SSブログ

Exulta filia sion(C.Monteverdi) [声楽]

前の記事の一年後、去年の演奏です。

これは正直アップしようかどうしようか悩みました。
・・・というのは前の曲と違って非常にマニアックな曲なので、検索で他の関係者にばれるかもしれないという心配があったからです。
まあでもその可能性は1パーセントもないし、万が一ばれて困ることもないかなと思うのでアップします。

選曲理由はまず米良さんが歌っている曲で一度歌ってみたいとブログで書いていたら、ちょうどタイミングよくMarch Hareさんが楽譜を送ってくださったからです。
伴奏は自分で考えないといけないですが(通奏低音譜なので)、この時は次女に頼もうと思っていたので、この曲の伴奏なら簡単だろうと思ったわけです。
選曲にかける時間もなかったし、すぐに決まりました。

・・・がその頃別なことで大変だったし、前の年と同様歌っている場合でもないような状況だったので、まさに付け焼刃の練習・・・しかも伴奏はぎりぎりまで仕上がらず、大変でした。

伴奏さえ出来ていたらもっとマシだったのですが、手書きで伴奏譜を書くのは結構大変だったし(ピアノで確認しながらの作業でした。)、大体米良さんとは調も違うし(米良さんのほうが低い)、ヴァージョンも違うので、耳コピも簡単にはできませんでした。
参考にしたのはYouTubeとMarch Hareさんが後から送ってくださったEmma Kirkbyの演奏。
前者はあまり好きなタイプの声ではない男性の歌でしたが、後者は非常に参考になりました。
それでも、伴奏を譜面にするのは大変でした。(いろいろと・・・。)

そんなわけでまともな伴奏に合わせることができたのは直前だったし、(それは私に原因がありましたが)次女もいろいろと忙しかったりで、真剣に練習できていません。

しかもその直前になって、なかなか大変だということに気がつきました。

この曲、私が歌った調でも特に高音はないし(一番高くてG。たった一音の違いですがAとGの違いは大きいです!)、出てきても長くないしMonteverdiは声を出しやすいな~と思いながら歌っていたのですが、メリスマが多いのは良いとして休むところがほとんどないのです!(間奏は結構あるのですが!)

最近、私は歌っている最中につばがたまることで困ることが多いのですが、本番前の食事の取り方でつばのたまり加減が変わるのですね。
どうしても切りたくないところでつばがたまったらどうしますか?
これ、リコーダーでも困るのですが・・・。
私は口の中が乾燥して困ることはほとんどないのですが、つばがたまるので困ります。
昔はこうじゃなかったような気がするのですが?
そもそもどんなアリアでも適度につばを飲み込む場所があったので困らなかったのですが、この曲には困りました!

録音で声がかすれた感じでおかしくなっているところなどはすべてこのつばのせいです。(苦笑)
歌詞もいかにも間違えました~という感じですね~。
あまり単語がないので覚えやすかったし、基本的に”喜び”が溢れていれば良いような曲だったので、声のことに専念できましたが、伴奏の件とつばの件で非常に大変でした。
それと今まで歌った歌にはないような”同音連打”(?)みたいなのがところどころにあるのですが(バロック初期の曲に多い。)、それも歌いにくかったです。
バロックの歌について誰か指導してくれるわけではないし、何から何まで独学で、アップするのも自信がないのですが、これも歌った記念にアップします。
耳コピで作成した伴奏譜もまったく自信がないし、そもそもピアノ向きではないのですが、仕方がないですね。
それと私は息が長く続かないのです。
真ん中以降ぶちぶち切っています。(苦笑)
情けないのですがつばとの関係もあって・・・。
ぼろぼろですが、やっぱりMonteverdiはいいなあ、歌いやすいなあ・・・とこれを歌って感じました。

 

選曲についてもうひとつ。
この曲や前の"Dove sono i bei momenti"などはかなり聴き栄えしますが、この曲ではやはりA以上の音が出てこないのが個人的に気になりました。
いや、別にA以上の音が出なくても歌いたい曲を歌えば良いだけのことなのですが、大きなところで演奏する時はA以上がないと・・・という強迫観念みたいなものがあります。
先日のMさんなどはこの程度だと「あら、高い音がないじゃない?」とおっしゃるのですが、高い音があるかどうかだけで曲を決めたくないし、伴奏との兼ね合いもあるし難しいです。

それと今では全くの他人にお願いしていますが、このような場で他人に伴奏をお願いする場合、この曲みたいなものは頼みにくいです。
やはりある程度伴奏が華やかでないと悪いかなあという気持ちになります。
それにせっかくの会場でせっかくの楽器(スタインウェイ)なので・・・。

本当は古楽器と合わせたいですが贅沢は言えません。

 

追記


そうそう・・・!

テンポですが、これいろいろな演奏を聴くとかなりゆっくりのもあるのですが、制限時間に収めるために無理やり速い方を選びました。

 

 

 


nice!(1)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 1

コメント 8

March Hare

携帯からなので後で聴かせていただきます。
by March Hare (2009-06-24 16:05) 

Cecilia

March Hareさん、コメントありがとうございます!
わざわざ携帯からコメントしてくださってありがとうございます。
・・・ですが、楽しみにするほどの演奏でなくて申し訳ないです。(苦笑)
by Cecilia (2009-06-24 18:09) 

nyankome

Monteverdiはいいですね。
古楽器で伴奏するなら、チェンバロかオルガンがいいですね。
リュート系ならテオルボで。
ピアノも悪くないと思いました。
通奏低音のリアライゼーションも不自然なところはありませんでした。
素晴らしいです。
バロック・ピッチで演奏すると半音下がって最高音はF#になりますね。
by nyankome (2009-06-24 21:42) 

すとん

 やっぱり私は“馬鹿なファン”だな。音程の怪しいところとか、ちゃんと声になりきっていないところとか、ブチブチ切れるところとか、全然気にならない。困ったね。うまくコメントできないや。

 そうそう、この手の古いタイプの歌は、Ceciliaさんの声にとてもよく合っていると思います。
by すとん (2009-06-24 22:19) 

Cecilia

nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
一応この時は会場のピアノを使った演奏という規定があったと思います。
今後は他の楽器でも良いみたいです。
リュートの方とか出張してきてくれないかなあ??(笑)
私がYouTubeで見たのもテオルボでした。
かなり何度も聴いて楽譜を作りましたし、何度か弾いてみて確認もしたのですが、非常につまらないところがいくつかあるので、ピアノ伴奏者にとってはイマイチかもしれませんが、歌と合わせればおかしくないと思います。
そもそも当時の次女にとってはそれのほうがよかった・・・という感じですね。
せっかくMarch Hareさんに通奏低音譜の読み方を教えていただいたのですが、何となくくらいの理解しかありませんでした。(苦笑)

by Cecilia (2009-06-25 07:09) 

Cecilia

すとんさん、コメントありがとうございます!
本当はいろいろ気になっていませんか?(笑)
とにかくこの本番は古楽にある程度造詣のある先生にはかなり好評だったのですが(こういう曲をやる人がいないからだと思います。)、ある先生からは「はははは・・・!!」と笑われてしまいました。(苦笑)
あまりにも切りまくりだったし・・・。
とにかく「今度はもっと有名な曲で・・・」というようなことも言われました。
まあそのようなことは気にせず選曲しましたが、次の年はこの方の大好きな曲でした。
私もMonteverdiなどは自分に合っていると思いました。
by Cecilia (2009-06-25 07:15) 

norip

>やっぱり私は“馬鹿なファン”だな。
すとんさんに同感です。クラシックを聞き始めたころにはわからなかったものが聞き取れるようになって来ました。これもCeciliaさんのおかげです。

この歌は米良さんのでしか知りませんが大のお気に入りです。お気に入りを満足に歌うのって・・・難しいんでしょうね?でも何だか楽しそう!
by norip (2009-06-25 10:37) 

Cecilia

noripさん、コメントありがとうございます!
すとんさんに同感してくださってありがとうございます。
皆様耳が肥えていらっしゃるので本当にお恥ずかしい・・・。
こうして通して聴いて思うのは私はやはりカウンターテナーのレパートリーになっているような曲(カッチーニとかモンテヴェルディとかヘンデルとか・・・)が好きだし、結局そういう曲がどちらかと言えば自分に合っているのですね。
お気に入りを満足に歌うのは非常に難しいのですが、きっとそれは米良さんやジャルスキーも感じていることなのでしょうね。(・・・ってレヴェルが違いすぎますが・・・。)
こうして歌ってみて、なおさら米良さんのすごさがわかります。
思えばクラシックの下地がまったくないに等しかったのに、いきなりすごい賞を取るし、こういう古楽の世界で素晴らしい力を発揮するし・・・やっぱり米良さんは天才なのですね。
普通はあの年齢なら声楽ではまだ駆け出しで声を出すのに必死なのが普通。
音楽的表現はまったく追いつかないものだと思いますが、米良さんはそれも素晴らしかったですよね。
by Cecilia (2009-06-25 11:24) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Dove sono i bei mome..Botschaft(J.Brahms) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。