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小公子 [映画]

昨日、Yahoo動画で白黒映画の「小公子」を見ました。(Amazonでは出て来ません。1936年の映画こちらです。)

この小公子セドリック(セディ)はあのフォントルロイスーツを着ていません!

ですから、最初はつまらないな~と思って見はじめました。

髪の毛も金髪の巻き毛(縦ロール)じゃないですし・・・。

白黒なのでわかりませんが、栗色の髪でしょうか?

男の子らしい短髪でした。

しかし・・・見ているうちに、こちらもなかなかよいな~と思いました。

何と言ってもセディがいかにも利発な雰囲気で、紳士的な態度が身についている子役だったからです。

単に可愛らしいというのでなく、成人した時の様子がわかるような気がしました。

他の役者さんは挿絵から抜け出した感じでイメージどおりでした。


それに深入りしたのにも、訳が・・・。

前から思っていましたが、これもヴィクトリア朝の話ですよね。

調べてみたら「エマ」の時代ととほぼ同じ。

お城の調度とか使用人について目を凝らして見てしまいましたよ。

特にメイドやフットマン!

ただメイドは「エマ」に出てくるメイドと同じような感じなのに、フットマンたちはまるで18世紀のような格好だったのですが・・・!

それとドリンコート城にはじめて行くセディの服装は全く大人のような黒い燕尾服(?)にシルクハットまでかぶっています!

それ以外の場面ではセーラー服や子どもらしい大きな蝶ネクタイのついたスーツなのですが。

フォントルロイスーツは出てきません!

子どもが燕尾服やシルクハットを身に着けることなんてあったのでしょうか?


それから教会で讃美歌を歌うシーンが気になりました。

♪こひつじをば~ほめたたうる~♪でした。(もちろん英語)

確かに英国国教会らしい讃美歌ですね。(よく歌われているのでしょう。)


アクセスが集中する時間だったようで全部は見れませんでしたが、アニメ版も少しだけ見てみました。(こちらは大丈夫でした。)


こちらもフォントルロイスーツは着ていませんし、ロングの縦ロールではありませんが、女の子のような可愛らしい外見のセディです。(追記:エンディングにフォントルロイ・スーツを着たセディが出ていますので、着ている場面もあるのかもしれません。お父さんの回想シーンでフォントルロイスーツを着たお父さんの幼少時代が出てきますね。女の子のようなロングヘアで。でも正しくはその時代にもフォントルロイスーツはないはずですが。)

ただこちらは原作にないものが多いですね~。

セディはフルートを吹くし!






小公子セディ(1)

小公子セディ(1)

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD





白黒映画とアニメと全部ではないけれど比較して思うのは、セディの性格付けの違いです。

アニメではあくまでも純真無垢なセディであるのに対し、映画のほうは”小さな大人”ですね!

考えてみると、原作を読んでもセディはかなりの”ませガキ”のはずです。

大人の中で育っていて、かなり下品な言葉も知っていて、守られたおぼっちゃまとは違いますね。



(追記)
やっぱりアニメはいろいろ加えられすぎていると思います。
父親が生きているときにイギリス行きをしているし、この父親はまるで過労死する日本のサラリーマンのようで、一家は日本の核家族そのもの!
アニメ放映の時代の日本の世相を表している・・・と言えますが、かなり気になってしまいます。



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降龍十八掌

教育テレビの映画で、何度かみましたが、カラーのヤツでしたね。
アメリカの下町で育ったのですから、下品な言葉もしっているはずですね。アニメのほうは軟弱すぎます。
wikipediaで、生まれの良いものが結局は優れている・・・という批判があると知り、ギクっとしました。
by 降龍十八掌 (2008-03-30 11:09) 

Cecilia

降龍十八掌さん、nice&コメントありがとうございます!
下品な言葉も知っているけれど、生まれつきの品性が損なわれることがない・・・というのは、「氏より育ち」とは逆のような気もしますが、父や母の育て方の影響もありますし、「生まれの良いものが結局は優れている」というだけではないように思います。
まあ確かに「小公女」にしてもそのような批判はあるようですけれどね。
私たちのイメージにしてもこのアニメにしても、セディが軟弱すぎます。

でも金髪巻き毛にフォントルロイスーツは捨てがたいです。(笑)
by Cecilia (2008-03-30 11:29) 

Cecilia

xml_xslさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-03-30 19:47) 

euridice

少年少女文学全集で読んだもののひとつで、懐かしいです。
>生まれの良いものが結局は優れている
なるほど、そういう批判があるのですか。子どもが読んで、悪影響を受けるとは思えませんけど。何かにつけて「生まれ」は問題にされるもので、そういうことが皆無の文化とか社会ってないように思います。この本を読む子がどういう生まれであれ、こういうフィクションってプラスに働く可能性もあるのではないでしょうか。
by euridice (2008-03-30 20:23) 

Cecilia

euridiceさん、コメントありがとうございます!
引き続きアニメ版を見ています。(11話までしか無料で見れませんので、ここまでですが・・・、そこでやっと原作のはじまりにさしかかるところです。)
アニメ版は見れば見るほど、原作にないものが多いので戸惑っています。
この後どう展開するのでしょう?(この後は原作どおりなのでしょうか?)

手元に「小公子」の完訳本がないので何とも言えませんが、手元にある「小公女」の後書きにも上から見下すような表現のことについて書いてありました。
時代の影響を受けていることは間違いないとしても、逆境にあっても心はプリンス・プリンセス・・・というのは現代の子ども達にも伝えたいメッセージですよね。

by Cecilia (2008-03-30 20:51) 

nyankome

アニメはやはり世相を反映しているのでしょうね。
1936年の映画でしたら、無声映画からトーキーになって(1927年)間もないころの映画なのですね。
いつも細かいところまで観られていると感心します。
by nyankome (2008-03-30 22:57) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
nyankomeさんのコメントがとても気になり、1921年の無声映画の「小公子」も見てしまいました。(YouTubeで"Little Lord Fauntleroy"を検索。著作権ってどうなっているのでしょうね?)
これが結構面白くてついつい全部見ています。
次の記事に書きますね。

by Cecilia (2008-03-31 08:46) 

Cecilia

アートフル ドジャーさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2008-03-31 18:22) 

nyankome

映画の著作権は公開から50年で切れます(戦争期間は除く)から、1936年のはPublic Domainになっています。
by nyankome (2008-03-31 21:05) 

Cecilia

nyankomeさん、再コメントありがとうございます!
1921年の無声映画の曲は新たに付けられたもののようです。
それでも著作権は同じことなのでしょうか?
by Cecilia (2008-03-31 22:20) 

nyankome

曲の著作権は作曲者が亡くなってから50年はあります。
演奏に対する著作隣接権もありますので、どうなっているのでしょうね。
by nyankome (2008-04-01 22:57) 

Cecilia

nyankomeさん、再コメントありがとうございます!
この映画の女優さんがかなりの大スターだったようで、彼女の出演映画を管理している団体が出している映画ですね。
映画自体はかなり古いですが、おそらく音楽を新しく付け直しているし・・・著作権を考えると本当にキリがないですね。

by Cecilia (2008-04-02 10:03) 

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