SSブログ

練習曲と練習について [音楽全般]

このところEnriqueさんが練習曲に関しての記事を書いておられます。そこで私も今までの練習曲についてあらためて思い出してみましたが、練習曲をこなしていないことに愕然としています。

まずはピアノ。小1の時から中2でやめるまで取り組んだ練習曲はバイエル~チェルニー~ハノンでした。(バイエルは教則本とあるので練習曲とは言えないのでしょうか?)バイエルは最後までやりましたが、チェルニーとハノンはまったく進まなかったです。チェルニーの記憶が曖昧ですが、100番はやった記憶があります。でも最後まではいかなかったと思います。実家に30番と40番の楽譜がありましたが40番は姉のもので30番を私がやったかどうかわかりません。たぶんやっていないです。ハノンも先生に叱られた記憶しかありませんがそんなに進んでいなかったと思います。バイエル後はソナチネとブルグミュラー(追記:ブルグミュラーは練習曲でした!)中心のレッスンだったのかなあと思います。
中2の最後の発表会ではヨハン・シュトラウス2世の「南国のばら」を弾きましたが、練習に何か月かかったのか記憶がありません。

それから約8年後、社会人になった私は電子ピアノを購入しました。その2年ほど前から声楽レッスンを受けるようになり、当時のいろいろな事情からピアノを再開することになったのです。この時のピアノレッスンは当時の声楽の先生でした。声楽の後にピアノを見ていただいたと思います。再開時の教材はチェルニー40番!(いきなり40番に飛びました。!)とバッハインヴェンション。(バッハインヴェンションは小4の時に名前がカッコいいので購入しましたが独学で1番を弾いていただけでレッスンでは弾いていませんでした。)チェルニー40番は弾いていると楽しくなる練習曲で頑張りましたが、その後別な先生のレッスンを受けるようになってもそんなに進んだわけではなくせいぜい15番くらいまででした。当時ある音楽セミナー(宿泊つき)で小4のピアニスト志望の子が華麗にチェルニー40番の練習曲を弾いているのを耳にしてかっこいいなあと思いました。うちの娘はピアニスト志望だったわけではないですが、やはり小4くらいでチェルニー40番を弾いていました。最後までいきませんでしたが。(コンクールの練習とかが大変だったので進めなかったのだと思います。)

次に声楽レッスンの練習曲の話題。最初は楽器店のレッスンで確か30分程度だったので最初から練習曲はやりませんでした。教材はイタリア歌曲でそれを歌う前は先生に言われたように声出しで、練習曲などを使っていません。コンコーネとかサルバトーレ・マルケージ、マチルダ・マルケージとか楽譜を持っていますが、自分でやってみようかと思って購入しただけです。後に知り合った声楽の知人はヴァッカイとかパノフカの話をしていました。声楽の教則本(練習曲)は先生によって扱いがかなり異なるようですね。
コールユーブンゲン、これは声楽を始めて何年かしてから結構やりました。簡単だと思ってバカにしていたら難しい音程の取り方が出てきて苦労しましたね。飛ばし飛ばしやったけれど全部きっちりやったとは言えないですね。

こんなわけでピアノも声楽も練習曲にはあまり取り組んでいなかったと言えるでしょう。

今取り組んでいるヴァイオリンの練習曲(小野アンナ音階教本とカイザー)、”曲”よりも時間をかけて取り組んでいます。カイザーは36の練習曲ですが今持っているのは1巻で12曲。12曲はたぶんきちんと終わらせることができると思います。音階の方は最初のScale-Studiesを飛ばしています。この部分は各音階を普通に弾くだけ(音階の最初の音から順番に上がって下がる)です。すべての調が同じ拍子でないのが不思議ですが・・・。(4/4だったり3/8だったり3/4だったり・・・)
で、今やっているのはScales within the First Position。ファーストポジションでのスケール。
楽譜では16分音符で弾いた後三連符の分散和音で終わるようになっていますが、先生から指示されているのは16分音符の部分をまず一音一音全弓で→2音スラー→4音スラー→8音スラー→16音スラー(楽譜通り)のあと、三連符の分散和音のところをまず一音一音全弓で→三連符の3音スラー→三連符の6音スラーという流れでこなします。
毎回宿題として二つのスケール(C-durとa-moll、F-durとd-mollというように同じ調号の長調と短調の組み合わせで)の練習をしています。全弓でゆっくり弾いていると弓が揺れて変な音が出るし、2音スラーや3音スラー・・・などでは弓をきっちり2等分3等分・・・するのが難しくこれも課題です。移弦をきれいにするという課題も出てきます。16音スラーも大変!
この一通りの流れを続けて行うのですが、集中力が続きません!一通りやるだけでぜいぜい言っています!(苦笑)まず、全弓のところで一休みしないとだめですね。
先生に言われた流れが基本ではありますが、練習では”全弓のみ”、”2音スラーのみ”・・・と分けて行ったり、楽譜通りで弾いたりしています。
でもこのスケールを丹念に行うことで、今まで難しいと思ったカイザー(特に今やっている4番とか)が楽に思えてきました。
この課題のスケール、普通に上がって下がってじゃないのです。最初の音はスケールの主音なのですがその後一回下がるのです!調によって何度下がるか変わってくるのですが、C-durはドシドレ~、a-mollはラソ♯ラシ~、F-durはファラシ♭ド~、d-mollはレラシ(ナチュラル)ド♯~という具合。
カイザーの方も楽譜通りに弾く以外にデタッシェと言って各音を際立たせて弾く方法、弓の先2/3を使う方法、スラーとスタッカートを組み合わせる方法などいろいろなヴァリエーションでの練習方法があり、毎回それを全部こなしているわけではありませんが、宿題になったらそれもやっています。

ヴァイオリンレッスンでは鈴木の教本で”曲”も見ていただいていますが、正直練習曲をこなしていれば”曲”のほうは自然と弾けるようになると思っています。私にとって”曲”は気分転換です。今やっている”曲”が易し目だからではありますが、今まで受けてきた音楽教育と鑑賞を含む音楽経験から譜読みとか曲作りは楽なので、レッスンは練習曲だけでも良いと思っています。(実際先生にもそのように申し上げ、練習曲をどんどん進めることになりました。)でもやっぱり”曲”も見ていただきますが。

学生時代に今使っているカイザーとクロイツェルの楽譜を購入していたので、何とかクロイツェルまでは頑張りたいですね。クロイツェルはカイザーの後になるとのことですが、カイザーにも難しい曲があるため難易度が重なる練習曲もあるようです。(私にとってカイザーも充分難しいですが。)逆にクロイツェルにも易し目の曲があるため、それなら弾けると思います。(ちょっとだけ弾いています。)

ヴァイオリン練習は非常に疲れるものですが、4時間くらいやっても全然平気です。もちろんスマホを見たり練習以外のこともしていますが。よく行くカラオケも使いたいときに使えるわけではないので(緊急事態宣言や学生の休みなどの関係)、使える時はなるべくしっかり練習します。疲れるのは主にヴァイオリンを支えている左手。そして真剣になるほどつい噛みしめてしまいます。学生時代と違い歯ももろくなっていますからそれもどうにかしたいですね。(苦笑)

声楽で4時間練習なんてまったく考えられません。他の方はどうしているのでしょうか?1時間練習すら無理です。まじめにやっていたら30分でもきついかも?私の声の出し方が悪いからでしょうか?
とにかく休み休みでないと無理です。間違った方向にいかないよう声の出し方を見てもらう必要がある、と昔声楽関連本で読んだことがあります。そのため昔から一人で長時間練習はしていませんでした。(練習場所の問題もあり実際無理でしたが)昔はたくさんレッスンに通っていたので、練習をそんなにしていなくても声が維持できていましたが(間違った練習を積み重ねなくて良かった)、レッスンに通っていない今、練習方法を考える必要がありますね。とりあえずカラオケでヴァイオリン練習の合間に歌うことはありますが(一人練習とは言え一応マスクを使用して)。どうもカラオケで真剣に声楽練習はしにくいのですよね~。私の場合はピアノがないと本気になれないのです。部屋の空間の問題もあります。でも贅沢は言っていられないので何とかしたいです。
nice!(2)  コメント(6) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 6

REIKO

日本のピアノレッスンって ────
「教則本」「基礎練習」「練習曲」「練習曲に準ずる曲集」で各レベルでやるべきとされているものを何でもかんでも「教本」と呼んで、教本の曲を順にやっていき、全部終わったらその上のレベルの教本…と進んでいくのが普通ですよね。
(実はこれ日本だけ?のやり方らしいのですが)

音楽初心者は、読譜や楽典などもピアノの基礎技術と一緒に学ぶ必要があるので、何らかの「教則本」をベースに学習を進める方が効率的ですが、それらをある程度身につけた後は、スケールやアルペジオなどの「基礎練習」+「楽曲」で良く、チェルニーなどの練習曲は、必要に応じて選択してやれば十分だと思います。

技術の向上は練習曲よりも基礎練習形式の方がずっと確実で、時間も労力も少なくて済むのです。
私もピアノ再開後は基礎練習メインで効果は上々です。
(基礎練習をちゃんとやっていれば、相応の練習曲はすぐ弾けるので、だったらその練習曲はやる必要がないと気づいた!)
練習曲をこなすことが目的化してしまい、楽曲に取り組む余裕が無くなるのでは本末転倒ですから。
by REIKO (2021-04-18 17:36) 

Enrique

練習曲への取り組みは指導者によっても差がありますね。

曲になっている練習曲と,スケールなどのメカニック的なものをどう使うか?曲になっている練習曲は音楽的な方に気が行って却って技巧練習がおろそかになります。ピアノでは,当方はバイエル終了後ハノンとバッハのピアノ小品とブルグとソナチネアルバムとインヴェンションを1年ほどやりました。バイエル以外は全部やっていません。何分20歳すぎてからの入門でしたのでチェルニーはやっていません。バッハならば,インヴェンションの後はシンフォニア,平均律(WTC)と進む様ですが,インヴェンションからシンフォニアではやたら難しくなります。
現在では入門のバイエルの代わりにメトードローズとかバーナムとかスオミとか色々ある様です。ソナチネは楽に弾けるので好きでした。
ハノンは好き嫌いが激しく当方の上の娘はショパンのバラードを弾いていても,ハノンの最初の方すらまともに弾けず,先生から匙を投げられていました。

ギターではカルカッシOp.60は中級の必修で,その後ソルですが,ソルには初心者用から上級用まで100曲以上あるので,セゴビアが選曲した20曲をやるのが標準の様です。当方が習いだした時の指導者はカルカッシは必要ないと判断した様で,いきなりセゴビア選曲の20曲の方を半分ほどをやり,曲に入りました。技術練習も簡単なスケールとヴィラ=ロボスの練習曲の1番だけで良いと言っていました。
当方は基礎が不足している様に感じましたので,独習でカルカッシOp.60の25曲全曲やっていましたが,同じ指導者に指導をお願いしたところ,やはり全曲はやる必要ないとのことで半分くらいですぐ終わりました。
現在ついている人はカルカッシOp.60の25曲,セゴビア選ソルの20曲は必修で全曲やりました。当方にしたらいずれも1・2回やっていましたので比較的早くラクでしたが,これらを初めてやる人たちにはかなりの苦行のようで,そこでうかがう話が当方の記事のネタになっています。前の指導者のところの生徒は発表会で技術不相応の曲を無理やり弾いている印象はありましたが,現在のところではそれは余りありません。現在の指導者は,「カルカッシがスムーズに行けば,その後の進展も良い」と言っています。逆にカルカッシを終えても,「四苦八苦で終えた人は。。。」との事です。
by Enrique (2021-04-18 22:29) 

Cecilia

REIKOさん、今まで教則本や練習曲の定義について深く考えていませんでした。

>「教則本」「基礎練習」「練習曲」「練習曲に準ずる曲集」

これを機会に考えたいと思いました。

>教本の曲を順にやっていき、全部終わったらその上のレベルの教本…と進んでいくのが普通ですよね。

必ずしも全部やるわけではないのですが、生徒の側で順に進んでいくのが好きな人も結構いらっしゃるようですね。ヴァイオリンの先生に「カイザーは全部やらない」みたいに言われましたが、今は全部練習するのが快感なので飛ばしたくないです。2番を飛ばしていますがやっぱりやりたいです。
練習曲にしても基礎練習にしても指導者が「これだけは」というものを精査して与えるようにしてほしいですね。
スケールもある調のスケールが完璧に弾けるようになるまで次のをやらない、というのではなく不完全でも全調で練習する方が良いのでは?と思ったりします。
ある程度生徒の自主性に任せ(自分で弾きたい曲があれば独学でも頑張りますよね。)レッスンでは独学へのヒントをもらえるとうれしいです。大人でなくてもそうなのでは?と思います。

by Cecilia (2021-04-21 20:56) 

Cecilia

Enriqueさん、うちの娘たちはバイエル終了後ブルグミュラー、ハノン、ピアノのABC、ピアノの練習ラジリテーをやっていました。
ピアノのABC、ピアノの練習ラジリテーはフランスの香りがして自分でもやってみたいと思いました。メカニック的な目的の練習曲が音楽的な内容だと練習の励みになるような気がしますが、技巧練習がおろそかになってしまうでしょうか?
ギターの専門的なことはわかりませんが、Enriqueさんの今の先生はカルカッシを丁寧に教える先生なのですね。
私もカイザーがスムーズに行ったらその後の進展が良いように思います。
by Cecilia (2021-04-21 21:10) 

伊閣蝶

小1からピアノ、その後、声楽、そしてヴァイオリンと、本当にすごいことと思います。
親御さんの、教育に対するお考えも大変高いものがあったのでしょう。
素晴らしいなと感じました。
私は、親が介在しての音楽教育は全く経験しておりませんので、幼少からの音楽のレッスンを受けている方には、問答無用で尊敬の念を抱いております。
by 伊閣蝶 (2021-04-21 21:35) 

Cecilia

伊閣蝶さん、ピアノは親の考えで習い始めました。私が「習いたい。」と言ったことは一度もなかったと思います。親(主に母)の憧れがあったと思います。姉がオルガン→ピアノと先に習い、私も当然のように習っていました。音楽系の部活が中学では吹奏楽しかなく、そこでサックスを。高校でもサックスをやりたかったけれど持っていなかったのでヴァイオリンを。大学でヴァイオリンをやりたかったけれど持っていなかったので合唱を。そして声楽に夢中になった、というわけです。
親にはとても感謝しています。
by Cecilia (2021-04-22 22:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。