「マゼッパ」聴き比べ~アリス=紗良・オット&Freddy Kempf [音楽鑑賞]
なかなか記事に書けないでいましたが、アリス=紗良・オットのリストをずっと聴いています。(リンク先は公式サイトですが動画も見ることができます。)
門前トラビスさん、nyankomeさんも彼女の演奏を高く評価されています。(お二人ともこのCDについても書かれていたと思います。)
全曲試聴できます。
リストを語れるほどたくさん聴いているわけではないので、一通り聴くだけでは「ああ、リストなんだなあ。超絶技巧なんだなあ。」ということくらいしかわかりません。
私が彼女の曲をはじめて聴いたのは「ラ・カンパネッラ」でテレビから偶然流れてきた演奏にはっとさせられたのですが、可愛らしい(美人だと思いますが初めて見た時は可愛らしいほうが勝っていました。)容姿もさることながらなかなかぐっと来る演奏だなあと思いました。
アリス=紗良・オットの演奏についてはちょっと前にショパンのワルツの記事を書きました。
彼女の演奏を何度か聴いてみてこのアルバムで心惹かれた曲は「マゼッパ」ですね。
彼女の演奏が良いせいか、この曲が良いせいかよくわかりませんが、今はまっています。
ボーナストラックで「ラ・カンパネッラ」も収録されています。
実は以前にもFreddy Kempfの演奏で何度かリストの超絶技巧練習曲を聴いています。
彼のバリバリの超絶技巧も非常に気持ちが良いのですが、やはり若い男性ならではの力強さがありますね。
「マゼッパ」で比較するとアリス=紗良・オットの演奏はもっと滑らかな感じです。(Freddyも力強いだけではないのですが)
どっちが好みかと言えばFreddy Kempfかなあと思いますが、この曲をここまで滑らかに弾けるアリスの演奏技術もすごいですね。
どちらの演奏がより良いのかは知りません。
両方とも甲乙つけがたいほど素晴らしいと思うのですが、求心力のあるのはFreddyのほうかなという気がします。
テーマのメロディーはぐいぐい言わせてほしい気がします。
中間部の美しさはアリスのほうが勝っているような気もしますが、ここのメロディーラインもFreddyのスコーン!という硬質の音色に引き込まれます。
アリス=紗良・オットのほうもけして悪くはないし硬い音色と柔らかい音色を使い分けているのですが、比べるとちょっとだけ物足りなく聞こえてしまいます。
滑らかに弾けるテクニックがあだになっているようにも思えます。
今書いたものはあくまでも「マゼッパ」での比較です。
他は一つ一つ比較しないとわかりません。
「マゼッパ」と言えば私はチャイコフスキーのオペラをすぐに思い浮かべるのですが(テレビで録画して見たことがあるので)、イヴァン・マゼーパのことを表現した曲だとすればやはり力強さがほしいかなという気がします。(曲の背景は詳しくわかりません。)
リスト15歳の時の作品なのですね。
後になって交響詩にもしているようですが・・・。
彼が感銘を受けたというヴィクトル・ユゴーの叙事詩「マゼッパ」を読んでみたくなりました。
ところで上にアリスの公式サイトをリンクしましたが、動画を見たら赤いドレスを着た彼女がグランドピアノの上に座って写真を撮影しているところがありました。
大丈夫だからそうしているのでしょうけれど・・・。
比較したFreddy Kempfの演奏はこちらです。
NAXOS MUSIC LIBRARYの試聴リンク
追記
15歳で作曲と書いてしまいましたが、最初に作曲したのは15歳でもS.139は改訂版ですね。
もとはどんなだったのかが知りたいですが・・・。
今同じリストの交響詩「マゼッパ」を聴いています。(ピアノ版と同じところが多いです。)
有名なメロディーは金管楽器(トロンボーン?)で勇壮な感じですね。
門前トラビスさん、nyankomeさんも彼女の演奏を高く評価されています。(お二人ともこのCDについても書かれていたと思います。)
全曲試聴できます。
リストを語れるほどたくさん聴いているわけではないので、一通り聴くだけでは「ああ、リストなんだなあ。超絶技巧なんだなあ。」ということくらいしかわかりません。
私が彼女の曲をはじめて聴いたのは「ラ・カンパネッラ」でテレビから偶然流れてきた演奏にはっとさせられたのですが、可愛らしい(美人だと思いますが初めて見た時は可愛らしいほうが勝っていました。)容姿もさることながらなかなかぐっと来る演奏だなあと思いました。
アリス=紗良・オットの演奏についてはちょっと前にショパンのワルツの記事を書きました。
彼女の演奏を何度か聴いてみてこのアルバムで心惹かれた曲は「マゼッパ」ですね。
彼女の演奏が良いせいか、この曲が良いせいかよくわかりませんが、今はまっています。
ボーナストラックで「ラ・カンパネッラ」も収録されています。
実は以前にもFreddy Kempfの演奏で何度かリストの超絶技巧練習曲を聴いています。
彼のバリバリの超絶技巧も非常に気持ちが良いのですが、やはり若い男性ならではの力強さがありますね。
「マゼッパ」で比較するとアリス=紗良・オットの演奏はもっと滑らかな感じです。(Freddyも力強いだけではないのですが)
どっちが好みかと言えばFreddy Kempfかなあと思いますが、この曲をここまで滑らかに弾けるアリスの演奏技術もすごいですね。
どちらの演奏がより良いのかは知りません。
両方とも甲乙つけがたいほど素晴らしいと思うのですが、求心力のあるのはFreddyのほうかなという気がします。
テーマのメロディーはぐいぐい言わせてほしい気がします。
中間部の美しさはアリスのほうが勝っているような気もしますが、ここのメロディーラインもFreddyのスコーン!という硬質の音色に引き込まれます。
アリス=紗良・オットのほうもけして悪くはないし硬い音色と柔らかい音色を使い分けているのですが、比べるとちょっとだけ物足りなく聞こえてしまいます。
滑らかに弾けるテクニックがあだになっているようにも思えます。
今書いたものはあくまでも「マゼッパ」での比較です。
他は一つ一つ比較しないとわかりません。
「マゼッパ」と言えば私はチャイコフスキーのオペラをすぐに思い浮かべるのですが(テレビで録画して見たことがあるので)、イヴァン・マゼーパのことを表現した曲だとすればやはり力強さがほしいかなという気がします。(曲の背景は詳しくわかりません。)
リスト15歳の時の作品なのですね。
後になって交響詩にもしているようですが・・・。
彼が感銘を受けたというヴィクトル・ユゴーの叙事詩「マゼッパ」を読んでみたくなりました。
ところで上にアリスの公式サイトをリンクしましたが、動画を見たら赤いドレスを着た彼女がグランドピアノの上に座って写真を撮影しているところがありました。
大丈夫だからそうしているのでしょうけれど・・・。
比較したFreddy Kempfの演奏はこちらです。
NAXOS MUSIC LIBRARYの試聴リンク
追記
15歳で作曲と書いてしまいましたが、最初に作曲したのは15歳でもS.139は改訂版ですね。
もとはどんなだったのかが知りたいですが・・・。
今同じリストの交響詩「マゼッパ」を聴いています。(ピアノ版と同じところが多いです。)
有名なメロディーは金管楽器(トロンボーン?)で勇壮な感じですね。
彼女の演奏は一度じっくりと聞きたいと思いながら,試聴で済ましています。世の中ショパン,ショパンなのでリストもいいかなと思います。
ピアノの上にのっているのは,日本人の感覚からは「ちょっと~」ですね。強度的には問題ないでしょうが,気持ちの問題です。カメラマンはとかく変わった所作を要求するもの。ファッション系の方なんでしょうね。
by Enrique (2010-05-06 11:48)
Enriqueさん、nice&コメントありがとうございます!
リストは超絶技巧だけの作曲家と思っていましたが、歌曲やアリアのトランスプリクションが多く、声楽の人にも楽しめる作曲家だということを知りました。
原曲を大切にした編曲が多く、感激しました。
アリス=紗良・オットの動画で、前ショパンの記事でご紹介したものは潮風にさらされていましたね。
あれもおもしろかったけれどどうなのかと思いました。(一瞬なのでしょうけれど。)
by Cecilia (2010-05-06 19:47)
Daddy恭男さん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-06 20:12)
matchaさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-06 20:14)
広島ピアノさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-06 20:15)
アリス=紗良・オットの演奏は標準的な演奏と比べ変わっていますが、私は評価しています。しかし、大きなコンクールでは減点されたりするのかもしれませんね。有名になったのだし、大きなコンクールには出ない方がよい方なのかもしれません。
by yablinsky (2010-05-06 22:23)
センニンさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-06 22:27)
yablinskyさん、nice&コメントありがとうございます!
彼女の演奏は減点されるような演奏ではないと思います。
それから私はこの曲について標準的な演奏を知りません。
あまり聴いてないので、たまたまよく聴いていて大好きなFreddy Kempfと比較してみました。
コンクールは演奏家の登竜門のようなものなので、彼女くらいになると出場する理由はもうないのでしょうね。
コンサート活動をどんどんしてほしいですね。
by Cecilia (2010-05-06 22:36)
アリス=紗良・オットのリストを生で聴きました。
CDでは大人しい印象を受けますが、実演はCeciliaさんの仰る「ぐいぐい言わす」力強さも持ち合わせていました。
ショパン・アルバムも繊細さを(過度に?)強調していたように思います。
by nyankome (2010-05-07 00:18)
nyankomeさん、nice&コメントありがとうございます!
CDだとおとなしめになってしまうところはありますよね。
是非とも実演を聴きたいです。
(なかなか機会はないと思いますが)
by Cecilia (2010-05-07 00:24)
cfpさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-08 06:06)
どーもですーー。
アリスさんのドイツグラムフォンと組んだ第一弾、デビューCDですね。このCDを聴いて、おお!と感激したことといえば、ずばり「超絶してない」ことでした。
なにせ、曲名が超絶技巧練習曲!(←この日本語は、誰が考えたのか分かりませんがカッコいいですよね~~。なにせ、超絶。さらに技巧。超絶+技巧!と言われたら、ははーーっ、とひれ伏すしかない、という感じです)
フレディの「超絶」のCDは素晴らしいですよね~~。これは良いです。
BISレーベルは、小川典子さん、白神典子さんなど、ピアノ録音では名企画が多いですが、フレディの「超絶」はまちがいなく名盤のひとつですね。
私が一番好きな「超絶」のCDは、マニアック受けを狙っているわけではないのですが、ケマル・ゲキチの弾いているものです。
もう、ほんと、超絶で。。。
ツボを押さえまくった、技の披露。。。
弾き終わった後で、「やったぜ」というピアニストの顔が見えるような。
で、アリスさんの録音ですが、これとは、全く逆のアプローチですね。
超絶技巧練習曲を、アクロバティックな材料として演奏するのではなく、いかにも「どうってことないように、フツーに弾く」という。
しかし、芸術的にも、販売戦略的にも、そこがアッパレ、と感心しちゃう次第であります。
サラサラ~サクサク~と流れるようで、短いフレーズのなかに、微妙な変化と、さりげないメリハリをつけている・・・こりゃあ、好みは別として、間違いなくスゴイやと。
ただ、それじゃあ、超絶技巧練習曲を選曲した意味って、あんまりないよなあ~というツッコミもありますね。素人の個人的希望としては、そのアプローチでリストを弾くなら、思い切って「ロ単調ソナタ」にしてほしかった・・・。
あるいはシューマンの「クライスレリアーナ」「交響的練習曲」。
微妙ですが、シューベルトの「さすらい人幻想曲」。
ところで、先日、アリスさんの日本公演(at ミューザ川崎)でチャイコの協奏曲の実演を拝見しましたが、打鍵(の力強さ)と、絶妙なフレージングが印象に残りました。
素晴らしいセンスの持ち主なので、たぶん、次のCDは、私の予想を覆す、あっと驚くような選曲をしてくるのだろうと期待しているのです。
クラシック音楽の活性化、需要増大のためにも、若手の演奏家にどんどん活躍してほしいです。
アリスさんの妹の、モナ=飛鳥・オットさんも早くCDデビューしないかな~~。
美人姉妹、恐るべし、です。
by 門前トラビス (2010-05-08 07:53)
こんにちは。
「マゼッパ」、ながぐつは交響詩のほうからはいりました。最初に聞いたのは高校生のときでしょうか。初期の作品と思いますが、トロンボーンの主題には圧倒されますね。
ピアノ版があるのを知ったのは最近のことで、よく似ていると思いました。
リストはベートーヴェンの交響曲をピアノに編曲したりもしているし、ハンガリー舞曲も管弦楽版とピアノ版があるし、どちらも楽しめますね。
by ながぐつ (2010-05-08 08:08)
門前トラビスさん、nice&コメントありがとうございます!
「超絶してない」ですね~。
演奏している姿もわからないし、さらりと聴けてしまうのが残念なのですが、「超絶してない」ように聴こえるところにテクニックの確かさを感じました。
他の曲も少しずつ他のピアニストと比較しながら聴いていきたいです。
「超絶技巧練習曲」・・・ウィキペディアによれば”肉体・精神・魂のすべてを超越する”というのがもっとも近いニュアンスのようですね。
でも仰るとおり、はは~っという感じですよね。
私たちピアノを専門に学んでいない素人はただただひれ伏すしかありません。(笑)
>フレディの「超絶」のCD
門前トラビスさんの評価がうれしかったりして・・・。(笑)
あと好きなのはショパンのエチュードです。
>BISレーベル
米良さんとバッハコレギウムジャパンの演奏で知りました。
日本人演奏が多いのはなぜかと思います。
ピアノだけでなく古楽でも名企画が多いですね。
ケマル・ゲキチは初めて知りました。
覚えておきます。
>「ロ単調ソナタ」「クライスレリアーナ」「交響的練習曲」「さすらい人幻想曲」
クライスレリアーナくらいしか聴いていません。
それも一部。
nyankomeさんもおっしゃっていますがアリスは打鍵が強いのですね。
フレディと比較して弱いように思いましたが、録音の問題もあるかも?
弱いというか、まあ女性ならではなのかという気がしたのですが、そうでないとすると、意図したところをもっと知りたいような気もします。
>モナ=飛鳥・オット
NMLでまさかとは思うけれどOttのところを見たのです。
アリスの録音がもしかして・・・と思ったものですから。
なぜかモナさんの名前があったのでクリックしましたがまだ登録されているCDはありませんでした。
(まぎらわしいことはしないでほしい~。期待してしまいました~。)
by Cecilia (2010-05-08 08:30)
ながぐつさん、nice&コメントありがとうございます!
さすがながぐつさん!
交響詩から入られたのですね。
トロンボーンをはじめとする金管楽器の響きに圧倒されますね。
こういうのを聴くと金管楽器に憧れます。(吹けないけれど)
リストってずいぶんといろいろな曲をピアノ用にしていますね。
その曲の多さに驚きました。
リストと関係がなさそうな作曲家が案外多いというのも驚きです。
by Cecilia (2010-05-08 08:35)
アマデウスさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-09 18:28)
タケルさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2010-05-09 18:29)
アリスさん、私もちょっと気になってます。
もしや・・のだめ映画後篇に出られてました?
民放でも彼女のドキュメンタリーをとりあげていましたよね。
いきなりグラモフォンからってすごいなあ~と思います。
実際の演奏、ぜひ聴いてみたいんですが、大阪にはなかなかこないなあ。
by ピアノフォルテ (2010-05-09 21:06)
ピアノフォルテさん、nice&コメントありがとうございます!
のだめ後編に出ていたのかどうかはわかりません。
本当にいきなりグラモフォンってすごいですよね。
すごいピアニストでもそういう人は少ないかもしれません。
nyankomeさんが行かれたコンサートは大阪だったと思いますが、今後はどうでしょうか。
by Cecilia (2010-05-10 08:23)
フレンドリー2010さん、はじめまして。(でしたよね?)
niceありがとうございます!(どこかでお見かけしています。)
by Cecilia (2010-05-15 10:37)