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F氏 [ピアノ]

あるピアニストの話。

そのピアニストは地方のあるピアノ教師達と結びついた活動をしていらっしゃいました。

今はどうなのか知りませんが、ある時期にはその地域でリサイタルを開いたり、公開講座を開いたり、小中学校で演奏したり・・・、とにかくたくさん活動をしていたのです。

そのある地域のあるピアノ教師達の中心にいた人物は、あのAちゃん、MちゃんたちのT先生です!

音楽家協会の先生方でも関わっていた人はいないではありませんでしたが・・・。(冷ややかに見ていたかも・・・。)

そのピアニストをF氏としておきましょう。

私、実は彼が嫌いです。

・・・というか彼を持ち上げる雰囲気が好きになれなかったのですね。

経歴を見ると実に輝かしく、編曲でもよく知られているらしいのですが、演奏を聴いて確信しました。

もともとすごい人だったかもしれませんが、大した演奏じゃなかったので「やっぱりね。」と思ったのです。

大した演奏でないだけならよいのですが、田舎の聴衆をなめきった演奏でした。

聴いたのはショパンの公開講座で、ショパンの曲も何曲か弾いたし、小中学生が多かったのでモーツァルトの「キラキラ星変奏曲」とかヨハン・シュトラウスの楽しい曲も弾いたと思います。
よりによって「繊細な曲で・・・」とかいう感じの説明をした後に繊細とは程遠い演奏をなさったので余計嫌になりました。
ショパンで唯一何とか聴けたのは「英雄ポロネーズ」だけだったかも・・・。

まあ会場の皆さんは拍手喝采でしたが・・・。


実はT先生以外に私の身近な先生方が彼の取り巻きになっていました。

私が子育て期間中にお世話になった声楽の先生(女性)、子育て学習センターで絵本の講座も持っているピアノの先生(私は別な先生の講座に出ていました。)・・・などです。
地元では細々と教えていらっしゃる先生方に取り巻きが多かったような・・・。

F氏は甘いマスクで、確かに素敵でした。

住所は確か東京だと思いますが、そこの市に来ると、演奏会以外にお食事会みたいなこともしていらっしゃって、美味しいお店で美味しいワインを飲みながら女性の先生方に取り巻かれて音楽談義、グルメ談義・・・をしていたようです。

私は実際に声楽の先生から噂を聴いていましたが、普段は堅実な雰囲気の先生が「彼は食通・・・ワイン通ね。」と語っているのを聴いてちょっと不思議な気分になりました。

まあ別にそれは悪くはないのですが・・・。

結構聴く耳はお持ちの先生方が多かったように思うのですが、F氏の演奏を良いと思ったことがないので、その方々がべた褒めするのはまったく理解できませんでした。

もしかしたら私が聴いてない演奏が素晴らしかったのかもしれません。

でもきっと一緒にお食事をしたし、T先生ともつながりがあるので悪くは言えない・・・という感じではないでしょうか?

市内では絶賛の声が大きいのですが、そういう中で「全然良くなかった・・・」と言うのは勇気が要りましたからね。
こんな風に批判的に言っている私が間違っているのでは・・・という気がしましたもの。

他にも批判の声がなかったとは思えませんが、残念ながら私の耳には入ってきませんでした。

F氏の公開レッスン・・・希望すれば受けられましたが長女を受講させようとは思いませんでした。(他の公開レッスンは受けさせました。)


風の噂ではその後F氏とT先生がトラブルがあって疎遠になり、そこではコンサートなどを開かなくなったようなのですが・・・。

私の予想ではT先生は自分の有望株の弟子をF氏をはじめとする有名ピアニストのレッスンを受けさせるためにいろいろと派手に企画していたけれど資金繰りが大変だったのでは・・・と思うのです。

どちらにしてもF氏のHPを見てみたらあちこちの小中学校や老人ホーム中心の活動をしていらっしゃるようで・・・。

しかも最近はピアノではなくチェンバロらしい・・・。

ものめずらしさですごい・・・と言ってもらえそうですが・・・。

F氏も別に嫌な人ではなさそうですし、面白そうな人ではありますが、とにかく田舎者や子供・老人相手になめた演奏をしていい気になるのはやめてほしい・・・。

私、辛口すぎますか??





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すとん

 実は田舎という言葉を使うこと自体、語弊があってイヤなんだけれど、はっきり言っちゃえばそれ「田舎だからと思われてナメられている」だけなんだと思う。そして取り巻く先生方もそんなことを承知の上で「都会モノに媚びへつらっている」だけだと思う。

 別にこれは「都会VS田舎」という図式というよりも「持つ者VS持たざる者」の図式でしょう。何を持っているのか? それは情報であったり、人脈であったり、周辺環境だったり、教授方法だったり、まあ種々雑多なモノです。その一つ一つの有無は決定的な違いではないのかもしれないけれど、それがいくつも重なって欠落していては致命的です。

 そんなこと、都会モノも田舎モンもよく分かってます。だから、都会モノはつけ上がり、田舎モンは媚びへつらうのでしょう。

 別にこれは音楽家に限ったことでは本来ない、田舎と都会の本質的な問題だと思う。

 でも話を単純化して音楽に限定してすすめるすれば、それでも音楽家になりたいのなら、やはり田舎にいてはいけないと思う。さっさと都会に行くしかないでしょう。「孟母三遷」です。残酷な話かもしれないけれど、プロを目指しているにも関わらず田舎に住み続けるというのは、親が子どもの可能性に門を閉ざしながら、扉の向こうの世界は素晴らしいのだと見せているだけで、すごく残酷な話ではないかとすら思う。

 別に都会と言っても、東京や大阪の話を私はしているわけではないです。パリやニューヨークやウィーンやローマの話をしています。本気で考えるなら、子どものうちに引っ越さないと…。実際にそうしている人は何人もいるでしょ。

 でもそこまでしたら確実に音楽家になれるのかというと、実は全然確実ではないネ。音楽家になれるかどうかは、努力はもちろんだが、結局は才能の有無が問題になるわけだし、年端もいかない子どもに才能が有るのか無いのかなんて誰にも分からないから、ある意味、博打。そして子どもを音楽家にすることは、博打みたいなものだということも、みんな薄々知っている。だから、生活を投げ出して「孟母三遷」ができないわけで、たまたま田舎に住んでしまった人は田舎に住んだままでなんとかしようとするわけ。可能性は閉ざされるけれど、現実的で安全な方法を取る訳だ。これがある意味、大人の選択というやつだ。

 それに音楽家と言っても色々な音楽家がいるわけで、分野や種類や職種によっては、思春期過ぎてから始めても十分間に合うものもあるわけだから、田舎に住んでいたら絶対に音楽家になれないとは言い切れないし。でも、クラシック系でピアノやヴァイオリンなどの早期教育が必要な分野を目指しているなら、田舎に住んでいることは致命的な障害でしかないと思う。

 そんなことは私が今更書かなくても、その道の田舎のエラい人達はよく骨身に沁みて分かっていると思う。だからこそ、本心はどうであれ、都会モノに媚びへつらうしかないのだと思う。

 生まれた場所で与えられるチャンスが違うのだから、これほど残酷な話もあるまい。
by すとん (2008-07-20 12:15) 

るか

うふふ・・・やだ~、一番乗りだったわ(笑)
・・・と思ったら、書いてる間にすとんさんに先を越されました。

Ceciliaさんが聴衆にいたら、怖いですねぇ~
でも、ごもっともです。
表立って活動するっていうのは大変だなぁと思いましたが、
音楽が、というより人間性が、というところでしょうね。

ウチの師匠もココだけの話、
地元でチヤホヤされてるなぁと私は思うのですが
(・・・どれだけ素晴らしい歌なのか、私にはよくわからないのです)
生まれついてのお嬢さまらしいので
多分、天然のお茶目な方なのです。
だから、なんか可愛くて、私は許せます。
(地元では絶対に言えません!笑)

音楽って、私のような素人でも好きと嫌いがありますからね~
同時に「ハッタリ」も必要な世界かなと思うので
実力があっても、受け入れられるとは限らないし
ハッタリだけでもそれなりに?みたいな~(笑)

おっとっと。。。ココでこんなこと言っちゃったら、どうなのでしょう。
失礼しました。面白かったので、つい・・・。
私たちが歌う時も、どんな専門家が客席にいるやらと
実は、ドキドキです。
「一所懸命やってます」という音楽、をひたすらアピールしてます。

「田舎だから」っていうのは、絶対にありますけど
私は逆に「ココだから」自分みたいなものが人前で歌ってると思うので
素人音楽家にとってはナイスな環境です。

by るか (2008-07-20 12:21) 

るか

↑すみません、
また書いてるうちに本題からすっかり逸れてます。お許しを・・・
by るか (2008-07-20 12:24) 

nyankome

本当の演奏家だったら、自分の演奏の善し悪しは分かっているはずですよね。でも、手を抜いた演奏は誰かに分かります。多分、先生方にも。いつかはしっぺ返しがやってきます。自業自得ですね。調子が悪いときはありますが、手抜きとはまた別です。
by nyankome (2008-07-20 19:48) 

Cecilia

すとんさん、コメントありがとうございます!

”田舎”の先生方はなめられていることを百も承知で媚びへつらっている・・・という見方も確かに言えていますね~。
おそらくF氏の実力以上に人脈から得るものがありそうです。(どんな人脈があるのかわかりませんが・・・)

再びHPを見てみましたが、知的障害者などをなめてはいけない・・・みたいにもありましたので、そこでどのような演奏をしたのだろうか・・・と気になってしまいました。(苦笑)

最近チェンバロ演奏をするのは軽量なので訪問コンサートにぴったり・・・という理由からだそうです。(確かに!)
ただいくらすごいピアニストだからといって、チェンバロはまた弾き方が違うような気がするのですが・・・どうなのでしょうか??
それなりに練習&研究はしていらっしゃるのでしょうけれど・・・。

例のMちゃんなどは家から都会の高校の音楽科に通っていますし(遠いので練習も大変では??)、その田舎から藝大付属の藝高に合格して出て行く子(地元で厳しいと評判のピアノの先生のお嬢様でその子はヴィオラでした。もう大学生だと思いますが・・・あれ・・・大学も卒業しているかも・・・?)

今まで書いているPTNAのコンペは大きい子や大人の部門もあるのですが、基本的に子供のコンクールですね。
地方でも参加でき、これが盛んになったことで都会との差も縮まっていることは良いことだと思うのですが・・・。

>でもそこまでしたら確実に音楽家になれるのかというと、実は全然確実ではないネ。

本当にそうですね!
まあそれなりにチャンスは用意されるのだと思いますが、そこから先は本人の更なる努力が必要ですし。
実はF氏はPTNAの初期に全国大会受賞(音大時代に)している人で、当時は今ほど参加者がいなかったせいか受賞者の数も少ない時代だったのでエリートと言えると思うのですが(今は賞を乱発している・・・という話も・・・)、所詮あの程度じゃないの・・・と思ってしまいます。(あちこちの小学校・施設で訪問コンサートをたくさんしていらっしゃいますが・・・)

田舎にいても選ばなければ”それなり”の指導を受けるチャンスはあったりします。
F氏のようなピアニストがたまに来たり、音楽教室の音大受験コースなど・・・。(都会の音大の先生が定期的に来られたり。)
コンクール前に”仕上げ”てくれる先生が来てくれる教室もあるらしい・・・。

まあインターネットの時代なので情報はかなり得られるようになっていますよね?
生の演奏会はどうしようもないですが、有名ピアニストなどの演奏家とメールやブログで語り合えるようになったり。(実際私がそうです。)
CDもいろいろ試聴して買えるようになり、田舎者には本当にありがたいです。




 





by Cecilia (2008-07-21 05:47) 

Cecilia

るかさん、コメントありがとうございます!

>うふふ・・・やだ~、一番乗りだったわ(笑)
・・・と思ったら、書いてる間にすとんさんに先を越されました。


お二人から熱いコメントをいただき、うれしいです!(笑)

>Ceciliaさんが聴衆にいたら、怖いですねぇ~

私は基本的に文句は言わない人間で、大抵「よかったよ~」と言う感想です。
そんなに気難しくない聴衆ですよ。(笑)

お師匠様のような先生も確かに目に浮かびます~。(笑)

>同時に「ハッタリ」も必要な世界かなと思うので
実力があっても、受け入れられるとは限らないし
ハッタリだけでもそれなりに?みたいな~(笑)

そうそう!
これ、言えていますよね!
F氏はまさにハッタリだけかも・・・!
そういえばうちの子たちが通っていた小学校では、そこの出身の声楽家によるコンサートが時々あったのですが、テノールは素晴らしい方でしたが、地元のお嬢様で東京のK大の”小学校”の音楽教師だった・・・という方はかなりイマイチでしたよ。
あの”小学校”というだけで「おお~」とは思うのですが。
しかも藝大出身だし。
いかに経歴などのハッタリに弱いか・・・という感じがしますよね。
まあいろいろ思っても、地元ではそうそう悪口も言えません。
私はもうそこに住んでないのでいくらでも言える・・・・ということです。(さすがにネット上ですしお名前がわかるようなことは書けませんが・・・。)

素人にはプロに要求することを要求しませんが、一生懸命さはすがすがしいですよね!
プロが手抜きで、しかも下手なのは耐えられません。
プロでなくても音大出身者などが、素人も出演する会などで「どうせ素人ばかりでしょ~!」みたいな態度でいるのはむかついたりします。
(たいしてうまくないじゃん!)・・・って思うし、(そんなら音大出身者の会で演奏したら?)って言いたくなります。
とにかく素人に学ぶ姿勢を持って欲しいと思うのですよね。
音大を出ていると言うだけで”上から目線”になって軽くこなしている人たちが好きではありません。

>「一所懸命やってます」という音楽、をひたすらアピールしてます。

これですよ!

>「田舎だから」っていうのは、絶対にありますけど
私は逆に「ココだから」自分みたいなものが人前で歌ってると思うので
素人音楽家にとってはナイスな環境です。

以前るかさんの記事かコメントでこのようなことを読んだことがあり、なるほど・・・と思いました。
私も田舎だからこそ臆せずいろいろできたところもあります。


by Cecilia (2008-07-21 06:13) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
そうです!
手抜きと調子が悪いのは別物です。
どんなに素晴らしい演奏家にも調子が悪い時や失敗はあります。
でも手抜きとは違うことは聴いていたらわかるものですよね。
演奏家も演奏だけではやっていけない人が多く、大変だとは思うのですが、聴衆は余裕のある中聴きに来る人ばかりではないのですから、一回一回の演奏を一期一会と捉え、緊張感を持ってするべきだと思います。
by Cecilia (2008-07-21 06:23) 

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