クリュイタンス指揮の「カルメン」（１９５０年版）は凄い！ [音楽鑑賞]
前の記事に関連します。
NAXOS MUSIC LIBRARY(NML)では古楽関係は充実しているのですが、オペラのＣＤはいまひとつだと思っていました。
「カルメン」にしても英語とかハンガリー語ばかりで今ひとつ聴く気が起こらなかったのですが、今日は思い切って聴いてみました。（音楽として聴くしかできず、演出がわからないのが残念ですね。）
- アーティスト: Philharmonia Orchestra, Geoffrey Mitchell Choir, Gary Magee, Toby Stafford-Allen, Nicholas Garrett, Georges Bizet, David Parry, Patricia Bardon, Mary Hegarty, Mary Plazas
- 出版社/メーカー: Chandos
- 発売日: 2003/03/11
- メディア: CD
全曲試聴できます。
英語なので、NMLで聴けるものの中では最も台詞を聴き取り易いです。
「カルメン」に慣れていない方はこれでも充分楽しめると思います。（原曲はフランス語）
演奏もなかなかいい感じです。
ハンガリー語のはHungarotonレーベルのものですがなかなか出てきません。
- アーティスト: Alan Titus, Georges Bizet, Alexander Rahbari, Graciela Alperyn, Czecho-Slovak Symphony Orchestra (Bratislava), Doina Palade, Giorgio Lamberti
- 出版社/メーカー: Naxos
- 発売日: 1994/02/15
- メディア: CD
最近の演奏なので安心して聴けます。
フランス語による演奏です。
しかし・・・何と言っても今日の収穫はこちらのＣＤ！
- アーティスト: Julien Thirache, Jean Vieuille, Michel Dens, Xavier Smati, Georges Bizet, André Cluytens, Solange Michel, Paris Opéra-Comique Orchestra, Germaine Chellet, Martha Angelici
- 出版社/メーカー: Naxos Historical
- 発売日: 2003/03/03
- メディア: CD
試聴できませんが、クリュイタンス指揮、パリ・オペラコミックによる演奏です。
この演奏、何と・・・１９５０年のものなのです！
はっきり言って期待していませんでした。
昔の録音のオペラなどは何だかまだるっこしく、どんなに有名なオペラ歌手でも発声技術が未熟な感じがするためです。
クリュイタンス・・・といえばうちにはフォーレの「レクイエム」があるのですが、眠くなるほどゆっくりとした格調高い演奏です。（ずっとこれしかなかったので、こんなものかと思っていました。）
しかし・・・この「カルメン」、本当に１９５０年の録音なのか・・・と疑いたくなるようなクリアな音質、生き生きとした歌声で舞台の様子がわからなくても音だけで何と楽しませてくれることか！
何といってもフランス語が美しいのです。
内容を知らなくてもまるで音楽を聴くように台詞部分も楽しめます。
こんな演奏を聴いてしまうと、やはり原語上演のほうが良い・・・と言いたくなります。
（実はこれを聴く直前まで英語やハンガリー語の演奏を聴いていたので、やはりその土地の言葉で演奏するのがいいのかなあ・・・と思っていたのです。）
音楽からもフランスの香りが漂ってくるのです！
そしてソリストの歌はまるで現代の演奏であるかのように生き生きとしています。
全然古臭い歌い方でないことに驚きました。
これは聴く価値のある一枚です！
Krauseさん、niceありがとうございます！
by Cecilia (2007-07-24 07:47)
このようにして名盤が生まれるのですね。
そのうち「１００年生き残れば名盤」といわれるようになるかも。
クリュイタンスはラヴェルの曲のレコードを持っていました。
曲のディテイルに気を配った演奏だったと思います。
by トスカ (2007-07-24 20:27)
最初に買ったLPが、クリュイタンスの「運命」＋「未完成」のゴールデン・カップリング？でした。ベートーヴェンもよかったのですが、クリュイタンウスは、やはりフランスものがよいですね。「アルルの女」を持っていたと思います。確か、フォーレの「レクイエム」も。
by nyankome (2007-07-24 20:57)
カルメンはフランス語以外にはありえないと思っている､Papalinです。
「花の歌」は､ジュテームで終わらないといけません。
アイ･ラブ･ユーでも､イッヒ･リーベ･ディッヒでも､アモーレでもいけません。(笑)
話がそれますが､クリュイタンスのフォーレ､僕が最初に耳にしたフォーレのレクイエムがこの版でした。仰るように､抑揚を抑えた演奏・・・もっともこのレクイエム自体がそういう曲なのですが･･･を聴いて､そういうものだと私も思っていました。それからガーディナーの演奏とか､割ときびきびした演奏も聴いたりなんかして､もう一度このクリュイタンスに戻って聴き返してみたところ､クリュイタンスの音楽作りに疑問を感じました。アンサンブル､結構乱れています。Ceciliaさんも､いろんな演奏をすでに聴かれているこっと思い明日。今度よく聴いてみて下さい。きっとアレ？って思いますよ。
ほかの曲ならいい演奏もあるんですけどね。
by Papalin (2007-07-25 08:07)
xml_xslさん、niceありがとうございます！
by Cecilia (2007-07-25 08:29)
イッキさん、はじめまして。
niceありがとうございます！
by Cecilia (2007-07-25 08:30)
トスカさん、nice&コメントありがとうございます！
フォーレの過去記事・・・懐かしいです。
トスカさんとフォーレの話題で盛り上がった後、無性に聴きたくなって（その頃歌曲のＣＤを持ってなかったため。）聴いて記事にしたものです。
クリュイタンスのラヴェルも定評があるようですね。
まさかクリュイタンスが「カルメン」・・・とは思ってもいませんでした。
いや、指揮は当然しているのでしょうけれど、フォーレのイメージがあったので考えられなかったのです。
同じ人の指揮とは思えませんでした。（違う作曲家なのだから当然かもしれませんが。）
by Cecilia (2007-07-25 08:34)
nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます！
クリュイタンスの「運命」と「未完成」・・・想像できません！
NAXOSで聴けるかなあ？？
クリュイタンスの「カルメン」はこれから違うレーベルから出ている同じ音源のＣＤにリンクを張る予定です。
「アルルの女」も確かNAXOSで聴けたと思います。
by Cecilia (2007-07-25 08:41)
Papalinさん、nice&コメントありがとうございます！
そうですよね！
”ジュ・テーム！”で終わらないと。
舞台はセヴィリアなのにフランスの香りがムンムンとするオペラですよね。
下手なところがやったらそれは感じられませんが。
前の記事のコメント欄に書いたグラインドボーンのＤＶＤ以外に、パリ・オペラ座のＬＤを持っているのですが、うちのＬＤプレイヤーは壊れてしまって見ることができません。（一箱分はあるＬＤの数々・・・今では邪魔者になっています。）
そのＬＤはベルガンサのカルメンなんです！
ベルガンサは一時期すごく好きでしたが毒気はないような気もします。
しかしもう一度見てみたいですね。
お金がなかったので・・・もちろん今もないですが・・・ＣＤやＬＤを買う時はかなり厳選して買っているつもりでした。
（夫は割と気になったらポンと買ってしまうのですが・・・。だからロック関係はたくさんあるんですよ～。）
クリュイタンスのフォーレは、指揮者よりもソリストで選んだようなところがあります。（私の場合その傾向が強いのですが。）
NAXOSでいずれ聴き比べたいと思っていたので、近いうちにそれをやってみたいです。
私は今休会中のコーラスでレクイエムを歌ってみたくてわざわざ女声版の楽譜を買って先生にお願いしたのですが・・・外国語はうちのコーラスではちょっと・・・という反応でした。
それにレクイエムは高齢者も多いうちのコーラスではちょっと・・・と。
・・・というわけで日本人作曲家の曲でいろいろ提案するのですが、「これはもう少し若い世代向けね。」とか言われてしまうし・・・。
先生の選曲も悪くないのですが（新実さんとか、木下牧子さんとか・・・）、自分が歌いたい曲をやっている合唱団は近くにないし、難しいものがありますね～。
どちらにしても今は休会中ですが。
by Cecilia (2007-07-25 09:33)