SSブログ

家なき子 [読書]

昔実家に当時毎月配本されていた少年少女向けの赤い本がありました。

数冊しかありませんでしたが、「家なき子」「家なき少女」などはこれで親しみました。

さて今回は「家なき子」の話題ですが、この言葉で検索すると「同情するなら金をくれ!」のあのテレビドラマばかり出てきますね。(あれも見たけれど・・・)

これを読むと無性にパンケーキが食べたくなります。

昔からパンケーキはホットケーキとどう違うのか疑問でしたが、パンケーキはホットケーキよりやわらかく薄目ですよね。

でもこれはフランスの話だからクレープみたいなものかも・・・と思ったりします。

いやもしかしたら今流行のガレットみたいなそば粉のクレープかもしれません。

でもガレットはもともとブルターニュの貧しい農家の食事だったようですし、卵や牛乳を使わないので、やはりクレープでしょうか?(フランス語ではどうなっているのでしょう?)

とにかく卵・牛乳・バターを使う・・・とありますからね。

私たちが思うパンケーキではなくクレープに近いことは事実だと思います。

きのう読んだ青空文庫(上のリンクから行けます。)の訳では何と”ドラ焼き”になっていましたよ~!(笑)

 

私はこの話を2つのアニメで見ています。

子供の頃みたのはこちら。(会員になればこちらで見ることができるようですが・・・)

家なき子 DVD-BOX (期間限定生産)

家なき子 DVD-BOX (期間限定生産)

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2008/05/23
  • メディア: DVD

こちらのレミは原作どおり男の子です。

 

そして大人になってから見たのはこちら。(さだまさしの歌が泣けます!ちなみにYahoo動画でも見れます。無料なのは1話だけだったと思います。)

家なき子レミ 1

家なき子レミ 1

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • 発売日: 2002/09/25
  • メディア: DVD

この通り、レミは女の子になっています!

この作品は名作劇場シリーズの最後になっていましたが(最近また始まっていたのですね。知らなかったけれど。)、視聴率は超悪かったようですね。

上のレミだって可愛らしい(女の子のようなルックスの)男の子なのに、なぜ女の子になどしたのでしょう?

しかもこの新しいほうの「家なき子」はいろいろと原作からかけ離れた内容になっているのですね。

上のほうは記憶が朧なところがありましたが、いろいろ調べたら原作どおりだということがわかりました。

私が子供の頃に読んだ例の赤い本では、花農家のところで過ごした部分がなかったように記憶しているのですが、昨日青空文庫で読んだらヴィタリス親方が亡くなった後、レミは2年間花農家で幸せな日々を過ごしています。

ところが新しいほうのアニメではそれがなくて、マチアたちと共に悪い親方のところで悲惨な生活をしています。(原作ではヴィタリス親方が「こんなところには置いておけない。」と連れて行ってしまう。)

原作では花農家の末娘であるリーズ(後にレミと結婚)が悪い親方のもとで花売りをさせられている女の子ですし。(女の子ではリーズと結婚できません。そもそもマチアと”いい雰囲気”になっているように思えます。)

しかも原作では白鳥号のミリガン夫人(レミの実母)の息子アーサー(レミの実弟)は大人になってからマチア(その頃にはマチアは有名な音楽家になっているのです!)の妹と結婚することになるし・・・。

私が知らなかった話も多く、非常に驚きました。

ネット上の青空文庫もおもしろかったですが、目が疲れるので本で読みたいですね。(青空文庫のほうではレミがルミになっていますが、そちらのほうが発音上正しいかも・・・。スペルはRemi??)

家なき子〈上〉 (偕成社文庫)

家なき子〈上〉 (偕成社文庫)

  • 作者: エクトール マロ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1997/02
  • メディア: 単行本

家なき子〈中〉 (偕成社文庫)

家なき子〈中〉 (偕成社文庫)

  • 作者: エクトール マロ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1997/02
  • メディア: 単行本

家なき子〈下〉 (偕成社文庫)

家なき子〈下〉 (偕成社文庫)

  • 作者: エクトール マロ
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1997/02
  • メディア: 単行本

ヴィタリス親方、ヴァイオリンがうまい旅芸人・・・としか思っていませんでしたが、ちゃんと読むともともとはイタリアの名のあるオペラ歌手だったのですね!

自分の評判を落とすような舞台に出ることができず、かといって他の仕事もできず、結局犬たちを仕込んで旅芸人になっているのですね。

 


追記

今Yahoo動画で新しいほうのアニメを1話だけ見ましたが、最初の年齢が原作では8歳なのに10歳になっている上、いろいろと不自然に変えられているところがたくさんありました。(原作は男の子なのに女の子になっている・・・という決定的な違いがあるし・・・)

  • レミが朝寝坊
  • 話の始まる日がお祭りの日ではなくレミと養母の誕生日(プレゼントの帽子まである!)
  • パンケーキではなくシチューをつくることになっている。(提供がハウスだったから?)
  • お祭りの歌合戦の場面がある(優勝の賞品がシチュー用のお皿というのもいかにも・・・と言う感じ。)
  • バルブラン(養父)も原作を読めば、もともと悪い人ではないのですが、必要以上に”悪人”らしさを強調している
  • 養父母の家に妹がいる(原作では妹も弟もいない)
  • レミはバルブランが帰ってくる前にヴィタリス一座に遭遇しているだけでなく、自分から積極的に声をかけている。(原作では親方に気安く声をかけていません。それにこのアニメでは明るく朗らか・・・が強調されていますが、原作の語り口調では内向的な感じがします。)
  • 牛が連れて行かれるのが歌合戦の場になっている。

 

などなど、はじめからほとんど違うと言ってよいでしょう。

しかも歌合戦で歌う「わたしのおかあさん」の歌があまりにも涙をそそる内容。

この時点ではまだバルブランも帰っていなくて、レミは自分が捨て子だということを知らないはずなのに・・・。

全体のストーリー(もちろん原作の)から当然予想される内容ならよいのですが、これはあまりにも違いすぎますね~。

それから原作では牛を売り払った後に、養母がよそから牛乳をもらってきてレミにさびしい思いをさせないようにパンケーキを焼くことになっていたのが、バルブランが帰ってきて、バターとねぎがあるのならそれで何か作れ・・・とシチューのようなものを作ることになっています。(アニメではシチューが作れなくなったので歌合戦の賞品としてもらった空のお皿にパンをのせて、「いつものパンが美味しそうに見えるわ。」みたいに言っています。)


パンケーキですが(こだわりすぎ?)・・・

熱灰の上で生地を膨らませている記述があることから考えるとクレープじゃないですね~。

揚げりんごもあるし・・・りんごケーキみたいなものでしょうか??

 


nice!(4)  コメント(11)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 4

コメント 11

Cecilia

PRIS Mさん、はじめまして。
niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-02-12 12:05) 

降龍十八章

赤い髪の女レミ、BSの再放送で1,2度見ました。なかなかイケテいました。
原作者の名前、初めて知りました。(なんか影が薄いですね・・・)
原作名も英語にすると、without familyなので、家なき子というより、家族なし子って感じかもしれません。
それと、もう一つの家なき娘!があると知ってびっくりしました。これは原題を英語にすると IN FAMILY(家族の中で) でまったく訳が正反対ですね。そして、これがなんとあのペリーヌ物語としって、またまたビックリ!
by 降龍十八章 (2008-02-12 12:14) 

Cecilia

降龍十八掌さん、nice&コメントありがとうございます!
コメントをお待ちしていました。(笑)
原作との比較がなければ、女の子レミも悪くはありません。
可愛いですよね!
こちらのロン毛のヴィタリス親方のほうがカッコイイし。
マロ(ー)、昔から知っていましたよ。(赤い本で)
「家なき子」「家なき娘(少女)」両方ともフランス語からの訳だと良いようですが(当然のことですが)、英語からの訳がいろいろと不都合を起こしていたようですね。
偕成社版は二宮フサさんで、なかなか良いと思います。(「家なき娘」を図書館で読みました。)
「ペリーヌ物語」が「家なき娘」だということは子供の頃から知っていましたが、降龍さんだけでなく結構多くの方が知らなかったようで驚いています。
by Cecilia (2008-02-12 12:22) 

Cecilia

今日はもう書きませんが明日以降(明日は無理)「家なき娘」のことを書く予定です。
by Cecilia (2008-02-12 12:24) 

降龍十八章

英語の題名がどうなっているか、興味があります。(解ったら教えてください)
赤い髪のレミは、なんか海のトリトンみたいで好きでした。大人っぽくて、しっかりしていましたし、斬新なストーリーぽくて完全に別の作品ですね。(といってもほとんど見ていませんが・・・
パンケーキの話も初耳です。(そんなところを注目していなかったのですね。)ホットーケーキといえば、ちびくろサンボの虎がバターになった話でよだれがでます。
by 降龍十八章 (2008-02-12 15:19) 

ことなりままっち

赤い本、私持ってるかも…。
私自身はこの本、3冊くらいしか持っておらず、その後処分してしまったらしいのですが、母の友人(私の英語の先生)が全集もっていらして、改築の際に息子さんたちも持っていかないからもらって、といわれて引き取ってきました。

「家なき子」はあまり印象がないですねぇ・・・。ことっぴは去年BSフジでやってた「レ・ミゼラブル 少女コゼット」のつながりで「ああ無情」を読んでました。
by ことなりままっち (2008-02-12 17:02) 

nyankome

大阪にガレットの美味しい専門店があって、よく食べに行きます。
美味しいですよね。
ヨーロッパに蕎麦粉?と不思議な感じがしました。
シルク・ロードを通って入ってきたのでしょうか。
原産地は中国だったと思います。
by nyankome (2008-02-12 19:57) 

Cecilia

降龍十八掌さん、再コメントありがとうございます!
どこかで見かけた気がするのですが・・・見つけたらご報告しますね。
ちびくろさんぼも大好きなお話でした。
どこかで「私は虎のバターのホットケーキを食べた。」とつい言ってしまったほど。
最近は差別用語を抜いたお話になって売られていたりしますが
(サンボが他の国の人になったり、犬になったり)、やはりもともとの話が一番いいと思います。
食いしん坊なので(苦笑)、ついつい食べものの記述に目が行くんです。

「海のトリトン」も大好きでカラオケでよく歌うのですが、アニメとコミックは全く違うと言ってよいですね~。
by Cecilia (2008-02-13 08:24) 

Cecilia

ことなりままっちさん、コメントありがとうございます!
出版社名を忘れましたがどこだったのでしょうか?
ちなみに私はこのような懐かしい文学全集の話題をたま~にします。
家にあった少年少女名作文学と小学校にあったものは違いますが、国別に名作が載っている本があり、それが懐かしいです。
時々、それらに載っていたお話が懐かしくなりますが、図書館でもないことが多く思いは募る一方です。
「レ・ミゼラブル」・・・一度でいいから劇団四季で観てみたかった・・・!
by Cecilia (2008-02-13 08:30) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
私は7月に東京で食べて美味しかったので、再現しようと、ネットで調べた作り方をもとに作ってみました。
ですが、一晩寝かせないほうで作ったせいか全く違うものができました。
何でもシードル(飲み物)を入れて寝かすのだそうですが・・・。
昨日もあらためて調べてみて、この寝かす・・・という作業が熱灰の上に生地を入れた鍋を置いておく・・・というのに近いのかな・・・と思いました。
しかも揚げりんごが出てくるので、レミの住む地方がりんごの産地だろうと想像できましたし、シードルのようなりんごのお酒もありそうですね!
by Cecilia (2008-02-13 08:57) 

Cecilia

Krauseさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-02-13 09:01) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

ギャル系家なき娘 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。