祭的で華やかな雰囲気を高めた演奏と,ミンコウスキ盤
http://www.amazon.com/Charpentier-minuit-Massis-Musiciens-Minkowski/dp/B0000012Z6/sr=1-8/qid=1171632045/ref=sr_1_8/002-8202855-4026411?ie=UTF8&s=music
のクリスティ盤に比べテンポが速く,どちらかというと式典的な演奏
などがあり(このcdには,ceciliaさんもご存知の「真夜中のミサ」も含まれています。),どちらも甲乙つけがたいCDだと思います。
by fallschirmjager (2007-02-16 22:30) 

Cecilia

fallschirmjagerさん、コメントありがとうございます!
オルガン演奏でないものを初めて聴きましたが、また印象が変わりますね~!
どちらにしても華やかです。
フィリドールというのは演奏家でしょうか?作曲家でしょうか?
そのドラムロールはシャルパンティエの原曲にはないのですよね?
ドラム・・・ということで、またしても意識して聴いてしまいました。

レザール・フロリサンのHPで確かシャルパンティエも聴けたはずなので、もう一度見てみます。
H146・・・なかなか作品番号を覚えることができませんが、頭に入りました。(笑)

このH146と何となく雰囲気が似ているバッハのオルガン曲(作品番号忘れました。CDを見たらわかるのですが。)のことも近いうちに記事に書きたいです。
by Cecilia (2007-02-17 08:06) 

fallschirmjager

>フィリドールというのは演奏家でしょうか?作曲家でしょうか?
>そのドラムロールはシャルパンティエの原曲にはないのですよね?
フィリドール(Francois-Andre Danican Philidor:1726-95)の作品をクリスティは導入部に使ったと思いますが,今手元にCDがないので,その経緯は残念ながら分かりません。
フランソワはクープラン一族ほど有名ではないですが,フランス王室で音楽家として活躍したフィリドール一族の3代目にあたりオペラ・コミックで有名作曲家ですが,それ以上にチェスの名手で,多分そちらのほうで特に有名な人物となっております。
以前ceciliaさんがご紹介されたリュリの「町人貴族」のcdとカップリングされている曲「Le Mariage de la Grosse Cathos(大きなカトスの結婚?)」の作曲家が(Andre Danican Philidor:1652?-30?)フランソワの父親(彼はかなり長命で絶倫家だったのか,フランソワは70才過ぎの時の子供!本当でしょうか?)のようですね。
by fallschirmjager (2007-02-17 22:18) 

Cecilia

fallschirmjagerさん、コメントありがとうございます!
フランスのバロック・ロココの作曲家といえばリュリ、ラモー、クープランしか知りませんでしたが(シャルパンティエもあまり聴いていませんでしたし。)、こうしてみると本当にいろいろな人が活躍しているのですね!
勉強になります。(楽しいです。)
よく見ていなかったので、"Le Mariage de la Grosse Cathos"もリュリ作だと思い込んでいました。
長命で絶倫家!・・・それはすごいです。
某歌舞伎役者さんを思い出しました。
by Cecilia (2007-02-19 08:30) 

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