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Maxim Vengerovがこの秋来日 [音楽鑑賞]

ヴァイオリニストのMaxim Vengerov(マキシム・ヴェンゲーロフ)がこの秋に来日し東京と京都でリサイタルがあると知り、「行きたい」熱が高まっています。
今からチケットが手に入るかどうか問い合わせないとわからないのですが、行きたいですね~。
そもそももう引退していたはずなのに演奏活動を再開していたということにびっくり。
彼は今年からロンドンの王立音楽アカデミーの教授になっているそうなのですが、8月20日で38歳です。
若くて才能に溢れる演奏家なのに右肩の故障のために引退せざるを得なかったということを非常に残念に思っていました。(2008年から)
その後指揮者・指導者としての活動が主だったようです。私が最初に彼を知ったのが'Playing by Heart'というドキュメンタリーでした。指導者としての優れた資質はかなり若いころからあると思っていましたので、もちろん納得できましたが、あれほどの人物がもう演奏活動をしないのかと思うと残念でなりませんでした。
彼の超絶技巧はもちろん素晴らしいのですが、何が魅力かというと楽しそうな表情で演奏していること、顔だけでなく音の一つ一つが生きていること、それゆえに音楽に説得力があり、楽しい曲はより楽しく小難しい曲もついつい聴き入ってしまうことができるということです。

'Playing by Heart'、こちらで見ることができます。(違法投稿ではなくWarner Classicsの公式のもののようなので貼り付けます。でも約50分でほとんど全部なのでは・・・と思うのですが。)



こちらの"Master Class"もおもしろいです。すでに天才と思える生徒たちが3人登場しますが(15歳・11歳・23歳)、Vengerovによって更に潜在能力を引き出されていく様を見ることができます。毎日大変な猛練習をしているであろう天才たちがVengerovの楽しい演技によってイマジネーションの大切さを学んで行く過程は必見ですね。11歳の女の子の子供らしい無邪気な笑顔が印象的。Vengerovは本当に役者だなあ、と思いますが歌もなかなかうまいです。・・・というかこの人オペラ歌手になれそうだと思いました。それくらい良い声、良い音程の歌なのです。(ヴァイオリニストだから音感が良いのは当然ですが、ヴァイオリンで正確な音を出すのと歌で正確な音を出すのは別な能力が必要ですよね。)役者だし。(笑)こちらも50分ですね。


こちらはマスタークラスでのバッハの指導の様子。(約5分。Masterclass Media Foundationの公式動画です。)この動画だと彼の歌声をより堪能できます。(笑)


やっぱり彼の演奏には人間性が表れますね。「”人間”が好き」というのがよくわかります。
ユニセフ大使(特使)としての仕事もしているようです。

演奏会予定は10月5日(京都)10月6日(東京)です。


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すとん

 肩を壊して現役引退と言うのは残念ですが、考えようによっては、イギリスの音楽界は、そしてクラシック界では、得難い素晴らしい教師を得たと言えるでしょうね。どんなに才能のある教師の素質を持っていても、演奏家して活躍できるならば、活躍したいでしょ? その結果、音楽教育界には、年を取って演奏家を引退した人と、演奏家として通用しなかった人たちばかりとなり、そういう人が次世代の若い音楽家を育てているわけで、それが決していけないとは言わないけれど、若くて才能と実力があって情熱にあふれる人間が教師になるというのは、なかなか無いわけです。

 ヴェンゲーロフの肩の故障と言うのは、おそらくはスター演奏家としてのハードな演奏生活には耐えられないほどの故障、ってぐらいで、教えたり、単発の演奏会をするくらいなら、特に支障は無い程度の故障なんでしょうね。

 きっと、あと数年もすると、イギリスから世界を代表するようなヴァイオリニストがたくさん生まれてくるんでしょうね。

 そんなヴェンゲーロフの演奏に…そりゃあ行きたいですよね。私も地元に世界レベルの演奏家が来たら、何をおいても聞きに行きたいですもの。チケットをゲットできるといいですね。


by すとん (2012-08-16 19:26) 

伊閣蝶

マキシム・ヴェンゲーロフ、若手のホープ、天才と謳われたバイオリニストですね。
右肩を痛めて引退という話は実に衝撃的でしたが、昨年から活動を再開したとのことで嬉しいことです。
しかし、右肩の故障とはどんな症状だったのでしょう。ちょっと気になります。
それにしても、ここにご紹介の映像、素敵な表情ですね。
音楽も、このような表情で豊かに表現されれば、正に冥利に尽きるというものでしょう。
こうした大才が後進を導く立場に就くということは、ある意味大変意義のあることといえましょう。
東京と京都でのリサイタル、お出かけになれるようお祈り致します。

by 伊閣蝶 (2012-08-16 22:26) 

Cecilia

すとんさん、コメントありがとうございます!
ヴェンゲーロフの弓の使い方について書いてあるサイトを見かけましたが結構圧力が強いみたいですね。確かに軽くはないのだと思います。
声楽レッスンで長く歌い続けるために必要なことを教わるように、ヴァイオリニストも長く演奏できるために必要なことってあるのかもしれませんが、ヴェンゲーロフが演奏にのめりこむあまり不注意だったとも思えません。(あくまでも想像。)それと一番上の動画ではジムでトレーニングする姿も見られますし、それなりに気を使っていたとは思うのです。
かなり超絶技巧を要する曲ばかり演奏していたと思いますので、そういうものを演奏し続けるには無理があったのでしょう。
私たちの感覚からすれば引退するまでもない程度なのかもしれませんが。
動画を見ているとヴェンゲーロフの演奏会に行くだけでなくレッスンを受けたくなってくるのですが(笑)、とにかく素敵な指導で素晴らしい後進が育っていくことでしょう。
東京にしても京都にしても行くなら泊りがけになりそうです。
by Cecilia (2012-08-17 08:51) 

Cecilia

伊閣蝶さん、nice&コメントありがとうございます!
右肩の症状、どんな感じなのでしょうか。

>音楽も、このような表情で豊かに表現されれば

是非お聴き下さい。どのような曲も退屈せずに聴くことができるというのはさすがだと思います。(・・・と言いながらついつい「中国の太鼓」のようなわかりやすくて面白い曲を聴いてしまいますが。)
実はNMLでTeldecレーベルのCDが聴けるようになったので、いろいろ漁っていたらヴェンゲーロフのCDが出てきたのでうれしくなっていろいろ聴いていて近況が気になり、調べたら演奏会情報が出てきたというわけです。
最初に見た一番上の動画からだいぶ経った円熟期の彼の音楽、超絶技巧はあまり聴けないと思いますがどういう感じか気になります。(一番下のものが最近の感じなのでしょうね。)
ヴェンゲーロフは幸せな音楽一家で育ったようですね。彼ののびやかさはそういう中で育まれたのでしょう。幼少期はかなり特訓されたようですが。一番上の動画ではあのバレンボイムとの演奏風景が出てきますが、世界の平和のために貢献するユダヤ系演奏家同志ですね。
by Cecilia (2012-08-17 09:04) 

Cecilia

ユーフォさん、niceありがとうございます!
by Cecilia (2012-08-22 01:04) 

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